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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服200225215 | 審決 | 商標 |
不服200225216 | 審決 | 商標 |
審判199817893 | 審決 | 商標 |
不服20035262 | 審決 | 商標 |
不服20029882 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z09 |
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管理番号 | 1103262 |
審判番号 | 不服2001-958 |
総通号数 | 58 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-01-22 |
確定日 | 2004-08-09 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第 71725号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード,メモリーカード」を指定商品として、平成11年8月11日に立体商標として登録出願され、その後、指定商品については、平成13年1月22日付けの手続補正書をもって「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 本願商標は、「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード,メモリーカード」を指定商品とするものであるところ、ゲーム用メモリーカードの形状はゲーム機及びコンピュータ本体に差し込まれるカートリッジ式が多く採用されていることからすると、本願商標は、そのカートリッジ式の形状を容易に認識させるものであるから、これをその指定商品に使用したときは、単に商品の形状を表示するにすぎないものと認める。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 3 当審の判断 (1)家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカードの一般的形状 本願商標の指定商品である「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」は、フラッシュメモリーを搭載した記憶媒体で、ゲーム機本体に差し込んで使用するものであり、その形状は、一般的に薄い箱型のものであって、その両側面には、ゲーム機本体に差し込みやすく、引き出しやすいように、数個の凹凸が設けられている。また、メモリーカードの上面若しくは底面にも、ゲーム機本体に差し込みやすく、引き出しやすいように、数個の凹凸が設けられている場合も少なくない。 そして、家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカードには、ゲーム機本体への差込み方向を示すために、差し込む際に上面となる面に、三角形が表示されているものが一般的である。 さらに、同商品の上面には、メモリーカードに記憶されたソフトの名称を明らかにするためのシール等が貼付できる箇所が設けられ、また、その底面には、製造会社の名称、商品の規格等を明らかにするためのシール等が貼付できる箇所が設けられているのが一般的である。 (2)本願商標の形状 (a)本願商標は、別掲のとおり、5方向からの図によりその形状が特定されているものであるところ、上段の図は平面を、中段の図は左から順に正面、側面、背面を、また、下段の図は底面を表したものと理解され、側面は片側のみが描かれているが、他方の側面は、描かれた側面と左右対称となるものの同一の形状のものとみることができる。 そうすると、本願商標は、全体の構成が6面体からなる薄い箱型の立体形状であって、両側面、正面及び背面のそれぞれの形状は、以下のとおりである。 両側面には、中程から下方に向かって、4つの凹部と3つの凸部が両側面に設けられている。 正面には、その上部に、長さが等しい二辺を上に向けた三角形が表示されており、該二等辺三角形の下部で、両側面の凹凸部分に当たる箇所には、横長長方形の枠が設けられている。 背面には、その上部の両端に、二重円輪郭内に「+」を描いた図形が2つ配され、その下部には、2つの横長長方形の枠が設けられ、さらに、該2つの横長長方形の枠の下部には、4本の横線を有する横長長方形が設けられている。 (b)上記(a)で認定した本願商標の形状について、前記(1)で認定した家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカードの一般的形状に照らして考察すると、両側面に設けられた凹凸は、メモリーカードをゲーム機本体に差し込みやすく、引き出しやすいように設けられた形状と認められる。また、正面の上部に表示された二等辺三角形は、メモリーカードをゲーム機本体へ差し込む方向を示すための表示であり、正面の中程の横長長方形の枠は、メモリーカードをゲーム機本体へ差し込むときなどに、メモリーカードに記憶されたソフトがわかりやすいように、そのソフトの名称を記載したシール等を貼付する箇所であると認められる。さらに、背面の上部に配された2つの二重円輪郭内に「+」を描いた図形は、正面と背面とを結合するためのプラス型ねじと認められ、その下の中央部及び下部の各横長長方形の枠は、製造会社の名称、商品の規格等を明らかにするためのシール等を貼付する箇所であり、下部の4本の横線を有する横長長方形は、メモリーカードをゲーム機本体に差し込みやすく、引き出しやすいように設けられた形状と認められる。 (c)そうすると、本願商標は、その指定商品である「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」が一般的に採択しなければならない機能上不可欠な構成要素のみからなるものであって、需要者に特に印象づけられる立体的形状よりなるものということはできない。 してみると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして、全体として本願の指定商品の形状を表示するにすぎないものと理解させるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものというのが相当である。 (3)請求人の主張について (a)請求人は、本願商標は、正面上部に描かれた二等辺三角形、側面に設けられた凹凸及び背面下部の4本の横線を有する横長長方形において特徴を有する商標である旨主張する。 しかし、本願商標において、請求人が特徴があるとする上記部分は、前記認定のとおり、本願の指定商品の機能上採らざるを得ない不可欠な構成要素であると認められ、本願商標が同種商品と比較して、特徴的な形状を有しているものと認めることはできない。 したがって、本願商標は、この種商品の分野において普通に用いられる商品の形状の範囲内のものといわなければならないから、上記請求人の主張は理由がない。 (b)請求人は、日本国内の量販店の証明書(甲第1号証ないし甲第51号証)及び「『プレイステーション』全世界生産出荷累計7000万台を達成」との表題がある資料(甲第52号証)を提出し、本願商標は、使用による顕著性を具備したものである旨主張する。 しかし、量販店の証明書は、本願商標、及び請求人が本願商標を使用開始した時期、本願商標から請求人の商品であることを認識できる等の文言が画一的に印刷された証明書に、請求人と取引関係にあると推測し得る者によってなされたものであって、いかなる根拠に基づいて本願商標の著名性を証明したのかは、全く不明である。 また、本願商標は、その指定商品である「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の立体的形状そのものを表示する商標であることは、前記認定のとおりであり、たとえ、請求人の取扱いに係る「プレイステーション」なるゲーム機が全世界生産出荷累計7000万台を達成したとしても、これをもって、本願商標が使用によって顕著性を具備したものと直ちに認めることはできない。 そうとすると、上記証拠をもってしては、本願商標が、請求人の取扱いに係る「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」について使用された結果、自他商品の識別標識としての機能を有するに至ったという事実を認めることは困難であるといわざるを得ない。 (4)むすび したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
本願商標 |
審理終結日 | 2004-06-17 |
結審通知日 | 2004-06-18 |
審決日 | 2004-06-29 |
出願番号 | 商願平11-71725 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(Z09)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 小田 明 |
特許庁審判長 |
茂木 静代 |
特許庁審判官 |
内山 進 津金 純子 |
代理人 | 押本 泰彦 |