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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z25
管理番号 1100183 
異議申立番号 異議2001-90580 
総通号数 56 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2004-08-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-08-03 
確定日 2004-07-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第4474131号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4474131号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4348645号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)ないし(5)のとおりの立体図面とし、第25類「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」を指定商品として、平成12年2月18日に立体商標として登録出願され、同13年5月11日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立
申立人は、本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同43条の2第1号の規定により取り消されるべきものであると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証及び参考資料を提出した。
(1)引用商標
登録第4452125号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(6)のとおりの構成よりなり、平成8年6月13日に登録出願され、第25類「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物」を指定商品として、同13年2月9日に設定登録されているものである。
(2)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、立体商標であり、左右靴の両外側に「PATRICK」のタグが付され、また、靴の中底にも「図形及びPATRICK」の文字が配されている。このような構成上、本件商標から生ずる称呼は欧文字部分より「パトリック」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は、上段に図形が配され、中段に「PATRICK」の欧文字、下段に「C←○←X」文字が配されている。「PATRICK」の文字がやや小さめに記述されている一方、下段の「C←○←X」は欧文字の間が矢印で配されている特徴的な構成となっている。文字の大きさも「PATRICK」よりも大きく描かれている。さらに、「PATRICK」と「C←○←X」の文字間に意味における一体性がなく、「PATRICK」は「聖パトリック(人物)」の意味があり、「COX」は「舵取り、艇長」の意味がある。これらは一つの言葉を形成するまでの親密性がなく、それぞれ別異の要部である考えるべきである。したがって、「PATRICK」の文字から「パトリック」の称呼が生ずる。
本件商標と引用商標とは、称呼を共通にする類似の商標であり、また、その指定商品も同一又は類似するものである。したがって、本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。

4 当審の判断
本件商標と引用商標は、それぞれ別掲のとおりの構成よりなるから、外観上は十分区別し得るものである。
次に、称呼についてみるに、本件商標は、別掲(1)ないし(5)のとおりの立体図形を表してなり、左右靴の両外側に「PATRICK」のタグが付され、また、靴の中底に図形及び「PATRICK」の文字が表示れている。かかる構成上、該欧文字部分も独立して自他商品の識別機能を有するものといい得るから、該文字部分に相応し「パトリック」の称呼を生じ、「男子の名前」の観念を生ずるものである。
これに対し、引用商標は、別掲(2)のとおり図形と「PATRICK」「C←O←X」の文字及び記号の結合よりなるところ、構成中ユリ紋章の如き図形部分と「PATRICK」「C←O←X」の文字部分はいずれも独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められる。
そして、該「PATRICK」「C←O←X」の各文字及び記号は、文字の大きさをやや異にし、「COX」の文字間には矢印「←」が介されているが、近年、需要者の注目を得るために文字の一部をレタリング化したり図案化して表すことが普通に行われていることを考慮すれば、「C←O←X」の部分は上段の「PATRICK」の文字部分と横幅を揃えるためのデザインと理解され、需要者は「PATRICK」「C←O←X」の各文字部分を一対のものとして把握、認識するというのが相当である。
さらに、申立人提出の参考資料によれば、「PATRICK COX」「パトリック コックス」は「英国のデザイナー名」であり、 該デザイナーは1986年頃より現在に至るまでロンドン、ニューヨーク等世界で活躍し、我が国の需要者間にも広く知られていることが認められる。
そうとすると、引用商標よりは、「パトリックコックス」の称呼、「英国のデザイナーパトリックコックス」の観念を生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼上音構成を異にするものであり、観念上も別異のものであると認められる。
したがって、本件商標は、引用商標とは外観、称呼、観念を著しく異にする、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してなされたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1)


別掲(2)

別掲(3)

別掲(4)

別掲(5)

別掲(6)

異議決定日 2004-06-22 
出願番号 商願2000-13464(T2000-13464) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (Z25)
最終処分 維持  
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 小林 薫
岩崎 良子
登録日 2001-05-11 
登録番号 商標登録第4474131号(T4474131) 
権利者 カメイ・スポーツ株式会社
商標の称呼 パトリック 
代理人 西村 雅子 
代理人 鈴江 武彦 
代理人 石川 義雄 
代理人 酒井 一 
代理人 小出 俊實 

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