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審決分類 審判 査定不服 商4条1項8号 他人の肖像、氏名、著名な芸名など 登録しない Z09
管理番号 1081836 
審判番号 不服2000-20352 
総通号数 45 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-09-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-12-22 
確定日 2003-07-11 
事件の表示 平成11年商標登録願第79162号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「菅野 満」の文字を標準文字とし、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年9月2日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同12年12月28日付けの手続補正書により、「音声周波機械器具,映像周波機械器具,録音済みの磁気カード・磁気シート及び磁気テープ,録音済みのコンパクトディスク及びディジタルオーディオテープ,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、東京都における板橋区、台東区、練馬区、文京区にそれぞれ在住の他人の氏名『菅野 満』の文字からなるものであるが、その者の承諾を得ているものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「菅野 満」の文字よりなるところ、これは、氏名の一つを表示したものと認められるものである。そして、たとえば、東日本電信電話株式会社発行の「ハローページ 東京都23区 個人名全区版」において、掲載情報の基準日が本願出願日前及び出願日後のいずれの版においても「菅野 満」を氏名とする者が4名掲載されていることからすれば、少なくともこれらの者が本願登録出願当時存在していたものと推認できる。
そうとすれば、本願商標は、他人の氏名からなる商標であり、かつ、当該他人の承諾を得ているとは認められないものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当し、これを登録することができない。
なお、請求人は、「商標法第4条第1項第8号の趣旨は、他人の人格権保護にあるとされているが、当該他人の氏名が周知性を取得していると思われない場合には、その指定商品との関係で出願商標の側の周知性も十分に斟酌されてしかるべきである。本願商標『菅野 満』は、本願出願前において既に周知・著名性を取得しており、拒絶理由通知書に引用されている『菅野 満』氏と比較して、人格権保護の観点からより多くの登録適格性を備えるものである。」旨述べている。
しかしながら、東京高裁昭和44年(行ケ)第6号判決(昭和44年5月22日言渡)等において判示されているとおり、前記法条は、氏名及び名称の略称並びに雅号、芸名、筆名及びこれらの略称についてのみ、それが著名であることを要求しているのであり、フルネームの氏名、名称自体については、それが著名であることを要せず、また同法条の趣旨は、他人の氏名、名称に対する人格権を保護することにあると解するのが相当であるから、出願商標の氏名、名称及び他人の氏名、名称が著名であるかどうかによって区別されるべきではない。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2003-05-12 
結審通知日 2003-05-14 
審決日 2003-05-30 
出願番号 商願平11-79162 
審決分類 T 1 8・ 23- Z (Z09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 豊瀬 京太郎 
特許庁審判長 宮下 正之
特許庁審判官 高橋 厚子
宮川 久成
商標の称呼 カンノミツル、スガノミツル、カンノマン、スガノマン 
代理人 熊谷 浩明 

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