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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 109
管理番号 1079942 
審判番号 審判1998-30788 
総通号数 44 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-08-29 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 1998-08-07 
確定日 2003-06-12 
事件の表示 上記当事者間の登録第1091252号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第1091252号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、昭和46年10月21日登録出願、同49年10月1日設定登録、その後、同59年10月19日及び平成6年12月21日の2回にわたり商標権存続期間の更新の登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張
請求人は、「本件商標の指定商品中『蒸気暖房装置、温水暖房装置、温気暖房装置、放熱器、温気炉、窓掛け式空気調和装置、中央式空気調和装置、単位誘引式空気調和装置、路面暖房装置、ボイラー、これらの部品及び附属品』について、その登録は取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、参考資料AないしDを提出している。
1 本件商標は、その指定商品中の前記商品については、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用をしていないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである。
請求人は、平成5年商標登録願第131009号の登録出願人であり、本件商標を引用した、拒絶査定に対して、審判請求書を提出しているので、本件審判請求をするについて法律上の利害関係を有するものである。
2 答弁に対する弁駁
写真からなる乙各号証は、撮影された銘板表示事項から、銘板付着の被撮影物が「OKAZAKI」なる製造業者によって銘板表示のDATE(年月)に製造されたものであることを示しているにすぎず、証拠力を有するものではない。
また、被請求人の説明は、商標法第50条で規定する要証事実である、「被請求人(商標権者)が本件審判の請求の登録前3年以内に本件商標を請求に係るボイラーについて使用していること」について、「証拠によって事実を語らせる」という基本を全く度外視しているものであり、しかも銘板についての技術常識とは反する極めて特殊な理解によってなされたものであるといわざるを得ず、何らの信憑力を有するものでもない。
よって、上記乙各号証は、商標法第50条で規定する要証事実を立証するに足る証拠価値を有する資料にはなり得ない。
請求人は、以下の3点について答弁書に対する意見を述べる。
A.乙第1号証及び乙第3号証ないし乙第5号証の証拠価値
B.被請求人の商標の使用に関する説明の法的妥当性
C.銘板付着の被撮影物についての使用
3 乙第1号証及び乙第3号証ないし乙第5号証の証拠価値
先ず、被請求人の提出した証拠方法について検討するに、本件商標の商標原簿である乙第2号証は認める。
しかし、いずれも写真からなる、乙第1号証及び乙第3号証ないし乙第5号証は、下記aないしdの事項について事実認定が不可能であるので、認めることができない。
被請求人は、乙第1号証と同第3号証について、「関西電力株式会社高砂発電所1号ボイラー…」、乙第4号証と乙第5号証について、「関西電力株式会社御坊発電所3号ボイラー…」、と説明している。
しかし、上記各号証の写真からは、a.乙第1号証及び乙第3号証の被撮影物が関西電力株式会社の高砂発電所1号ボイラーであること、b.乙第4号証及び乙第5号証の被撮影物が関西電力株式会社の御坊発電所3号ボイラーであること、c.乙第1号証及び乙第3号証ないし第5号証の被撮影物が被請求人に係る商品「ボイラー」であり、かつ被請求人から関西電力株式会社に納品されたものであることの事実認定が全く不可能である。
また、近接撮影された乙各号証の中に、「被請求人の株式会社岡崎製作所の表示である『OKAZAKI』も示されている。」と主張している。
確かに、近接撮影された乙各号証の中には、本件商標である「AEROPAK」、又はそれらしき英字と「OKAZAKI」の英字が表示された銘板(金属製のものとシール製のもの)を付着した被撮影物が看取できる。
また、この「OKAZAKI」の英字は、表示物が銘板であることから判断して、参考資料A(JIS工業用語大辞典第2版の表紙及び1550頁)の銘板の項にも「機器の名称、製造業者名、製造番号、製造年月、主要目などを示す板」と解説されているところから判断しても、製造業者の略号であることは理解できる。
しかし、この銘板に表示された「OKAZAKI」の英字のみから直ちに、d.「OKAZAKI」なる製造業者と商標権者(被請求人)とが同一人であることの事実認定ができない。
したがって、乙第1号証及び乙第3号証ないし乙第5号証は、(ア)銘板の付された被撮影物が、銘板表示の「OKAZAKI」なる製造業者によって、銘板表示のDATE(年月)に、製造されたものであること、(イ)そして、(ア)の被撮影物が、どこかの工場の「ボイラー」設備の一部に用いられていることを単に示している資料にすぎず、商標法第50条で規定する要証事実を立証するに足る証拠力を有するものではない。
次に、被請求人は、「乙第1号証-3の設置年月日が「7.96」と示され、…」と説明し、乙第1号証及び乙第3号証の「1号ボイラー…に平成8年(1996)7月、平成6年(1994)7月にそれぞれ設置され、現在に至るまで使用されていることが示されている。」と主張している。
確かに、乙第1号証-3には「J SP DATE7.96 ?S68209」、同号証-5には「J SP DATE7.96 GBS68213」、乙第3号証-2には「E S? DATE5.94?90491」とそれぞれ表示された銘板が看取できる。
しかし、銘板とは、前記参考資料Aからも明らかなように、「機器の名称、製造業著名、製造番号、製造年月、主要目などを示す板」である。
してみると、請求人としては、イ、銘板表示の「DATE」の数字が、製造年月ではなく、何故設置年月といえるのか?、ロ、銘板であることを考えると、1号ボイラーという同一の商品に、表示内容(記号とDATE)を異にする銘板が異なる年月に何故付けられたのか?、ハ、設置後ボイラーを現在に至るまで使用しているのは、被請求人の説明によると、件外関西電力株式会社であることが明白であるにもかかわらず、かかる件外人の使用が何故被請求人の使用になるのか?、という、疑問が生じ、被請求人の主張を理解することができない。
また、被請求人は、乙第4号証と乙第5号証についても、3号ボイラーに、「平成10年(1998)5月に設置され、現在に至るまで使用されていることが示されている」と主張している。
確かに、乙第4号証-4には「E SP DATE 5.98 ABS62933」、乙第5号証-2には「E SP DATE 5.98 ABS62905」とそれぞれ表示されたが銘板が看取できる。しかし、請求人としては、前述と同様に、前記イないしハの疑問(但し、口については記号のみが相違、すなわちABS62933とABS62905)が生じる。
したがって、上述の銘板の表示事項についての被請求人の説明は、技術常識とは反する極めて特殊な理解に基づくものであって、信憑力を有しないものである、といわざるを得ない。
よって、乙第1号証及び乙第3号証ないし乙第5号証は、商標法第50条で規定する要証事実を立証するに足る証拠価値を有するものではない。
4 被請求人の商標の使用に関する説明の法的妥当性
被請求人は、「乙第1号証は…登録商標を…1号ボイラーの再熱器出口に…設置し…使用されている。」と、「乙第3号証は…登録商標を…1号ボイラーの加熱器連絡管に…設置され…使用されている。」と、「乙第4号証は…登録商標を…3号ボイラーのボイラー出口再熱蒸気ダクト周辺に…設置後…で使用されている。」と、「乙第5号証は…登録商標を3号ボイラーのEC0(ボイラー吸水加熱器)との連絡ダクト周辺に…設置後…使用されている。」と主張している。
請求人は、商標の使用とは、商取引の目的物である商品としての交換価値を有する商品自体又は商品との具体的関係において商標をその本来の機能をあらわす状態におく行為である、と理解している。
これに対して、被請求人は、「登録商標」を既存の設備・機器である、「ボイラーの再熱器出口」や「ボイラーの加熱器連絡管」や「ボイラー出口再熱蒸気ダクト周辺」や「ボイラーのECOとの連絡ダクト周辺」に「設置」した行為も商標法上の「商標の使用」に該当すると理解しているものと、判断せざるを得ない。
しかし、このような「登録商標を既存の設備・機器に設置する」という行為は、法で規定されたいずれの行為にも該当するものではないことは明らかである。
5 銘板付着の被撮影物についての使用
前記乙各号証を詳細に検討しても、商品「ボイラー」自体には、本件商標が全く付されておらず、また銘板も付着されていない。
そこで、銘板が付着された物を検討するに、これらの銘板付着物は、その形状・取付位置・取付対象物等から判断して、自動温度調節機器の側温体の一種である、「熱電対」若しくは「側温抵抗体」(銘板表示の記号「J」「E」から判断して「熱電対」と思われるので、以下単に「熱電対」と略称する。)であると考える。
ここで、JISハンドブック42「電気計測」1998(編集:日本規格協会)を参考資料B(表紙と裏表紙、6頁、883頁、886頁、888頁、923頁、926頁及び奥付)として、OMRONの電子温度調節器総合カタログを参考資料C(表紙と裏表紙、前1-2頁、前7-8頁、380-381頁、386-387頁、394-395頁)として、カタログ横山商報を参考資料D(表紙と裏表紙、762-763頁)として提出する。そこで、被請求人に対して、その後、(a)銘板表示の製造業者「OKAZAKI」と被請求人とが同一人であること、(b)銘板を付着した被撮影物である「熱電対」が被請求人の製造に係る商品であること、(c)被請求人が当該商品「熱電対」を関西電力株式会社に納品したものであること、以上を立証する証拠の提出が許されて、被請求人が本件商標を付した商品「熱電対」を「ボイラー」の部品として組み付けているから、本件商標を「ボイラー」に使用している、と主張した場合について、主として商標法第50条で規定する指定商品についての登録商標の使用を中心に検討する。
商標の使用は、前記のとおり法第2条第3項で規定されており、商標の使用の有無は、未登録の周知商標との類否(第4条1項10号)、未登録の著名商標との出所の混同(第4条1項15号)、先使用権(第32条)、中用権(第33条)、不使用取消審判(第50条)等に関係し、権利の法的効力に重大な影響があるから、夫々の場合に相応した資料によって立証されなければならない。
商標法は、商標を、自己の商品と他の商品とを識別し、かつ他の商品との出所の混同を防止する機能を有するものとして保護している(第1条等)ものであるから、法第50条の規定により登録商標をその指定商品に使用しているかどうかは、商標法における商品、すなわち、商取引の目的物としての流通性を有するものに登録商標が使用されているかどうかという点から検討すべきであると考える。
ところで、商品「熱電対」は、商標法施行規則別表や「類似商品審査基準」(編集:特許庁商標課,発行:社団法人発明協会)には記載されていないから、いずれの商品区分に属する商品であるのか判然としない。
しかし、商品「熱電対」は、上記参考資料B,C,Dからも明らかなように、自動温度調節器の入力機器である側温体の一種であって、化学工業(腐食性ガス、各種液体、薬品の温度測定)、製鉄、製鋼工業(溶鉱炉、焼鈍炉、真空炉等の温度測定)、電力(ボイラードラム、過熱器、再熱器等の管壁温度や火炉内のガス温度測定)等産業用全般の温度センサーとして販売され、使用されているところから判断して、本件商標の指定商品である商品区分第9類の「ボイラー」の部品ではなく、商品区分第10類「測定機械器具」中の「自動調節機械器具」、特に「温度自動調節機械器具」に属する部品であると考える。
そうであれば、本件商標を「熱電対」に使用するときは、「熱電対」が、参考資料B,C,Dからも明らかなように、それ自体独立して商取引の目的物としての流通性を有するものであるから、独立の商品たる「熱電対」についてその商標を使用しているものとされる。
しかし、「熱電対」が「ボイラー」の自動温度調節機器の部品として用いられ、他の部品とともに「ボイラー」の一要素を成すときは、商取引の目的物として流通するものは、その「ボイラー」であって、「熱電対」ではない。すなわち、「熱電対」は、自動温度調節機器の部品として「ボイラー」に組み付けられることによって商品としての独立性を失うに至り、その後は他の部品と渾然一体となって、例えば「ボイラー」という別個独立の商品として流通するものである。
したがって、本件商標を「熱電対」の商品に使用しているからといっても、「熱電対」それ自体とは独立の商取引の目的物である「ボイラー」について本件商標を使用していることにはならず、このように解しても、同種の商品について同一又は類似の商標の使用を許容することにはならないから、これによって商取引上の混乱を生じ、取引者らに被害を及ぼし、商標保護の目的に反する結果を招来するとは考えられない。
よって、本件商標を付した「熱電対」が「ボイラー」の部品として件外の関西電力株式会社に納品され、同社において「ボイラー」の部品として組み付けている、と被請求人が主張したとしても、これをもって「ボイラー」について本件商標の使用があったとはいえないものであると考える。
6 結論
乙第1号証及び乙第3号証ないし乙第5号証は、被請求人(商標権者)が本件商標を本件取消請求に係る商品「ボイラー」に使用していることを証明する証拠価値を有するものではない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁及び回答し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第26号証(枝番を含む。)を提出した。
1 答弁
(1)請求人は、「本件商標の指定商品中、『蒸気暖房装置、温水暖房装置、温気暖房装置、放熱器、温気炉、窓掛け式空気調和装置、中央式空気調和装置、単位誘引式空気調和装置、路面暖房装置、ボイラー、これらの部品および附属品』については、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用をしていない。」と主張している。
(2)被請求人は、以下乙各号証を提出して請求人の主張に反論する。
(イ)乙第1号証は、被請求人が「AEROPAK」の本件商標を、兵庫県高砂市梅井6丁目5番1号の関西電力株式会社「高砂発電所」1号ボイラーの再熱器出口に平成8年(1996)7月に設置し、その後、現在に至るまで使用されている。
乙第1号証-1には、ボイラーの再熱器出口に本件商標「AEROPAK」が付されている。この乙第1号証-1はボイラーを撮影するため遠距離から撮影したので、本件商標を付した部分はあまり明確でない。
それで、乙第1号証-2では、本件商標を付した部分を近くから撮影している。
また、本件商標の「AEROPAK」と本件商標の被請求人の株式会社「岡崎製作所」の表示である「OKAZAKI」を明確に示すため、乙第1号証-3は撮影されている。この乙第1号証-3の設置年月日が「7.96」と示され、平成8年(1996)7月に設置され、現在に至るまで使用されていることが示されている。
さらに、乙第1号証-4には本件商標が付されている箇所が再熱器出口であることが表示されている。
さらにその上に、乙第1号証-5では、本件商標の「AEROPAK」が明確に示されている。
なお、本件商標の商標登録第1091252号原簿の乙第2号証には、本件商標の商標権一部取消し審判の予告登録が平成10年(1998)9月2日になされている。それで、継続して3年以上日本国内において不使用であれば取り消されるので、本件商標は、平成7年(1995)9月3日から平成10年(1998)9月2日の間(平成7年9月2日から平成10年9月1日の間の誤り)に使用されていなければならない。本件商標は、乙第1号証-3で明示したように、平成8年(1996)7月から現在に至るまで使用されており、上記平成7年(1995)9月3日から平成10年(1998)9月2日の間に使用されている。
(ロ)乙第3号証は、被請求人が「AEROPAK」の本件商標を、兵庫県高砂市梅井6丁目5番1号の関西電力株式会社「高砂発電所」1号ボイラーの加熱器連絡管に平成6年(1994)7月に設置され、現在に至るまで使用されている。
乙第3号証-1には、過熱器連絡管に本件商標「AEROPAK」が付されている。この乙第3号証-1は、過熱器連絡管を撮影するため遠距離から撮影したので、本件商標を付した部分はあまり明確でない。
それで、乙第3号証-2では、本件商標の「AEROPAK」を付した部分を近くから撮影し、そこには被請求人の「OKAZAKI」も示されている。
(ハ)乙第4号証は、被請求人が「AEROPAK」の本件商標を、和歌山県御坊市塩屋町南塩屋字富島1-3の関西電力株式会社「御坊発電所」3号ボイラーのボイラー出口再熱蒸気ダクト周辺に平成10年(1998)5月に設置後、現在に至るまで使用されている。
乙第4号証-1には、ボイラーの出口再熱蒸気ダクト周辺に本件商標「AEROPAK」が付されている。この乙第4号証-1はボイラーを撮影するため遠距離から撮影したので、本件商標を付した部分はあまり明確でない。
それで、乙第4号証-2では本件商標を付した部分を比較的近くから撮影している。
乙第4号証-3は、ボイラー出口再熱蒸気ダクトを近くから拡大して撮影している。
次に、第4号証-4には、ボイラー出口再熱蒸気ダクトに本件商標の「AEROPAK」と被請求人の「OKAZAKI 」が明確に示され、さらに設置は「5.98」と表示され、平成10年(1998)5月に設置され、現在に至るまで使用されていることが示されている。
(ニ)乙第5号証は、被請求人が「AEROPAK」の本件商標を、和歌山県御坊市塩屋町南塩屋字富島1-3の関西電力株式会社「御坊発電所」3号ボイラーのEC0(ボイラー吸水加熱器)との連絡ダクト周辺に平成10年(1998)5月に設置後現在に至るまで使用されている。
乙第5号証-1には、ボイラーのECOとの連絡ダクト周辺に本件商標「AEROPAK」が付されている。この乙第5号証-1は連絡ダクトを撮影するため遠距離から撮影したので、本件商標を付した部分はあまり明確でない。
それで、乙第5号証-2では、本件商標「AEROPAK」を付した部分を近くから撮影している。そこには、被請求人を示す「OKAZAKI」と設置月を示した「5.98」があり、平成10年(1998)5月に設置され、現在に至るまで使用されている。
(3)上記の乙第1号証、乙第2号証、乙第4号証及び乙第5号証の撮影は、下記のように行われた。
(a)乙第1号証及び乙第3号証の撮影年月日:平成10年10月6日(火)、撮影場所:兵庫県高砂市梅井6丁目5番1号、「関西電力株式会社 高砂発電所内」
(b)乙第4号証及び乙第5号証の撮影年月日:平成10年10月8日(木)、撮影場所:和歌山県御坊市塩屋町南塩屋字富島1-3、「関西電力株式会社 御坊発電所内」
(c)撮影者:住所 兵庫県神戸市北区ひよどり台3丁目2番7-402、氏名:高 井 信 行
(4)以上、乙第1号証ないし乙第5号証によって明らかなように、被請求人は、平成7年(1995)9月3日から平成10年(1998)9月2日の間に本件商標をボイラーに使用しているから、本件商標は、取り消されるべきでない。
2 審尋に対する回答(第1回)
(1)審判長は、平成13年6月26日付けの審尋書で、「被請求人の提出に係る審判事件答弁書によれば、『ボイラーの再熱器出口』外に表示されている『OKAZAKI』は、被請求人自身であるとしているが、被請求人の主張及び乙各号証のみでは、直ちに本人(被請求人)であるか否か不明であるから、この点について、客観的に被請求人自身であることを証明する書面を提出されたい。また、『ボイラーの再熱器出口』、『ボイラーの加熱器連絡管』及び『ボイラー吸水加熱器』と商品『ボイラー』との関係を説明した書面もしくはカタログ等を提出されたい。」旨の審尋を行った。
(2)審判長の審尋に対する回答
被請求人は、上記(1)審判長の審尋に対して、以下の回答をした。
(ア)「OKAZAKI」について
「OKAZAKI」なる社票は、被請求人「株式会社岡崎製作所」の社内規定として1980年(昭和55年)に「株式会社岡崎製作所」から出荷、送付される製品、書類に添付、印刷することを規定している(乙第17号証)。
「OKAZAKI」が、神戸市中央区御幸通3丁目1番3号「株式会社岡崎製作所」である資料を以下に示す。
(a)封筒(乙第6号証)
封筒の下右隅に「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが上下にして示され、その下方に、住所の「神戸市中央区御幸通3丁目1-3」が示されている。
(b)便箋のレターヘッド(乙第7号証)
便箋の上右に「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが上下にして示され、その下方に、住所の「神戸市中央区御幸通3丁目1番地の3」が示されている。
(c)ファクシミリ送信御案内(乙第8号証)
ファクシミリ送信御案内の上右に「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが上下にして示されている。
(d)展開したパッケージの写真(乙第9号証)
パッケージに、「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが示されている。
(e)展開したパッケージと組立てたパッケージの写真(乙第10号証)
パッケージに、「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが示されている。
(f)組立てたパッケージの写真(乙第11号証)
パッケージに、「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが示されている。
(g)積み重ねたパッケージの写真(乙第12号証)
パッケージに、「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが示されている。
(イ)「ボイラーの再熱器出口」、「ボイラーの過熱器連絡管(加熱器は過熱器の誤記である)」、「ボイラー給水加熱器(吸水加熱器の「吸水」は誤記である)」と商品「ボイラー」との関係について
ボイラは水を燃料の燃焼熱で以って加熱し蒸気を発生させる装置であり、ボイラの効率と保全の向上のために再熱器、過熱器、給水加熱器は一連の機能を持ち一体として構成されている。
(a)再熱器、過熱器、給水加熱器
日本ボイラ協会編、丸善株式会社発行、平成9年12月30日発行「ボイラ便覧」(乙第13号証)第309頁によると、「再熱器」とは、蒸気タービンの高圧部を出て飽和近傍の温度まで膨張した蒸気を取り出し、必要な温度まで再加熱するための過熱器をいう(乙第13号証)。「過熱器」とは、ボイラ本体で発生した飽和蒸気をさらに加熱して飽和温度以上の過熱蒸気とするものをいう(乙第13号証)。「給水加熱器」とは、ボイラ本体への給水を加熱する装置をいう(乙第13号証の第338頁)。
(b)中部電力、知多火力発電所の説明書(乙第14号証)、四国電力株式会社西条発電所の説明書(乙第15号証)、関西電力御坊発電所の説明書(乙第16号証)。
「ボイラーの再熱器出口」は、乙第14号証及び乙第15号証の「ボイラ」を示す箇所で、タービンから出た蒸気を再加熱する再熱器の出口部分である。
「ボイラーの過熱器連絡管」は、乙第14号証及び乙第15号証の「ドラム」の右を示す箇所で、ボイラーの過熱器とタービンとを接続する管である。
「ボイラー給水加熱器」とは、乙第14号証ないし乙第16号証の「高圧給水加熱器」を示す箇所で、給水ポンプとボイラーとの間に設置される。
3 審尋に対する回答(第2回)
(1)審判長は、さらに、平成13年9月20日付けの審尋書で、「被請求人は、審判事件回答書にて、『OKAZAKI』と『株式会社岡崎製作所』との関係について、乙第6号証ないし同第12号証及び乙第17号証を提出しているが、乙第13号証の『再熱器、過熱器、給水加熱器』を被請求人が関西電力株式会社の高砂発電所の1号ボイラーの過熱器連絡管(答弁書では『加熱器連絡管』、『吸水加熱器』とあるが、誤記とのこと)の周辺に用いるために納品したことが明らかでないから、例えば『納品書』、『請求書』、『領収書』等具体的取引書類一切を提出されたい。また、銘板の設置日と商品の製造日との関係及び銘板に表示された記号と日付を表すものと認められる『DATE』の関係(例えば、記号が異なる理由等)を客観的に把握できるような書類等を提出されたい。」旨の審尋を行った。
(2)審判長の審尋に対する回答(第2回)
被請求人は、上記(1)審判長の審尋に対して、以下の回答をした。
(ア)熱電対はボイラーの必須の部品であることについて
ボイラーは、その温度、圧力、水位を知るために、必ず温度計、圧力計、水位計を備えており、熱電対は温度計を構成するものであり、ボイラーの必須の部品である。
(イ)関西電力株式会社の高砂発電所に、1号ボイラーの構成部品である熱電対を納入したことについて
乙第18号証は、被請求人が、東光精機株式会社殿経由で関西電力株式会社高砂発電所1号機に、「OKAZAKI SUPERCOUPLE『AEROPAK』」(最後部の「K」の文字に続いて「登録商標(丸円内にR)」の記号が表示されている。) シース熱電対を納入した納入仕様書である。
乙第19号証は、関西電力株式会社高砂発電所が、1号主蒸気関係熱電対修繕工事の内、高砂P/S I号主蒸気関係熱電対の見積用として発行した購入仕様書である。
乙第20号証は、東光精機株式会社が、関西電力株式会社高砂発電所1号機主蒸気関係熱電対を被請求人に注文した注文書である。
乙第21号証は、被請求人が、関西電力株式会社高砂発電所に熱電対を送品する送品案内書である。
乙第22号証は、被請求人が、関西電力株式会社高砂発電所1号機に熱電対を納品した納品書控である。
乙第23号証は、被請求人が、東光精機株式会社経由で関西電力株式会社高砂発電所に納入する熱電対の立会検査を報告する立会検査実施報告書である。
乙第24号証は、被請求人が、関西電力株式会社高砂発電所1号機で使用する熱電対の検査成績書である。
乙第25号証は、被請求人と関西電力株式会社との間の見積、入札、契約などの業務の代理を東光精機株式会社へ委任する委任状である。
(ウ)乙第1号証-4について
乙第1号証-4には、「TE-2-17A 2段再熱器出口蒸気温度」を表示した表示板が計器に付されている。この「TE-2-17A」は乙第18号証のNO.13に記載されているように計器番号であり、また、乙第1号証- 4 の「2段再熱器出口蒸気温度」は、乙第18号証のNO.13の測定名称に「2段RH出口蒸気温度」とあり、「RH」はRe-heaterで再熱器を意味するところから、乙第18号証の熱電対が関西電力株式会社高砂発電所1号機に使用されていることを示している。なお、ここで使用されている熱電対は乙第18号証のNO.13の図面番号T4GOO161で示されるシース熱電対である。
(エ)上記(ア)で述べたように、熱電対はボイラーの必須の部品であり、ボイラーに被請求人の本件商標「AEROPAK」の同一あるいは類似の商標を使用すれば、商品の出所の混合を生じさせるものである。なお、請求人は、商願平5-131009号として「エアロバッグ」を出願している(乙第26号証)。
(オ)以上のように、熱電対はボイラーの必須の部品である。指摘のように関西電力株式会社高砂発電所1号機に使用されている銘板(乙第1号証-3)には、「DATE 7.96」とあり、熱電対が1996年(平成8年)7月に製造されたことが示されており、商標法第2条第3項で使用の定義とする商品(熱電対)に標章を付したものであり、ボイラーの必須部品の熱電対に本件商標が使用されたことが示されている。

第4 当審の判断
1 乙各号証(枝番を含む。枝番の全てを引用する場合は、その枝番の記載を省略した。以下同じ。)によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第1号証ついて
乙第1号証ー1ないし同ー5は、ボイラーと思しき大型の設置物(乙第1号証ー1)と、それに接続された回せるノブのような部分の拡大写真(乙第1号証ー2ないしー5)であって、その中の乙第1号証ー3及び同ー5は、本件商標と社会通念上同一の「AER0PAK」と、「7.96」及び「OKAZAKI」の各表示のある銘板が貼り付けられている部分の拡大写真である。
、乙第1号証‐4は、「TE‐2‐17A」、「2段再熱器出口蒸気温度(右)」及び「記録.CPTR.警報」の円盤状のタグがチエーンで吊り下げられている部分の拡大写真である。
(2)乙第3号証ないし乙第5号証について
(ア)乙第3号証は、「過熱器連絡管」の表示のある大型の筒状の設置物と、その周辺の写真であって、その中の乙第3号証-2は、本件商標と社会通念上同一の「AEROPAK」の表示のある金属製銘板が鋲打ちされている部分の拡大写真である。
(イ)乙第4号証は、「高温再熱蒸気」の表示のある大型の筒状の設置物と、その周辺の写真であって、その中の乙第4号証-4は、本件商標と社会通念上同一の「AEROPAK」と、「5.98」及び「OKAZAKI」と各表示のある銘板部分の拡大写真である。
(ウ)乙第5号証は、「火炉入口連絡」の表示のある大型の筒状の設置物と、その周辺の写真であって、その中の乙第5号証-2は、「TE‐200‐510A」、「EC0出口給水温度」及び「制御」の記載のある円盤状の表示板の下に、本件商標と社会通念上同一の「AEROPAK」と、「OKAZAKI 」の各表示のある銘板部分の拡大写真である。
(3)乙第6号証ないし乙第25号証について
被請求人は、審判長の審尋に対して、上記第3、2及び同3のとおりの回答をするとともに、証拠方法として、乙第6号証ないし乙第26号証を2回に分けて追加提出しており、これらの乙各号証によれば、以下の事実が認められる。
(ア)乙第6号証及び乙第7号証は、「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが上下に、その下方に、住所の「神戸市中央区御幸通3丁目1-3」が記載されている封筒と便箋のレターヘッドであり、乙第8号証は、「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが右側上部に記載されているファクシミリ送信御案内用紙である。
(イ)乙第9号証ないし乙第12号証は、それぞれに「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とが表示されている包装用段ボール箱で、展開、組立て及び積み重ねた状態の写真である。
(ウ)乙第17号証は、「社名社標使用規定」の表題のある規格書であって、その3頁目下段に英文漢字の使用例として、「株式会社岡崎製作所」とその下に「OKAZAKI MANUFACTURING COMPANY」及び4頁目下段に英文(太文字)の使用例として、「OKAZAKI」の記載がある。
(エ)乙第13号証は、「平成9年12月30日、丸善株式会社発行、日本ボイラ協会編『ボイラー便覧』」であって、その2頁目の目次の下段11の項に「ボイラーの付属装置および付属品」とあり、11.1の項に「過熱器」、11.2の項に「再熱器」及び11.7.8の項に「給水加熱器」の項が設けられており、例えば、11.1の「過熱器」の詳細の項では、「…過熱器はボイラーで発生した湿り飽和蒸気を乾燥させ、さらに使用先で必要な温度まで過熱する装置で…」と記述されている。
(オ)乙第14号証ないし乙第16号証は、「中部電力知多火力発電所」、「四国電力株式会社西条発電所」及び「関西電力御坊発電所」の各発電所の説明書であって、それぞれの発電所の写真とともに、「発電所のしくみ」として、「ボイラ本体」、「過熱器」及び「再熱器」等の関連が図示されている。
(カ)乙第18号証は、被請求人から「東光精機株式会社殿経由の関西電力株式会社高砂発電所1号機」宛の「納入仕様書」であって、発行日として1996年6月28日、次頁の「図面表紙番号:KGーK10118ー0046」の表題の下の「NO.」、「計器番号」、「測定名称」及び「図面番号」の欄に、それぞれ「13」、「TE‐2‐17A」、「2段RH出口蒸気温度(左)」及び「T4GOO161」の記載が認められる。
(キ)乙第19号証は、「関西電力株式会社高砂発電所の1号主蒸気関係熱電対修繕工事の内、高砂P/S1号主蒸気関係熱電対」の見積用購入仕様書であって、その1.の「購入目的」の項に、「本仕様書により購入する熱電対は、高砂P/S1号主蒸気関係熱電対修繕用として使用するものである。」、2.の「種類、数量」の項の(1)品名に、「シース熱電対」、次頁下段の「NO.」13に、「2段RH出口蒸気温度(左)」及び「TE‐2‐17A」の記載が認められる。
(ク)乙第20号証は、東光精機株式会社から被請求人宛の「1号主蒸気関係熱電対」の注文書であって、契約確認日として「96年7月15日」の日付印、納入先として、「関西電力株式会社」及び発注番号として「KG61408」の記載が認められる。
(ケ)乙第21号証は、被請求人から「関西電力株式会社高砂発電所」に熱電対を送品する送品案内書であって、発送日として「96年7月9日」の日付印、job‐Noとして「KG61408」の記載が認められる。
(コ)乙第22号証は、納品書控であって、納入者の項に「株式会社岡崎製作所(被請求人)」、品名仕様の項に「関電/高砂1号熱電対」、出荷日の項に「96年7月9日」の記載が認められる。
(サ)乙第23号証は、立会検査実施報告書で、「関電/高砂発電所」の関係者名と被請求人の担当者名、品名として「J熱電対」、起工番号として「GB‐S682」の記載が認められる。
(シ)乙第24号証は、被請求人から関西電力株式会社高砂発電所1号機宛の熱電対の検査成績書である。
(ス)乙第25号証は、被請求人と関西電力株式会社との間の見積、入札、契約などの業務の代理を東光精機株式会社へ委任する委任状である。
2 被請求人と「OKAZAKI」との関係について
上記1(3)(ア)ないし(ウ)によれば、被請求人「株式会社岡崎製作所」は、「社名社標使用規定」(乙第17号証)で、英文漢字の使用例として、「株式会社岡崎製作所」とその下に「OKAZAKI MANUFACTURING COMPANY」、英文(太文字)の使用例として、「OKAZAKI」と使用すると規定し、現実に封筒、便箋及びファクシミリ送信御案内用紙(乙第6号証ないし乙第8号証)に、「OKAZAKI」と「株式会社岡崎製作所」とを併記して使用していることが認められる。
してみれば、乙各号証に表示されている「OKAZAKI」は、被請求人「株式会社岡崎製作所」を英文字で表記したといえるものである。
3 使用商品について
(1)本件商標の指定商品は、平成3年政令299号による改正前の商標法施行令第1条所定の商品の区分第9類(以下「旧政令第9類」という。)に掲げられた全ての商品「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品とするものである。さらに、同法施行規則第3条所定の別表旧第9類中に例示されている「動力機械器具(電動機を除く)」に属する商品として、「ボイラー」が例示されており、その「ボイラー」の下位に「陸用ボイラー、蒸気過熱器、給水加熱器」等が例示されているものである。
そして、この旧政令第9類中には、「これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)」と表示されており、この表示からして、他の類に積極的に属している機械器具の部品及び附属品以外の機械器具の部品及び附属品は、この類に属するものと解される。
してみると、「動力機械器具(電動機を除く)の部品及び附属品」は、他の類に属することが明らかでない限り、旧政令第9類に属する商品というべきである。
そこで、本件使用に係る商品が商標法上の「ボイラーの部品及び附属品」に属するか否かについて検討するに、被請求人の提出した上記「平成9年12月30日、丸善株式会社発行、日本ボイラ協会編『ボイラ便覧』」(乙第13号証)によれば、「ボイラーの付属装置および付属品」として、「過熱器」、「給水加熱器」が挙げられており、さらに、これらボイラーの付属装置および付属品専用の必須構成部品として、熱電対が組み込まれていること(乙第19号証ないし乙第24号証)が認められるものである。
したがって、本件使用に係る商品は、「ボイラー」の下位に例示されている「蒸気過熱器、給水加熱器」専用の部品及び附属品」の範疇に属するものというのが相当である。
4 請求人の主張について
請求人は、「銘板に表示された『OKAZAKI』の英字のみから直ちに、『OKAZAKI』なる製造業者と商標権者(被請求人)とが同一人であることの事実認定ができない。」、「銘板表示の『DATE』の数字が、製造年月ではなく、何故設置年月といえるのか?」、「『登録商標を既存の設備・機器に設置する』という行為は、法で規定されたいずれの行為にも該当するものではないことは明らかである。」、「商品『ボイラー』自体には、本件商標が全く付されておらず、また銘板も付着されていない。」及び「本件商標を『熱電対』を商品に使用しているからといっても、独立の商取引の目的物である『ボイラー』について本件商標を使用していることにはならない。」旨主張している。
しかしながら、乙第1号証ないし乙第5号証(写真)は、実際に取引があったことを示す取引関係書類(本件においては乙第19号証ないし乙第25号証)に記載された商品に、登録商標が商標権者等により如何なる態様で使用されていたかを証明するための、いわば登録商標の使用状態を明らかにするための資料というべきであるし、また、銘板については、「ボイラー」そのものの銘板ではなく、それぞれ別の部分のボイラー附属品に付された銘板であるならば、その製品記号と修繕日(設置日)が当然に異なるといえるものである。
また、被請求人と「OKAZAKI」との関係及び「使用商品について」に関しては、上記2、3のとおりである。
さらに、上記1(3)(ク)ないし(ケ)のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成10年9月2日)前3年以内の平成8年7月5日付けの日付で商品として「1号主蒸気関係熱電対」の注文を受け(乙第20号証)、同年7月9日付けの日付で該商品を納品(乙第22号証)しているものであるから、商標法第2条第3項第2号及び同第3号の「商品に標章を付する行為」及び「商品に標章を付したものを譲渡し、…」に該当するものであって、本件商標を使用しているものである。
そして、本件においては、前記したとおり、乙各号証により、商標権者により本件商標と社会通念上同一と認められる商標が本件商標の指定商品中に含まれる「ボイラー」に属する「蒸気過熱器、給水加熱器の部品及び附属品」の範疇に属する商品について使用されていたことが明らかとなり、そして、その商品が本件審判の請求の登録前3年以内に取引があったことが認められたものであるから、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
5 以上のとおり、商標権者である被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を指定商品中の「熱電対(『ボイラー』に属する『蒸気過熱器、給水加熱器』の部品及び附属品)」について使用をしていたことを認め得るものである。
したがって、本件商標の指定商品中の「蒸気暖房装置、温水暖房装置、温気暖房装置、放熱器、温気炉、窓掛け式空気調和装置、中央式空気調和装置、単位誘引式空気調和装置、路面暖房装置 、ボイラー、これらの部品及び附属品」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
本件商標

審理終結日 2003-04-15 
結審通知日 2003-04-18 
審決日 2003-05-01 
出願番号 商願昭46-114456 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (109)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 前川 浩二 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 井岡 賢一
山下 孝子
登録日 1974-10-01 
登録番号 商標登録第1091252号(T1091252) 
商標の称呼 エアロパック 
代理人 高木 義輝 
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