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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z03
管理番号 1075423 
審判番号 不服2002-65023 
総通号数 41 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-05-17 
確定日 2003-02-25 
事件の表示 国際登録第747599号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成(立体商標)よりなり、第3類「Perfumery goods,cosmetic and make-up products.」を指定商品として、2000年7月5日フランス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、2000年(平成12年)11月23日を国際登録の日とするものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第376613号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ミラクル」の片仮名文字を縦書きしてなり、昭和22年11月19日に登録出願、第3類「香料及他類ニ属セサル化粧品」を指定商品として同24年6月29日に設定登録され、その後、昭和44年6月12日、同55年1月31日、平成1年8月23日、同11年3月23日の4回に亘り、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。なお、指定商品中の「薫料」については、その登録を取り消す旨の取消審判の審決が、平成10年3月16日に確定し、同5月20日にその登録がされたものである。
同じく、登録第4212327号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Miracle Incense」の欧文字及び「ミラクル インセンス」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、平成9年6月26日に登録出願、第3類「薫料」を指定商品として同10年11月20日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、別掲に示すとおり、容器風の立体的形状と文字よりなるところ、その構成中容器風の立体的形状の正面上部に、「miracle」の欧文字を、

のであり、これら両文字部分は上下に間隔をおいて配置され、かつ、文字の大きさ及び書体を異にすることから、視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、観念上もこれら各文字を常に一体のものとして把握しなければならない格別の事情は存しない。

その使用に係る商標として理解されるのに対して、「miracle」の文字は、「奇跡」の意味合いを有する平易な英語であり、一般に親しまれている外来語「ミラクル」の原語といえるから、これに接する者は、容易に「奇跡」という観念を認識し把握し得るものである。
してみると、本願商標の構成にあって、「miracle」の文字部分は、「L

を果たし得るものであり、該「miracle」の文字部分に相応した称呼、観念をもって取引に資される場合も決して少なくないとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、「miracle」の文字部分に相応し、「ミラクル」の称呼及び「奇跡」の観念を生ずるものである。
(2)他方、引用商標1は、その構成前記のとおり、「ミラクル」の文字を縦書きしてなるから、「ミラクル」の称呼及び「奇跡」の観念を生ずること明らかである。
また、引用商標2は、その構成前記のとおり、「Miracle Incense」の欧文字及び「ミラクル インセンス」の片仮名文字を二段に横書きしてなるところ、「Incense」及び「インセンス」は、「香、香料」等を意味する語であるから、引用商標2をその指定商品である「薫料」に使用した場合には、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと看取され、その結果、取引者、需要者は、その構成中前半の「Miracle」及び「ミラクル」の文字部分を自他商品の識別標識としての機能を果たす部分と捉え、該文字部分をもって取引に資することも決して少なくないというのが相当である。
してみると、引用商標2からは、「Miracle」及び「ミラクル」の文字部分に相応して「ミラクル」の称呼及び「奇跡」の観念をも生ずるものといわなければならない。
(3)そうとすれば、本願商標と引用各商標とは、外観において相違しているとしても、それぞれより生ずる「ミラクル」の称呼及び「奇跡」の観念を共通にするものであって、互いに紛れるおそれのある類似の商標といわざるを得ない。また、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、「miracle」、「ミラクル」の文字が、「驚異的な実例」という意味に使われ、指定商品中の化粧品に使用した場合には、商品の品質をすものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たさない旨述べ甲第1号ないし第5号証を提出しているが、「miracle rice」のように他のとの結合ではなく、「miracle」及び「ミラクル」自体が請求人の述べる上記意味合いの語として一般に理解され、化粧品等の取引業界においても普通にいられていると認め得る証左は何ら見当たらないから、その主張は採用するこができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審理終結日 2002-09-17 
結審通知日 2002-09-27 
審決日 2002-10-15 
国際登録番号 0747599 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Z03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 豊瀬 京太郎 
特許庁審判長 涌井 幸一
特許庁審判官 平山 啓子
鈴木 新五
商標の称呼 1=ミラクル 2=ランコム 
代理人 関根 秀太 

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