ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Z28 |
---|---|
管理番号 | 1073679 |
審判番号 | 不服2000-20499 |
総通号数 | 40 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2003-04-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-11-15 |
確定日 | 2003-01-31 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第98156号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェツカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣具」を指定商品として、1999年4月26日ドイツ国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成11年10月26日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、商品の品番・等級等を表示する符号・記号として一般に使用されているアルファベットの二文字『US』と数字『40』とを書してなるものであるから、きわめて簡単で、かつありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」と認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲の構成のとおり、欧文字2文字の「US」に数字の「40」を結合させた「US40」の文字よりなり、また、その文字態様は一様に太めのレタリングをし、文字間隔をやや密着させて表してなるものである。 しかして、欧文字のレタリングにおいては、この程度のレタリングは普通に行われるところである。例えば、看板などに表す場合にしても太めのフオントのディスプレイがあり、これらを勘案するならば、本願商標については、欧文字の「US」並びに数字の「40」の文字として認識される以上に強く印象されるほど図案化されているとは認めることができない。 ところで、近時、商品の多様化、細分化が進み同時にライフサイクル の短縮化傾向も著しい現今、各種商品の製造、販売に関わる事業者は、常々消費者の需要傾向に合った新製品の企画、設計及び開発に取り組んでいるのが実情であって、機械産業をはじめ各種産業分野に携わる事業者はそれぞれに自己の製造、販売に係る各製品について、その製品管理又は取引上の便宜性から、欧文字の1字ないし2文字よりなる標章又はこれら文字に数字を組み合せた標章、さらには、これら両者をハイフンで結合した標章等を当該商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として、取引上普通に使用しているものと認められる。 そうすると、普通に用いられる欧文字の2文字と数字2字とを表示してなる本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、取引者、需要者は、前記事情よりして、これは単に前記の如き使途に用いられる極めて簡単、かつ、ありふれた符号、記号と認識し把握するに止まり、商品の出所を識別するための標識とは認識し得ないものといわなければならない。また、前記の如く認識される本願商標は、指定商品に関する商品を取り扱う事業者であれば、類型的に随時採択し使用され得るものであり、流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であって何人も使用をする必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものといえるから、商標の本質的機能(自他商品の識別標識としての機能)及び 商標保護の法目的(商標を使用する者の業務上の信用の保護)に照らし、これを登録商標として一私人の独占に委ねることは必ずしも適切でないと認められる。 請求人は、本願商標の構成文字について、「一体化した4つの記号の組み合わせにより構成されている」、また、これは「本出願人の代表取締役社長の名前の『Uwe Sasse』の頭文字に由来され、『US40』は完全な造語である」と主張しているが、商標の自他商品の識別別標識としての機能は、商標の採用の意図とは関係がなく、取引者、需要者が指定商品の関係でどのように認識し、取引に資されるかの観点から、考察されるべきのものであると解されるところ、本願商標は前記のように商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として理解され、商品の出所を識別するための標識とは認識し得ないものと判断されるものである。 また、請求人は、「本願商標と同一の商標は、外国においても登録されていること、及び類似の商標を他類に出願し登録になっている」旨主張するが、本願商標と他類で登録になっている商標とは、その全体構成が異なり、同列には論じられず、また、諸外国で登録されてる審査例をもって、本願商標が我が国の法制おいて登録されるべきとの証左とすることはできない。請求人の主張はいずれも採用できない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 (本願商標) |
審理終結日 | 2002-08-26 |
結審通知日 | 2002-08-28 |
審決日 | 2002-09-24 |
出願番号 | 商願平11-98156 |
審決分類 |
T
1
8・
15-
Z
(Z28)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 早川 真規子 |
特許庁審判長 |
滝沢 智夫 |
特許庁審判官 |
中嶋 容伸 吉田 静子 |
商標の称呼 | ユウエスヨンジュー、ユウエスヨンマル、ユウエスフォーティ、ユーエスヨンジュー、ユーエスヨンゼロ |
代理人 | 鎌田 耕一 |
代理人 | 佐藤 公博 |
代理人 | 乕丘 圭司 |
代理人 | 池内 寛幸 |