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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 125
管理番号 1070702 
審判番号 取消2001-31395 
総通号数 38 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-02-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2001-12-07 
確定日 2002-12-02 
事件の表示 上記当事者間の登録第2587062号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2587062号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和59年12月1日に登録出願、第25類「紙類、文房具類」を指定商品として平成5年10月29日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の指定商品中「文房具類」について登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を概要次のように述べ甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
(1)本件商標は、日本国内において継続して3年以上、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれもが、その指定商品中「文房具類」について使用をしていないから、商標法第50条第1項の規定に基づいて、その登録は取り消されるべきものである。
(2)請求人は次の通り弁駁する。
被請求人の答弁内容は以下の各点が極めて不自然で不明瞭で疑義のあるものである。
ア 請求人の調査によると、本件商標は被請求人が多数所有する茶室名を採択したものであると理解している。本件商標のこのような採択経緯からみると、本件商標の使用範囲としては、当該茶室に関係の深い商品であるのが通常である。
また、被請求人が通常使用権者であるという株式会社ミリエームは、そのホームページで確認すると、「茶の湯の精神・美意識を原点に、現代に新しい和の生活を提案する。企業との商品の開発、誠実に作られた食品や工芸品を集めた商品開発・通信販売、茶室の設計など、衣・食・住・遊・美・禮・智にわたって様々なジャンルで展開。」するものとされ、主に美術工芸品、茶道用品、記念品販売を事業内容としている。
したがって、本件商標が被請求人の所有する茶室名を採択したものであることと相まって、株式会社ミリエームの上記事業内容から見ると、被請求人の提出した使用説明書中の商標使用商品「ノートブック、鉛筆」は極めて不自然である。
イ 被請求人は、自ら茶室や建物を多数所有しており、これら全てにそれぞれ個別の名称があるなかで、ことさらに本件商標のみを商品「ノートブック、鉛筆」に使用しているのは如何にも不自然である。
ウ 株式会社ミリエームが被使用許諾者であることが不明瞭である。
エ 被請求人の提出した登録商標の使用説明書中の納品書には、単価の記載・社判・担当者名・納入先の受領印等々の記載が全くない。したがって、このような納品書は、実際に取引書類として使用された事実を証明するものではない。
オ 被請求人の提出した登録商標の使用説明書中の各商品の写真と、これらの商品価格表・納品書の表示形態が不統一であり極めて不自然である。
カ 被請求人の提出した登録商標の使用説明書中の納品書の記載の筆跡が全て酷似しており極めて不自然である。
キ 被請求人の提出し登録商標の使用説明書中の納品書に記載の鉛筆品番「9852HB」又は「9852B」は、既存の鉛筆メーカーにこのような種類の品番がなく、当該品番と思われるものは何であるのか不明である。
以上の通り、本件商標の商標権者及び通常使用権者が、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を取消しに係る商品について使用していたとはいえず、本件商標の登録は、その指定商品中「文房具類」について取消されるべきものである。
商標法は、この種の審判の真実を担保するために商標法第79条を設けており、更にこの第79条を厳正に担保するために商標法第82条の両罰規定、重罰規定を設け、或いは審決取消訴訟制度を設けている。このように商標法は、この種の審判の真実を担保するために厳正な各規定を幾重にも設けている。
したがって、本請求人としては、上記商標法の精神からみて、被請求人の答弁内容は前記の各点が極めて不自然で不明瞭であるので、本件商標の使用事実は否定されるべきであるから、本件審判請求の趣旨の通り、本件商標の登録はその指定商品中の旧商品区分第25類「文房具類」について取消されるべきものである旨の審決を求める。

3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、「結論掲記の審決を求める。」と答弁し、登録商標の使用説明書を提出している。
(1)本件商標は、その指定商品中「文房具類」について、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、通常使用権者である株式会社ミリエームにより使用されている。
(2)本件商標の使用に係る商品の一例は、「ノートブック、鉛筆」であり、「登録商標の使用説明書」の商品写真に示す通り、「又新ノート」及び「又新えんぴつ」として取り扱われているものである。
当該商品が、本件審判の請求に係る指定商品に含まれることは明らかである。
(3)当該商品「又新ノート」には、該ノートブック表紙に「又新」商標が金文字で使用され、「又新えんぴつ」には、直接金色刻印により「又新」商標が使用されており、これらの販売状態と共に写真に示す通りである。
前記商品の使用に係る商標は、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。
(4)そして、本件商標の使用に係る前記商品が、本件商標の通常使用権者である株式会社ミリエームで販売されている販売事実の一例は、「登録商標の使用説明書」に添付した商品価格表、及び販売伝票に示す通りである。例えば、前記「又新ノート」及び「又新えんぴつ」が、京都府京都市上京区小川通寺の内上る本法寺前町613番地の老分会へ販売された事実は、平成11年7月23日、平成12年1月18日、平成12年2月23日、平成12年3月27日、平成12年9月26日、平成12年12月29日、平成13年5月31日、平成13年9月29日、平成13年9月29日各納品書に示す通りである。

4 当審の判断
被請求人の提出した登録商標の使用説明書及びこれに添付の商標の使用の事実を示す書類(平成14年2月19日撮影の商品写真4葉(撮影者 安井理香)、株式会社ミリエーム「商品価格表」(写)、老分会宛納品伝票(1ないし9)をみるに以下のことが認められる。
(1)本件商標の通常使用権者は、京都市上京区小川通寺之内上る2丁目禅昌院町648番地の1に所在の株式会社ミリエームである。
(2)商品写真には、表紙に「又新」の文字が表示されたノート及び「又新ノート 一冊130円」と表示された商品プレート、「又新」「今日庵」の文字が直接金色で刻印された鉛筆及び「又新えんぴつ 1ダース720円」と表示された商品プレートが写されている。
(3)商品価格表には、品目欄及び金額欄に、他の商品と並記して、「又新ノート 130円」、「又新えんぴつ 1ダース(@60) 720円」と表示されている。
(4)平成11年7月23日、平成12年1月18日、平成12年2月23日、平成12年3月27日、平成12年9月26日、平成12年12月29日、平成13年5月31日、平成13年9月29日、平成13年9月29日各納品書に示す通り、株式会社ミリエームが、前記「又新ノート」及び「又新えんぴつ」を老分会へ販売した。
(5)前記使用に係る商標は、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。
これらを総合すれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に継続して通常使用権者により、本件取消に係る指定商品「文房具類」に含まれる「鉛筆、ノートブック」について使用されていたと認め得るものである。
一方、請求人は、被請求人の答弁内容が極めて不自然で不明瞭である旨述べているが、請求人も弁駁書で述べているように、本件商標は被請求人が多数所有する茶室の一つの名及びその呼び名と同一の文字からなるものであり、株式会社ミリエームは、請求人が示すインターネット上で公開している被請求人のホームページ情報によれば、茶の湯の精神・美意識を原点に、現代に新しい和の生活を提案した商品開発・通信販売、茶室の設計などを業とする会社であり、請求人が統括し主に美術工芸品、茶道用品、記念品の販売を行っている茶美会グループに属する法人であることを参酌すれば、お茶会等で茶室「又新」を訪れた顧客を対象に、本件商標を付した商品を記念品として販売することは容易に推認でき、かつ、前記のとおり商品価格表、商品自体に本件商標が使用されていることが明らかであるから、請求人のこの点の主張は採用できない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中請求に係る商品について商標法第50条第1項の規定により取り消すことができないものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本件商標(登録第2587062号商標 )

審理終結日 2002-10-01 
結審通知日 2002-10-04 
審決日 2002-10-21 
出願番号 商願昭59-124914 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (125)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 佐久間 光夫 
特許庁審判長 小林 薫
特許庁審判官 薩摩 純一
岩崎 良子
登録日 1993-10-29 
登録番号 商標登録第2587062号(T2587062) 
商標の称呼 ユーシン、マタシン 
代理人 村田 紀子 
代理人 吉崎 修司 
代理人 武石 靖彦 
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