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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z03
審判 全部申立て  登録を維持 Z03
管理番号 1060212 
異議申立番号 異議2001-90824 
総通号数 31 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2002-07-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-11-01 
確定日 2002-06-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第4495368号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4495368号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4495368号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年8月23日に登録出願、「Esprit de nature」の欧文字を横書きしてなり、第3類「薫料,その他の香料類,せっけん類,化粧品」を指定商品として、平成13年8月3日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成5年6月30日に登録出願、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成9年4月25日に設定登録された登録第3298421号商標(以下、「引用1商標」という。)及び昭和30年2月5日に登録出願、「エスプリ」の片仮名文字と「Esprit」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、第3類「香料及び他類に属しない化粧品」を指定商品として、昭和30年11月30日に設定登録された登録第473625号商標(以下、「引用2商標」という。)と類似の商標であり、指定商品も同一又は類似のものである。
また、昭和61年8月8日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、昭和63年11月30日に設定登録された登録第2097119号商標(以下、「引用3商標」という。)、昭和38年3月27日に登録出願、「エスプリ」の片仮名文字を横書きしてなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和39年9月21日に設定登録された登録第653754標(以下、「引用4商標」という。)及び昭和53年12月11日に登録出願、「ESPRIT」の欧文字を横書きしてなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、昭和57年12月24日に設定登録された登録第1558196号商標(以下、「引用5商標」という。)は、申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
本件商標は、「Esprit de nature」の欧文字よりなるところ、全体の文字に相応し「自然の精」の如き意味合いを観念させるものであり、これを、殊更、分離観察してみなければならない特段の理由はないものというのが相当である。また、後半の「de nature」の文字部分が商品の品質を表示したものと認識、理解されるとは言い難く、品質を表示するものとして使用されている証左もない。
してみれば、本件商標は、その構成文字に相応し「エスプリドネイチャー」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
他方、引用1商標は、やや図案化してなるとしても、容易に「ESPRIT」の文字よりなるものと看取されるものであり、引用2商標は、「エスプリ」、「Esprit」の文字よりなるものであるから、引用1商標及び引用2商標は、「エスプリ」の称呼を生じ、単に「精、霊」等の観念を生ずるものである。
そうして、本件商標より生ずる「エスプリドネイチャー」の称呼と引用1商標及び引用2商標より生ずる「エスプリ」の称呼とは、「ドネイチャー」の音の有無という差異を有するものであるから、明らかに聴別し得るものである。また、本件商標と引用1商標及び引用2商標の構成は、前記したとおりであるから、外観において互いに区別し得る差異を有するものであり、観念においても前記したとおり相紛れるおそれのないものである。
そうとすれば、本件商標と引用1商標及び引用2商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。
さらに、申立人の提出した各甲号証に徴すれば、申立人及び申立人の関連企業が、商品「被服、アクセサリー、バッグ」等に引用3商標、引用4商標及び引用5商標を使用した結果、これらが本件商標の登録出願時に我が国において広く知られていたことは認められるとしても、前記したとおり、本件商標と引用1商標及び引用2商標との類否の判断と同様に、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標であり、別異の商標と認識、理解されるものであって、引用商標を想起するとは言えないから、本件商標をその指定商品に使用したとしても、申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(引用1商標及び引用3商標)


異議決定日 2002-05-21 
出願番号 商願2000-92674(T2000-92674) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Z03)
T 1 651・ 271- Y (Z03)
最終処分 維持  
特許庁審判長 涌井 幸一
特許庁審判官 滝沢 智夫
中嶋 容伸
登録日 2001-08-03 
登録番号 商標登録第4495368号(T4495368) 
権利者 株式会社日本香堂
商標の称呼 エスプリドゥナテュール、エスプリットデネイチャー 
代理人 杉山 一夫 
代理人 田中 克郎 
代理人 稲葉 良幸 

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