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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Z12 審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Z09 |
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管理番号 | 1054053 |
異議申立番号 | 異議2000-91324 |
総通号数 | 27 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2002-03-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2000-12-22 |
確定日 | 2001-12-12 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4419215号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4419215号商標の指定商品について、第9類に係る全指定商品「自動車用スピードメーター,自動車用内燃機関を制御するためのROM・CPU・コンピュータ・その部品並びに周辺機器」及び第12類に係る指定商品中「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機」についての登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4419215号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ZERO」の欧文字と「ゼロ」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、平成11年4月30日に登録出願、第9類「 自動車用スピードメーター,自動車用内燃機関を制御するためのROM・CPU・コンピュータ・その部品並びに周辺機器 」及び第12類「自動車用バックミラー,自動車用フロントスポイラー,自動車用リアスポイラー,自動車用フロントグリル,自動車用ホイール,その他の自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機」を指定商品として、平成12年9月22日に設定の登録がされたものである。 2 登録異議申立ての理由 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、本件商標は極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であるから商標法第3条第1項第5号に該当する。さらに、以下の(1)及び(2)に係る登録商標と商標において類似し、その指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきであるとしている。 (1)商標の構成を「XERO」とし、昭和59年6月7日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、平成7年5月31日に設定の登録がされた登録第2706836号商標(以下、「引用商標1」という。)。 (2)商標の構成を「XERO」とし、昭和59年6月7日に登録出願、第10類「理化学機械器具、光学機械器具、写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具、医療機械器具、これらの部品および附属品、写真材料」を指定商品として、同61年12月24日に設定の登録がされた登録第1917768号商標(以下、「引用商標2」という。)。 3 本件商標の取消理由 登録異議の申立てがあった結果、商標権者に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。 <取消理由> 本件商標は、「ZERO」の欧文字と「ゼロ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなるところ、下段の片仮名文字部分が上段の欧文字部分の読みを振り仮名風に表したものとみるのが自然であるから、これより「ゼロ」の称呼を生ずるものというのが相当である。これに対し、引用各商標は、いずれも「XERO」の欧文字を横書きしてなるところ、我が国において最も親しまれた外国語である英語において「xerography」の語が「ゼログラフィー」、「xerophagy」の語が「ゼロファジー」、と発音される例に倣えば、これより「ゼロ」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。してみれば、本件商標と引用各商標とは、いずれも「ゼロ」の称呼を生ずるものであるから、その外観及び観念の点を考慮するとしても、なお、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標といわざるを得ない。そして、本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似する商品と認め得るものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。 4 商標権者の意見 本件商標権者は、本件商標の指定商品中の第12類「自動車用バックミラー,自動車用フロントスポイラー,自動車用リアスポイラー,自動車用フロントグリル,自動車用ホイール,その他の自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」については、引用各商標の指定商品と抵触関係にないから、当該指定商品についての登録が取り消される理由はない旨述べている。 5 当審の判断 本件商標は、前記に示すとおりの文字よりなるところ、申立人は、本件商標の登録が商標法第3条第1項第5号及び同第4条第1項第11号の各規定に違反してされたものであるとして、その登録について異議を申し立てているので、その理由の当否について判断する。 (1)商標法第4条第1項第11号該当について 本件商標について他人の先願に係る登録商標の存すること上記3の取消理由に示すとおりであって、本件商標は、引用各商標と類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中の第9類「自動車用スピードメーター,自動車用内燃機関を制御するためのROM・CPU・コンピュータ・その部品並びに周辺機器 」及び第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機」は、引用商標1の指定商品中の「電子応用機械器具,電気機械器具」又は引用商標2の指定商品中の「測定機械器具」にそれぞれ含まれる商品と認め得るものである。 してみれば、本件商標は、その指定商品中「自動車用スピードメーター,自動車用内燃機関を制御するためのROM・CPU・コンピュータ・その部品並びに周辺機器,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものといわざるを得ない。 (2)商標法第3条第1項第5号非該当について 本件商標は、前記したとおり、「ZERO」及び「ゼロ」の文字よりなるところ、「数の零(0)」を意味するほか「なにもないこと、無価値」等をも意味する英単語を欧文字と片仮名文字で表したものであって、単に数字を表したものとのみ把握されるものではなく、また、申立人提出の証拠を徴するに、本件商標がその指定商品を取り扱うこの種業界において、商品の種別、型式、規格等を表すための記号、符号として取引上普通に用いられていると認め得る何らの証左も見いだせない。 そうとすれば、本件商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標とは認められないものであるから、本件商標は、商標法第3条第1項第5号に違反して登録されたものとはいえず、この点に関する申立人の主張は理由がない。 (3)結語 以上のとおり、本件商標の登録は、前記5(1)に示す指定商品について商標法第43条の3第2項の規定により、これを取り消すべきものとし、その余の指定商品についての登録は、取り消すべき理由がないものであるから、同法第43条の3第4項により、その登録を維持すべきものとする。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2001-10-24 |
出願番号 | 商願平11-39028 |
審決分類 |
T
1
651・
262-
ZC
(Z12)
T 1 651・ 262- ZC (Z09) |
最終処分 | 一部取消 |
前審関与審査官 | 山下 孝子 |
特許庁審判長 |
原 隆 |
特許庁審判官 |
野上 サトル 高野 義三 |
登録日 | 2000-09-22 |
登録番号 | 商標登録第4419215号(T4419215) |
権利者 | 株式会社ゼロスポーツ |
商標の称呼 | ゼロ |
代理人 | 廣瀬 光司 |
代理人 | 西村 雅子 |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 石川 義雄 |