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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z09 |
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管理番号 | 1053878 |
審判番号 | 審判1999-20943 |
総通号数 | 27 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-03-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-12-27 |
確定日 | 2001-12-27 |
事件の表示 | 平成 9年商標登録願第144412号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、願書に記載の商標登録を受けようとする商標(標準文字による商標)のとおり「BALL」の欧文字を横書きしてなり、1997年1月31日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品として、平成9年7月31日登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4166754号商標(以下、「引用A商標」という。)は、平成7年9月22日登録出願、別掲に示すとおり、アラビア数字及び欧文字を用いて「2 BALL」と横書きしてなり、平成7年9月22日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,加工ガラス(建築用のものを除く。),電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,ロケット,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,消防車,消防艇,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,家庭用テレビゲームおもちゃ,メトロノーム」を指定商品として、同10年7月17日に設定の登録がされ、該商標権は現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第2720404号商標(以下、「引用B商標」という。)は、「ネオボール」の片仮名文字を横書きしてなり、平成1年9月29日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く。)電気材料」を指定商品として、同9年4月11日に設定の登録がされ、該商標権は現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、前示のとおり「BALL」の文字よりなるところ、これは「ボール」、「球」等の意で一般に親しまれ馴染まれている平易な英語といえるものであるから、本願商標はその構成文字に相応して「ボール(球)」の称呼及び観念を生ずるものといえる。 他方、引用A商標は、前示のとおり「2 BALL」と表してなるところ、構成左側の「2」と同右側の「BALL」の各文字部分は、半文字程度の間隔を有していて、視覚上自ずと分離して看取し得るばかりでなく、それぞれの全体構成に占める割合は、後者に比して前者は狭小であって、視覚印象も弱いといえる。また、該「2」の文字部分は、一般に「に(ニ)」又は「ツー(tow)」 と読まれる数字の基数であって、この種数字は、商品の規格、品番等を表すための記号又は符号として商取引上類型的に採択使用されているところであるから、それ自体は、商品識別の機能を有しないか、もしくは、極めてその機能の弱い部分といわなければならない。そして、前記右側の「BALL」の文字部分は、本願商標における場合と同様に、一般に親しまれ馴染まれている平易な英語である。 そうとすると、これら左・右両文字の結合は視覚上又は意味上において、主従・軽重の差が歴然と存するものであって、これを否定するに足りる証拠はなく、また、ほかに両文字を常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情は見出せない。 この点について、請求人は、「(野球でいう)ツー(tow)ボール」の意味合いで両文字部分は一体である旨述べているが、本願商標をそのような特定分野の事情をもって考察しなければならない合理的理由はなく、むしろ、本願商標にあって「2」は、前記各事情よりして付記的・記号的なものとしてみるのが相当であるから、その主張は妥当でなく採用することができない。 そして、かかる場合、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中、一般に親しまれた英語というべき右側の「BALL」の語に着目し、該語に強く 印象づけられるとともに、これを主要な構成部分、すなわち、自他商品の識別標識ととらえ、その称呼又は観念をもって取引にあたる場合が決して少なくないものといえる。 そうとすれば、引用A商標は、構成中の「BALL」の文字部分に相応して、単に「ボール(球)」の称呼及び観念も生ずるものといわなければならない。 しかして、本願商標と引用A商標とを、それぞれ、時と所を異にして離隔的に考察した場合、両者は、「BALL」の語の外観印象においてすでに紛らわしく、また、これより生ずる「ボール(球)」の称呼及び観念も同一であるから、結局、本願商標と引用A商標とは、外観、称呼及び観念の各点を総合判断するに、両者は、その出所について混同を生ずるおのれのある類似の商標といわなければならない。 そして、本願商標の指定商品は、引用A商標の指定商品中に含まれるものと認められる。 してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するといわざるを得ないから、本願は、この理由をもって拒絶すべきものである。 なお、本願商標と引用B商標との類否判断については省略した。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
引用A商標 |
審理終結日 | 2001-07-12 |
結審通知日 | 2001-07-24 |
審決日 | 2001-08-06 |
出願番号 | 商願平9-144412 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Z09)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 福島 昇 |
特許庁審判長 |
原 隆 |
特許庁審判官 |
野上サトル 小林由美子 |
商標の称呼 | ボール |
代理人 | 足立 泉 |
代理人 | 中田 和博 |
代理人 | 青木 博通 |
代理人 | 柳生 征男 |