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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 登録しない Z30 |
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管理番号 | 1053875 |
審判番号 | 審判1999-16958 |
総通号数 | 27 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-03-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-10-19 |
確定日 | 2002-01-09 |
事件の表示 | 平成10年商標登録願第 55516号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「くろまめふくふく」の平仮名文字と「黒豆福々」の漢字とを上下二段に横書きしてなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成10年6月29日に登録出願されたものである。 2 原査定の引用商標 原査定が「本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」として引用した登録第452166号商標(以下、「引用商標」という。)は、「福ふく」の文字を縦書きしてなり、昭和27年8月15日に登録出願、第43類「菓子及び麺ぼうの類(但し干菓子を除く)」を指定商品として、同29年9月28日に設定登録、その後、同52年1月18日、同59年12月14日及び平成6年12月21日の三回に亘り、商標権存続期間の更新登録がなされているものである。 3 当審の判断 本願商標は、「くろまめふくふく」の平仮名文字と「黒豆福々」の漢字とを上下二段に横書きしてなるものであるところ、構成中の「くろまめ」「黒豆」の文字は、「ダイズで、種子の皮の黒い1品種」(広辞苑)を意味し、ダイズは、米、大麦、小麦、アワ(ヒエ)とともに日常的な食品である五穀のひとつであって、他の穀類と同様に、一般的に「菓子」等の材料に用いられることは、広く知られているところであるから、ダイズに属する「くろまめ」「黒豆」もまた「菓子」等の材料として用いられる一般的な食材であるというべきである。 してみれば、その構成中の「くろまめ」「黒豆」の文字部分は、商品の原材料、品質を表すにすぎない自他商品識別標識足り得ないものというべきであるから、本願商標にあって、自他商品の識別機能を果たす部分は、その余の「ふくふく」「福々」の文字にあるものと認められ、これよりは、「フクフク」の称呼をも生ずるものというのを相当とする。 他方、引用商標は、「福ふく」の文字よりなるものであるから、該文字に照応する「フクフク」の称呼を生ずるものであること明らかである。 そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念において比較すべきところがないとしても、両商標より生ずる共通の「フクフク」の称呼において、彼此互いに相紛れるおそれのある、全体として類似する商標である。 なお、請求人は、甲第1号証乃至同第5号証を提出し、過去の判断例を挙げているが、甲第1号証及び同第2号証は、分離観察しなければならない理由のないものであり、甲第4号証及び同第5号証は、本願と異なる役務を指定した場合の判断であり、また、甲第3号証にあっても、「栗を加味した福を呼ぶ餅」の観念において、必ずしも一体とみられない場合の判断であるから、これらは、本件とは明らかに事案を異にし、採用することができない。 以上のとおり、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとする原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-10-30 |
結審通知日 | 2001-11-09 |
審決日 | 2001-11-20 |
出願番号 | 商願平10-55516 |
審決分類 |
T
1
8・
26-
Z
(Z30)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 齋藤 貴博、内藤 順子 |
特許庁審判長 |
廣田 米男 |
特許庁審判官 |
柳原 雪身 井出 英一郎 |
商標の称呼 | クロマメフクフク、フクフク |
代理人 | 辻本 一義 |