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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Z0321 |
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管理番号 | 1048979 |
審判番号 | 不服2001-812 |
総通号数 | 24 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-01-18 |
確定日 | 2001-11-01 |
事件の表示 | 商願2000-9432拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.本願商標 本願商標は、「F(エフ)」の文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,歯磨き」及び第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),電気式歯ブラシ,デンタルフロス,香炉」を指定商品として、平成12年2月8日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同12年11月27日付け提出の手続補正書により第3類「せっけん類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,歯磨き」及び第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),香炉」に減縮補正されたものである。 2.原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、商品の品番、整理番号等として普通に使用される欧文字一字『F』とその発音を括弧内に片仮名文字で『(エフ)』と記載し、一連に『F(エフ)』と表示してなるにすぎないものであるから、これを本願指定商品について使用するも自他商品の出所表示機能を具備するに足らない、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。 3.当審の判断 本願商標は、前記のとおり、ローマ文字の「F」と括弧内に「エフ」の片仮名文字を記載した「(エフ)」とを組み合わせて「F(エフ)」と表したものと容易に看取させるものである。 そして、これを全体としてみた場合、ローマ文字「F」と、これに対応する読みの部分を通常に用いられる括弧でかこったものといえるものであって、これ以外の事象を表しているものとは理解、認識され得ないというのが相当である。 ところで、ローマ文字1字からなる標章は、一般に商品の型式、品番等を表すための記号・符号等として、本願指定商品を含む各種商品において、普通に採択使用されている実情にある。 そうとすると、本願商標中の「F」の文字部分は、これに接する取引者、需要者に商品の型式、品番等を表すための記号・符号の類型の1つを表示したものとして理解されるに止まると判断するのが相当である。 さらに、本願商標中の「(エフ)」の部分も、前記「F」の読みを表示したものとして理解されると認められるものである。 してみれば、本願商標は、全体としてみても、特殊な態様からなるものとはいうことができず、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すべき限りでない。 なお、請求人は、「通常、『F』にフリガナをつける場合、上や下につけるのが一般的であり、その場合、『F』の部分は認識されるが、フリガナの部分はほとんど認識されないと思われる。しかし、本願商標のように欧文字『F』の横に括弧書きで『(エフ)』とつけると、『(エフ)』の部分が無視できない存在となり、『F(エフ)』全体で認識される」旨主張している。 しかしながら、読み音の片仮名文字は、上下以外に右横にも付されることも普通にあることから、前記「F」の上下を問わず、右横に配されていたとしても、それゆえに必ずしも特異なものともいい難く、これに接する取引者、需要者に該「F」の読みを表示したものとして理解されるに止まると判断するのが相当であるから、前記主張は、採用の限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-08-28 |
結審通知日 | 2001-09-04 |
審決日 | 2001-09-17 |
出願番号 | 商願2000-9432(T2000-9432) |
審決分類 |
T
1
8・
15-
Z
(Z0321)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 土屋 良弘 |
特許庁審判長 |
涌井 幸一 |
特許庁審判官 |
久我 敬史 中嶋 容伸 |
商標の称呼 | エフ |
代理人 | 藤沢 則昭 |
代理人 | 藤沢 正則 |