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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 104 |
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管理番号 | 1045562 |
審判番号 | 審判1996-3704 |
総通号数 | 22 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-10-26 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 1996-03-13 |
確定日 | 2001-09-05 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2003122号商標の商標登録取消審判事件についてした平成10年7月9日付け審決に対し、東京高等裁判所において審決取消の判決(平成10(行ケ)年第265号、平成11年9月30日判決言渡)がなされ、同判決が最高裁判所の決定(平成12年(行ツ)第9号,平成12年2月24日決定)により確定したので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2003122号商標(以下、「本件商標」という。)は、「タバクール」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和60年3月15日に登録出願、指定商品を平成3年9月25日政令第299号による改正前の商標法施行令による商品の区分第4類(以下「旧第4類」という。)「せっけん類(薬剤に属するものを除く) 歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く) 香料類」として、同62年11月20日に設定登録、その後、平成9年8月5日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。 2 請求人の主張 請求人は、「本件商標についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、「本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、その指定商品について使用していないものと認められるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきである。」旨述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証(枝番を含む。)を提出した。 3 被請求人の主張 被請求人は、「結論同旨の審決を求める。」と答弁し、「本件商標は、上記法条に該当するものではなくその登録は取り消されるべきではない。」旨述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第8号証(枝番を含む。)を提出した。 4 当審の判断 (1)本件審判請求事件についてした平成10年7月9日付けの審決は、その結論を「本件商標の登録は、取り消す。審判費用は、被請求人の負担とする。」とし、その理由の要旨を「本件商標の使用に係る商品は、専ら喫煙の際のみに使用されるものと認められ、これは第27類の『喫煙用具』の範疇に属するものと判断するのが相当である。してみれば、被請求人の主張及び各証拠を総合勘案しても、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その請求に係る指定商品について使用していたものとは認められない。したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきである。」とするものであったが、東京高等裁判所において、これを取り消すとの判決がなされ、同判決が確定したので、さらに判断する。 (2)被請求人の使用商品(以下、「本件商品」という。)について 被請求人提出の乙第1号証及び乙第2号証によれば、被請求人が平成7年8月ころ頒布したパンフレットに、本件商標を付した本件商品の広告宣伝の記事が掲載されており、その内容としては、「新発売 タバクール 今日からタバコが変わる」、「10数種類の植物等からなる『喫煙添加香料剤』です。喫煙時は、本人はもとより周囲の人々にもさわやかな香りが広がります。」、「タバクールは、ニコチンをビタミン複合体のニコチン酸に変えビタミンB群を補う作用があります。」、「タバクールは数種類の香料を配合した喫煙添加剤です。」、「さわやかなバニラの香りが広がります。」、「ニコチンをビタミンに変える。」、「さわやかにエチケット、愛煙家の強い味方。」、「タバクールをタバコの先端に軽く押しつけてから火を付けて下さい。」、「一回のご使用で最後まで喫煙可能です。」、「キャップを開ける。たばこを軽く回しながら先端に少量のタバクールを押し付ける。火をつけて喫煙して下さい。」などといった記載があることが認められる。 上記記載によれば、本件商品は、数種類の植物性の香料等を配合したものであり、喫煙者が喫煙する際に、タバコの先端に少量の本件商品を付着させてから火を付けて喫煙すると、タバコに含まれるニコチンがビタミン複合体のニコチン酸に変化するとともに、香りが周囲に広がるという作用効果があるというものである。 また、乙第4号証の33及び乙第5号証によれば、被請求人は、平成8年1月4日ころ、大阪市中央区所在の株式会社弐拾壱世紀に対し、「タバクール原料(タバコ香料)」の名で、本件商標を付した本件商品の原料5キログラムを単価7万5000円で販売したことが認められる。 上記各事実によれば、本件商品は、数種類の植物性の香料等を配合してなり、喫煙時毎に好ましい香りを生み出すことをその主な目的の一つとして、タバコに添加して味わわれ消耗されるタバコ用の香料であって、旧第4類「香料類」に属するものとみるのが相当である。 (3)本件商標の使用の有無について 前述のとおり、被請求人は、少なくとも、平成7年8月ごろ頒布したパンフレットに本件商標を付した本件商品の広告宣伝の記事を載せ、また、平成8年1月ころ、株式会社弐拾壱世紀に「タバクール原料(タバコ香料)」の名で本件商標を付した本件商品を販売したことが認められ、これらの事実によれば、被請求人は、本件審判請求の登録の日(平成8年4月9日)前3年以内に日本国内において、本件商標をその請求に係る指定商品について使用していたことを主張・立証し得たものと認められる。 (4)結語 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 1998-06-08 |
結審通知日 | 1998-06-30 |
審決日 | 1998-07-09 |
出願番号 | 商願昭60-24616 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(104)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 岩崎 和夫 |
特許庁審判長 |
小松 裕 |
特許庁審判官 |
高野 義三 原 隆 三浦 芳夫 小林由美子 |
登録日 | 1987-11-20 |
登録番号 | 商標登録第2003122号(T2003122) |
商標の称呼 | タバクール |
代理人 | 鈴木 淳也 |
代理人 | 田治米 惠子 |
代理人 | 柿本 邦夫 |
代理人 | 田治米 登 |