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審決分類 審判 全部無効 商4条1項15号出所の混同 無効としない 113
審判 全部無効 商4条1項8号 他人の肖像、氏名、著名な芸名など 無効としない 113
管理番号 1041986 
審判番号 審判1990-19693 
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-08-31 
種別 無効の審決 
審判請求日 1990-11-02 
確定日 1997-04-15 
事件の表示 上記当事者間の登録第2248080号商標の登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1. 本件登録第2248080号商標(以下「本件商標」という。)は、「カドリーブラウン」の片仮名文字と「CUDDLYBRAUN」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、第13類「手動利器、手動工具、金具(他の類に属するものを除く)」を指定商品として昭和59年4月23日に登録出願され、平成2年7月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
2. 請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する商標は以下のとおりである。
(1) 登録第500373号防護標章登録第2号(以下「引用商標(1)」という。)
商標の構成 別紙に表示したとおり
登録出願日 昭和55年7月4日
設定登録日 同60年1月29日
更新登録日 平成7年6月29日
指定商品 第13類
「手動利器、手動工具、金具」
(2) 登録第500373号商標(以下「引用商標(2)」という。)
商標の構成 引用商標(1)と同一
登録出願日 昭和31年6月29日
設定登録日 同32年4月17日
更新登録日 同52年9月5日
同62年12月14日
指定商品 第69類
「電気機械器具及びその各部並に電気絶縁材料」
一部放棄による本権登録の一部抹消の登録
昭和58年3月14日
一部放棄に係る指定商品
「電気医療器械、電気補聴器、これらの類似商品」
(3) 登録第1079662号商標(以下「引用商標(3)」という。)
商標の構成 引用商標(1)と同一
登録出願日 昭和46年10月13日
設定登録日 同49年8月1日
更新登録日 同59年9月17日
平成6年12月21日
指定商品 第23類
「時計、その部品及び附属品」
(4) 登録第1806146号商標(以下「引用商標(4)という。)
商標の構成 ブラウン
登録出願日 昭和56年6月26日
設定登録日 同60年9月27日
更新登録日 平成7年9月28日
指定商品 第23類
「時計」
(5) 登録第1105240号商標(以下「引用商標(5)」という。)
商標の構成 Braun synchron
登録出願日 昭和46年7月9日
設定登録日 同50年2月3日
更新登録日 同60年1月16日
指定商品 第11類
「電気かみそり、電気バリカン、その他本類に属する商品」
存続期間満了による本権登録の抹消登録
平成7年11月9日
(6) 登録第1161455号商標(以下「引用商標(6)」という。)
商標の構成 Lady Braun
登録出願日 昭和47年7月11日
設定登録日 同50年10月9日
更新登録日 同60年12月23日
平成8年1月30日
指定商品 第11類
「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」
(7) 登録第1320358号商標(以下「引用商標(7)」という。)
商標の構成 Braun synchron
plus
登録出願日 昭和48年8月15日
設定登録日 同53年1月25日
更新登録日 同63年2月26日
指定商品 第11類
「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」
(8) 登録第1449820号商標(以下「引用商標(8)」という。)
商標の構成 Braun sprint
登録出願日 昭和52年2月28日
設定登録日 同55年12月25日
更新登録日 平成2年12月21日
指定商品 第11類
「民生用電気機械器具、その部品及び附属品」
(9) 登録第1546823号商標(以下「引用商標(9)」という。)
商標の構成 Braun aquapur
登録出願日 昭和54年10月22日
設定登録日 同57年10月27日
更新登録日 平成6年1月6日
指定商品 第11類
「電動式義歯洗浄器、その他本類に属する商品」
存続期間満了による本権登録の抹消登録
平成6年1月6日
(10) 登録第1546824号商標(以下「引用商標(10)」という。)
商標の構成 Braun aquapuls
登録出願日 昭和54年10月22日
設定登録日 同57年10月27日
指定商品 第11類
「電動式義歯洗浄器、その他本類に属する商品」
存続期間満了による本権登録の抹消登録
平成6年1月6日
(11) 登録第1546825号商標(以下「引用商標(11)」という。)
商標の構成 Braun transdent
登録出願日 昭和54年10月22日
設定登録日 同57年10月27日
指定商品 第11類
「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」
存続期間満了による本権登録の抹消登録
平成6年1月6日
(12) 登録第1546788号商標(以下「引用商標(12)という。)
商標の構成 Braun dental
登録出願日 昭和54年4月11日
設定登録日 同57年10月27日
更新登録日 平成4年12月24日
指定商品 第11類
「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」
(13) 登録第1556904号商標(以下「引用商標(13)という。)
商標の構成 Braun micron
登録出願日 昭和54年8月29日
設定登録日 同57年12月24日
更新登録日 平成4年12月24日
指定商品 第11類
「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」
(14) 登録第1561044号商標(以下「引用商標(14)という。)
商標の構成 Braun intercity
登録出願日 昭和52年11月14日
設定登録日 同58年1月28日
更新登録日 平成5年1月28日
指定商品 第11類
「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」
(15) 登録第1770566号商標(以下「引用商標(15)という。)
商標の構成 BRAUN SILENCIO
登録出願日 昭和57年12月24日
設定登録日 同60年5月30日
更新登録日 平成7年9月28日
指定商品 第11類
「頭髪乾燥器、その他の民生用電気機械器具」
(16) 登録第1843655号商標(以下「引用商標(16)」という。)
商標の構成 BRAUN INDEPENDENT
登録出願日 昭和57年6月30日
設定登録日 同61年2月28日
指定商品 第21類
「ブタンガスを使用した巻き毛器、その他本類に属する商品」
3. 請求人は、「本件商標の登録は、これを無効とする。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証乃至同第44号証(枝番を含む。)を提出している。
(1) 請求人「Braun Aktiengesellschaft」(「ブラウン・アクチエンゲゼルシヤフト」)は、1921(大正10)年第一次世界大戦後まもなく、マックス・ブラウン氏(「Max Braun」1890年生まれ)により設立され、自己の発明したベルト接続器から民生用電気機械器具(殊に「電気かみそり」)及び各種電気製品を開発し、今日この分野においてヨーロッパでは勿論、各国に支店を有する全世界的に著名な会社に成長したのである。
因に、請求人商号の略記略称でもある引用商標「BRAUN(又は「Braun」)」及びその音訳「ブラウン」の文字は、創立者である「マックス・ブラウン(Max Braun」氏の姓「ブラウン(Braun)」を採択したものである(甲第34号証)。
(2) 日本において上記引用商標を使用し販売している商品は、主として第11類に属するいわゆる民生用電気機械器具(電気かみそり、電気歯ブラシ、電気口腔洗浄器、電気卓上計算機、電気コーヒー沸かし、電気コーヒーミル、電気温風器、電気ヘアードライヤー、電気巻毛器、電気ヘアーカーラー等)及び第23類の時計等であって、その販路は全国的であり、その中でも「電気かみそり」は「ブラウン電気かみそり」と称して日本における全販売数量及び金高の過半数を占め、日本の取引者需要者の間に広く愛用され著名となっているものである。
それ故、本件商標の出願時には既に、「BRAUN(Braun)」「ブラウン」及びこれを要部とする各引用商標が請求人により製造販売されている民生用電気機械器具、殊に電気かみそり製品を表すものとして取引者需要者間、特に男性購買者層に極めて広く知られ著名となっている(甲第35号証乃至同第40号証)。
(3) 叙述した事実を念頭に措いて、本件商標と各引用商標とを比較検討するに、本件商標は上述の構成に示す通り「カドリーブラウン」の文字を横書きした下に「CUDDLYBRAUN」の文字を横書きしたものであるが、英語の極めて普及した現在ではこの商標を一見すれば日常親しまれている「抱きしめたがる、抱きしめたいような」等の語義を有する英語である「カドリー/CUDDLY」(甲第41号証)とドイツ語である「ブラウン/BRAUN」とを結合させたいわゆる結合商標と認識されるところである。
したがって、これより一応上段仮名表示通りの「カドリーブラウン」(「抱きしめたいようなブラウン」)の称呼、観念を生ずることを否定するものではないが、しかしながら、「CUDDLYBRAUN」の文字からなる語は特定の意味内容をもった英語であると認めることができないこと、かつ簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては「カドリーブラウン」の称呼は長きに失するので「CUDDLY」あるいは「BRAUN」のいずれかの部分に着目し、「カドリー」あるいは「ブラウン」と略称される場合もあると考えられること等の諸事実を総合して判断すれば、「カドリー」の称呼と「抱きしめたいような」の観念を生ずることを否定し得ないとしても、「ブラウン」の称呼をも生ずるとするのが取引における経験別に照らし相当といえる。
一方、引用商標(1)乃至(4)について見ると上記の構成に示すとおり「BRAUN」(中央に配された「A」の文字は上部で丸みをもたせて縦長に表してある)の文字及び「ブラウン」の仮名文字を書してなるものであるから、これより「ブラウン」の称呼が生ずることは明らかである。
したがって、両商標はその「ブラウン」の称呼において類似し、取引において互いに誤認し混同されるおそれのある類似の商標というべきである(甲第42号証乃至同第44号証)。
他方、本件商標を構成する文字中の「BRAUN」は、引用商標とはその態様を多少異にするとはいえ、使用商標は必ず該文字を含むものであり、一般取引者、需要者(特に男性)においても「BRAUN」が著名であることを勘案すれば、両者は同一性の範囲内のものと解すべきである。
而して、上記の如く著名な「BRAUN」の文字が着目され、「抱きしめたいような」等の語義を有するCUDDLY=カドリーを随伴する「カドリーブラウン」「CUDDLYBRAUN」が、「抱きしめたいようなブラウン(BRAUN)商品」の如く聴取・観念されるや、恰も著名な請求人所有の引用商標(1)乃至(4)に連なるもの、また請求人営業に関連ある,ものと誤認され、それ等商標の愛称された請求人シリーズ商標の一つであるとも誤解され、かつ混同されるものとなる。
(4) それ故、前審の請求人の本件商標に対する登録異議申立てについての異議決定の理由、すなわち、『本願商標は、仮名文字、欧文字それぞれが同じ大きさで一連に表されてなるものであって、後半部の「ブラウン」「BRAUN」の文字部分に着目してみても、「BRAUN」の文字は通常の書体で表され、上述の周知著名な「BRAUN」とは態様が異なること、また、仮名文字で「ブラウン」と表示した場合には、むしろ「茶色」「褐色」の意味を想起する場合が決して少なくないと解される』は、明らかに商標の類否判断の方法を対比的観察のみに終始し、上述した請求人の主張である離隔的観察を怠ったものといえ、失当を免れ得ないものである。
(5) 茲において引用商標(1)と同一の商品を指定すること明らかな本件商標の指定商品或いは本件商標の指定商品中の「かみそり」と引用商標(2)及び引用商標(5)乃至(10)の指定商品中の「電気かみそり」とは、共に需要者層が同一であり、その商品の用途も同一にするものであって、いずれも消費者を共通にし、消費者に直接結びつく段階で使用されるものであり、互いに類似の商品関係にあることからも、これらの製品も請求人会社製又は請求人会社との提携品ではないかとその出所につき誤認混同されるおそれは必至である(甲第44号証)。
(6) 以上総括すれば、本件商標を付した商品が市場に現出する場合を想定するときは、一般取引者需要者の間に本件商標の出願時にはすでに周知著名となっている引用商標を付した請求人の製品であるかの如き疑心暗鬼を起こさせることは必然であり、従って、本件商標は商標法第4条第1項第15号の規定に該当し登録できないものである。
(7) さらに、本件商標は、国際間に広く知られた請求人会社商号の著名な略記略称「BRAUN」を顕著に含むが、その登録出願に当たって請求人会社への承諾申入れすらない。
それ故、他人の著名な略称を含む商標は人格権保護の見地からその承諾を必要とした商標法第4条第1項第8号にも反しており、本件登録商標の登録が無効を免れないことは明らかである。
(8) よって、本件商標の登録は、商標法第46条第1項第1号により無効とされるべきである。
4. 被請求人は、何ら答弁していない。
5. よって判断するに、請求人の提出に係る各証拠によれば、引用商標(5)乃至(16)と同一の構成態様からなる商標がそれぞれ広く認識されているかどうかについては若干疑問なしとしないが、引用商標(1)と同一の構成態様からなる商標及び「ブラウン」の文字からなる商標が、商品「電気かみそり」に使用する商標として取引者需要者間に広く認識されていることが認められる。
しかしながら、本件商標は、前記のとおり、「カドリーブラウン」及び「CUDDLYBRAUN」の文字を同書、同大で等間隔にまとまりよく書してなり、これから生ずると認められる「カドリーブラウン」の称呼も格別冗長という程のものでなく、一気一連に称呼し得るものである。また、その構成中の「CUDDLY」の文字が「抱きしめたがる、抱きしめたいような」等の語義を有する英語であり、「BRAUN」の文字が「褐色、褐色の、茶色の」等の語義を有するドイツ語であるとしても、両語はそれ程親しまれた語ではなく、これに接する取引者需要者が直ちにその意味を理解し認識し得るものとはいえず、むしろ、まとまりよく表された前記態様よりして全体として一種の造語とみられるというのが相当である。
してみれば、本件商標は、「カドリーブラウン」の一連の称呼のみを生じ、特定の既成観念を有しない造語よりなるものといわざるを得ないものであって、たとえ、請求人の使用に係る前記商標が広く認識されていることを考慮しても、「ブラウン」及び「BRAUN」の文字部分のみが特別看者の注意を引くものとはいえない。
そうとすれば、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者需要者が、請求人の使用に係る前記商標を想起するようなことはなく、請求人又は請求人と何らかの関係を有する者の取扱に係る商品であるかの如く商品の出所について誤認混同するおそれはないものというのが相当である。
次に、請求人は、本件商標が国際間に広く認識された請求人会社商号の著名な略記略称を顕著に含むから商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものである旨主張しているので、この点について判断する。
前記のように、「BRAUN」又は「ブラウン」の文字からなる商標が商品「電気かみそり」について広く認識されていることが認められるとしても、「BRAUN」又は「ブラウン」の文字が請求人の商号の略称として広く認識されているかどうかは、請求人の提出に係る各証拠に徴しても必ずしも明確でない。
しかして、本件商標は、その一部に「BRAUN」及び「ブラウン」の文字を有してはいるが、前記のように、全体としてまとまりよく表されており、該文字は全体の中に埋没し、該文字のみが特別に看者の注意を引くものでない以上、これに接する取引者需要者が直ちに請求人を想起し請求人の商号の略称を含むものであると理解し認識することはないというのが相当である。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号及び同項第8号に違反して登録されたものとはいえないから、本件商標の登録は、同法第46条第1項の規定により、無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審理終結日 1996-10-22 
結審通知日 1996-11-05 
審決日 1996-11-11 
出願番号 商願昭59-41982 
審決分類 T 1 11・ 271- Y (113)
T 1 11・ 23- Y (113)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 秋元 正義山内 周二 
特許庁審判長 山口 毅
特許庁審判官 大橋 良三
渡邊 健司
登録日 1990-07-30 
登録番号 商標登録第2248080号(T2248080) 
商標の称呼 1=カドリーブラウン 2=カドリー 
代理人 矢野 敏雄 
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