ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z32 |
---|---|
管理番号 | 1041977 |
審判番号 | 不服2000-4519 |
総通号数 | 20 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-02-17 |
確定日 | 2001-07-03 |
事件の表示 | 平成10年商標登録願第103336号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの態様よりなり、第32類「飲料水,鉱泉水」を指定商品として、平成10年12月2日に登録出願されたものであるが、指定商品については平成11年12月3日付けの手続補正書をもって、第32類「鉱泉水」と補正されたものである。 2 原査定で引用した商標 原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2013282号商標(以下「引用商標」という。)は、「πウォーター」の文字よりなり、第29類「鉱泉水」を指定商品として、昭和60年5月27日に登録出願、同63年1月26日に設定登録され、その後、平成9年11月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおりであるところ、その構成は、「ミネラル」及び「ウォーター」の片仮名文字の間に黒塗り円形図形の中に「π」の文字をややデザインして白抜きで表してなるものである。 そして、本願商標中の「π」の文字は、ギリシャ語の字母の一であり「パイ」と発音され、これは円周率の記号としても広く知られているものである。 また、「π」の文字を介して前後の「ミネラル」及び「ウォーター」の語を一連にした「ミネラルウォーター」の語は、指定商品である「鉱泉水」を意味する語として知られており、商品名を表示したものと認められ、この部分には商品の出所表示としての機能はないものと認められる。 そうすると、本願商標を称呼する場合には、全体として「ミネラルパイウォーター」の一連の称呼が生ずるほか、前記商品の出所表示機能のない語を省略して称呼する場合の多いことから、「π」の文字より「パイ」の称呼を生じ、さらには、前半部の「ミネラル」の語を省略して「π」の文字と後半部の「ウォーター」の片仮名文字より生ずる「パイウォーター」の称呼をも生ずると判断するのが相当である。 他方、引用商標は、「πウォーター」の文字よりなるところ、「ウォーター」は「水」の意の語として知られ、指定商品との関係では識別力がない語であることから、引用商標からは「パイウォーター」の一連の称呼が生ずるほか、識別力のない「ウォーター」の語を省略して「π」の文字より「パイ」の称呼をも生ずると判断するのが相当である。そして、「π」の文字については、前記と同様に円周率の記号として広く知られているものである。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において差異が認められるとしても、「パイウォーター」及び「パイ」の称呼において類似し、また、円周率の記号として知られているギリシャ語の「π(パイ)」の観念を同じくする類似の商標であって、かつ、本願商標は引用商標の指定商品と同一の商品について使用をするものであるから、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。 請求人は、登録例を挙げて本願商標は造語であって一体となって把握されるものであると述べている。 しかし、本件は、登録例とは事案を異にするものであること、そして、本件については上記のとおり判断するのが相当であることから、請求人の主張は採用できない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
本願商標 |
審理終結日 | 2000-10-03 |
結審通知日 | 2000-10-13 |
審決日 | 2000-10-24 |
出願番号 | 商願平10-103336 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Z32)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 高山 勝治 |
特許庁審判長 |
佐藤 敏樹 |
特許庁審判官 |
田代 茂夫 保坂 金彦 |
商標の称呼 | ミネラルパイウオーター、パイウオーター、パイ |
代理人 | 和田 肇 |