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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Z07 |
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管理番号 | 1041816 |
審判番号 | 不服2000-2471 |
総通号数 | 20 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-02-24 |
確定日 | 2001-06-15 |
事件の表示 | 平成10年商標登録願第 66867号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、願書に記載の商標登録を受けようとする商標(標準文字による商標)のとおり「Y-PC」の文字を横書きしてなり、第7類に属する商品を指定商品として平成10年8月4日登録出願、その後、指定商品については、当審における平成12年2月24日付手続補正書をもって、第7類「半導体製造装置」と補正されたものである。 2 当審の拒絶理由 当審において、本願商標の新たな拒絶の理由として、請求人(出願人)に対して通知した理由は、次のとおりである。 本願商標は、「Y-PC」の構成よりなり、指定商品については、平成12年2月24日付け手続補正書をもって「半導体製造装置」と補正されたものであるところ、本願指定商品を取扱う工業機械関連の業界においては、例えば、機械技術1996年11月臨時増刊号 第18回日本国際工業機械見本市ガイドブック(日刊工業新聞社発行)の記載によれば、3次元測定機について、「BH-Vシリーズ(格式会社ミツトヨ)」、工作機械用ドリルについて、「V-SD(神鋼コベルコツール株式会社)」の如く、また、半導体製造装置関連の業界においても、例えば、インターネットホームページ情報等をみると、電子部品装着機について、「SI-E1000、SI-E2000(ソニー株式会社(http://www.cgc.co.jp/N_P_I/etc/MANUF/manuf.html))」、高速除電器について、「SJ-S(キーエンス(http://www.gyoten.com/search/news_naiyo.asp?KIJI_CD=00001297))」、スピンコーターについて、「1H-DX2(ミカサ(http://www.gyoten.com/search/news_naiyo.asp?KIJI_CD=00003489))」の如く、欧文字1字ないし2字をハイフンを介して組み合わせるなどして、商品の種別、規格又は品番等を表すための記号、符号表示として、取引上普通に用いている状況が認められる。 しかして、本願商標は、欧文字1字「Y」と欧文字2字「PC」とをハイフンを介して、普通に用いられる態様で「Y-PC」と表わしてなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、商品の種別、規格又は品番等を表すための記号、符号表示の一類型と理解するにとどまり、これをもって自他商品の識別標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標は、前記のごとき記号、符号として認識される極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項5号に該当する。 3 請求人の意見 上記2の拒絶の理由に対して、請求人は、関連する登録事例をあげて、次のように意見を述べている。 (1)本願の指定商品「半導体製造装置」を取扱う業界において、欧文字1字ないし2字をハイフンを介し組み合わせて、商品の種別・規格・品番等を表すための記号・符号表示として用いている状況があることは認めることができるが、このことのみを理由に拒絶することは妥当性を欠くものである。 (2)欧文字とハイフンを組み合わせた商標についての登録例が多数存在し、また、本願商標「Y-PC」は、「ワイハイフンピイシイ」でなく、「ワイピイシイ」と称呼されるべきものであり、「ワイピイシイ」と称呼される商標「YPC」及びこれに類似する商標の登録例も多数存在することから、本願商標は、登録適格性が認められるべきものである。 4 当審の判断 本願商標について示した先の拒絶の理由は妥当であって、機械分野または半導体製造機器分野において、この種記号・符号表示が類型的に行われている取引の実情に照らし、本願商標は自他商品の識別機能を有しないものとすべきである。 請求人は、ハイフンや中点を介した欧文字よりなる商標及び欧文字「YPC」のみから商標の登録例等をあげて、本願について登録適格性が認められべきある旨、意見を述べている。 しかしながら、請求人のあげる登録例は、本件とは異なり登録要件を具備していると判断されるもの、あるいは、商標自体と指定商品等において、本件とは事案を異にするものであって、これらの登録例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でないから、その主張は、採用の限りでない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものといわざるを得ないから、本願商標はこの理由をもって拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-03-22 |
結審通知日 | 2001-03-30 |
審決日 | 2001-04-20 |
出願番号 | 商願平10-66867 |
審決分類 |
T
1
8・
15-
Z
(Z07)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 柳原 雪身 |
特許庁審判長 |
原 隆 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 小林由美子 |
商標の称呼 | ワイピイシイ |