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審決分類 |
審判 登録を取消(申立全部取消) 014 |
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管理番号 | 1033482 |
異議申立番号 | 異議1998-92121 |
総通号数 | 17 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2001-05-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 1998-11-13 |
確定日 | 2001-01-04 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4171493号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4171493号商標の登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4171493号商標(以下、「本件商標」という。)は、「Burton」の文字を左横書きしてなり、平成8年11月1日に登録出願され、商品の区分第14類「貴金属製きせる・きせる筒・たばこ入れ・たばこケース・たばこホルダー・灰皿・パイプ・その他の貴金属製喫煙用具,時計,時計の部品及び附属品」を指定商品として、平成10年7月31日に設定の登録がなされたものである。 2 登録異議申立ての理由 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が調査した範囲においては、本件商標の商標権者は、本件商標の指定商品に係る業務を行っている事実は発見できなかった。よって、本件商標は商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないものである。 また、本件商標は、申立人が商品「スノーボード」に使用し取引者・需要者の間において広く認識されている著名商標「BURTON/バートン」にただ乗りするものであり、かつ、申立人の名称の著名な略称「BURTON」と同じ文字構成よりなる商標であるから、商標法第4条第1項第7号及び同第8号に該当する。 さらに、本件商標は、申立人の著名商標「BURTON/バートン」に類似する商標であり、かつ、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。 したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 本件商標は、「Burton」の文字を書してなるところ、申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人(ザ・バートン・コーポレーション)は、米国で1977年に設立された、スノーボード、スノーボード用手袋・被服、バッグ等の製造販売を中心とした会社であり、会社設立以来、全商品にハウスマーク「BURTON」を約20年に亘り使用しており、現在、申立人の米国におけるスノーボードのシェアーは、30%を占めていて、年間売上高は、約225億円に達していることが認められる。 日本でも、これらの商品は1981年より販売が開始され、現在では、バートン・スノーボード・ジャパン(申立人の日本支社)から販売代理店を通じて全国600の小売店で販売されており、申立人の商標が使用されたスノーボードの日本におけるシェアーは、日本で第一位の20%以上となっていることが認められるものである。 そうすると、商標「BURTON」は、申立人の業務に係る商品「スノーボード」を表示する商標として、少なくとも本件商標の出願時には、需要者の間に広く知られるに至ったと認められるものである。 しかして、本件商標は、「Burton」の文字からなるものであって、申立人の使用する需要者の間に広く知られた上記「BURTON」商標と同一の綴り文字よりなるものであり、また、その指定商品「喫煙用具、時計」は嗜好品的要素を有する商品或いはファッションに関連する商品といえるもので、申立人の使用に係る商品「スノーボード」とは需要者層が共通する場合も多いといえるものであるから、これに接する取引者・需要者は、前記したことよりして、容易に申立人を想起させるといえるものである。 してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合、申立人の業務に係る商品、若しくは、申立人と何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。 商標権者は、平成11年6月28日付取消理由通知に対する意見書において、「『BURTON』商標は商標権者が昭和57年から日本国内で展開していたブランドである。また、アメリカで『BURTON』と言えば『バートン・マニファクチュアリング・カンパニー・インコーポレイテッド社』の『ゴルフ・バッグ』が有名であり、イギリスで『BURTON』と言えば『BURTON MENSWEAR』ストアーが有名であり、日本で『BURTON』と言えば『東洋ゴム工業(株)』の『靴』のブランドとして有名である。」等と述べ、他の審査事例等を提示しているが、商標権者の提出に係る上記に関する証拠をもってしても、本件の判断を左右するものではないから、本件については上記認定のとおりである。 以上のとおりであるから、商標権者の意見は、採用することができない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2000-03-22 |
出願番号 | 商願平8-122824 |
審決分類 |
T
1
65・
271-
Z
(014)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 田中 亨子 |
特許庁審判長 |
大橋 良三 |
特許庁審判官 |
茂木 静代 平松 和雄 |
登録日 | 1998-07-31 |
登録番号 | 商標登録第4171493号(T4171493) |
権利者 | ジャス・インターナショナル株式会社 |
商標の称呼 | バートン |
代理人 | 青木 博通 |
代理人 | 足立 泉 |
代理人 | 中田 和博 |
代理人 | 柳生 征男 |