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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) 017 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) 017 |
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管理番号 | 1011554 |
異議申立番号 | 異議1999-90416 |
総通号数 | 9 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2000-09-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 1999-04-02 |
確定日 | 1999-12-17 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4215145号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4215145号商標の登録を取消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4215145号商標(以下「本件商標」という。)は、平成8年12月6日に登録出願され、「ス-パーブチル」の片仮名文字を横書きしてなり、第17類「接着テープ(文房具類に属するもの、医療用及び家庭用のものを除く)」を指定商品として、同10年11月27日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立の理由 本件商標を構成する「スーパー」の文字は、一般に商品の品質表示のために使用されている。一方、「ブチル」の文字は、指定商品「接着テープ」の構成材料の一つとして使用される「ブチルゴム」の略称表示として使用されている。そして、実際にブチルゴムを材料とする接着テープを「ブチルテープ」と普通に表示して使用されているものである。従って、「ス-パーブチル」を指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示するに過ぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない。また、商品の品質誤認をも生じるものである。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから取り消されるべきである。。 3 本件商標に対する取消理由 本件商標は、「ス-パーブチル」の文字を横書きしてなるものであるところ、該構成中の「ス-パー」の文字部分は、「特別の、特製の、特製品」等商品の品質を誇称表示するものとして一般に知られ親しまれているものであり、該構成中の「ブチル」の文字部分は、「ブチルゴム、ブチル合成ゴム」を意味するものとしてこの種業界において知られ親しまれているものであり、ブチルゴムを用いた接着テープを「ブチルテープ」と表示して取引しているのが実情であるから、本件商標をその指定商品中の例えば、「ブチルテープ」について使用しても、これに接する取引者・需要者は、「特製のブチルテープ」であると認識するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのを相当とする。 してみれば、本件商標は、その指定商品中の「ブチルテープ」について使用する場合、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表してなるにすぎず、また、前記商品以外の商品について使用する場合は、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものといわざるを得ない。 4 商標権者の意見 (1)本件商標は、商標権者が独自に創作した語であり、独占的に使用中である。 (2)本件商標は造語であり、甲各号証においても「ス-パーブチル」なる語の使用は見当たらない。 (3)本件商標は、「ス-パー」と「ブチル」の語を一連一体に結合したものであり、「ス-パー」と「ブチル」に分離して観察されるべきものではない。 (4)本件商標は、商標権者のみしか使用しておらず、自他商品の識別標識として機能し得るものである。 よって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当せず、その登録は維持されるべきである。 5 当審の判断 本件商標は、「ス-パーブチル」の文字を横書きしてなるところ、構成中の「ス-パー」の文字は、「特別の、特製の、特製品」等の意味合いを有する英語の「super」に通ずる語であって、これが商品に付され、その商品の品質を誇称する語として一般に広く使用されている事実がある。 また、構成中の「ブチル」の文字は、その指定商品との関係において、粘着ゴム・粘着シートの主材料として使用されている「ブチルゴム」を容易に想起させるものであり、ブチルゴムを主材料とする接着テープを「ブチルテープ」と称している事実を異議申立人提出の甲第2号証乃至同第7号証によって認め得るものである。 そうとすれば、本件商標に接する取引者・需要者は、これより品質優秀のブチルテープであることを認識するに止まるものとみるのが相当である。 してみれば、本件商標をその指定商品中の「ブチルテープ」について使用しても、単にその商品の品質を普通に用いられる方法で表してなるに過ぎず、また、前記商品以外の商品について使用する場合は、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 1999-11-08 |
出願番号 | 商願平8-137801 |
審決分類 |
T
1
651・
13-
Z
(017 )
T 1 651・ 272- Z (017 ) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 田村 正明 |
特許庁審判長 |
工藤 莞司 |
特許庁審判官 |
宮下 行雄 滝沢 智夫 |
登録日 | 1998-11-27 |
登録番号 | 商標登録第4215145号(T4215145) |
権利者 | 株式会社スリオンテック |
商標の称呼 | 1=ス-パ-ブチル 2=ブチル |
代理人 | 和泉 良彦 |
代理人 | 小林 茂 |
代理人 | 中村 純之助 |