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審決分類 審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 取り消して登録 025
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 025
管理番号 1007917 
審判番号 審判1999-3702 
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2000-07-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-03-03 
確定日 2000-01-12 
事件の表示 平成8年商標登録願第84165号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録をすべきものとする。
理由 1.本願商標
本願商標は、「ちりめん洋服」の文字を横書きしてなり、平成8年7月25日に登録出願、指定商品については、平成10年7月23日付け手続補正書をもって第25類「縮緬生地を用いた洋服」と補正されたものである。
2.査定の理由
原査定は、「本願商標は、『縮緬生地を用いた洋服』を直感させる『ちりめん洋服』の文字を書してなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」と認定して、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、緯糸に強撚糸を交互に打ち込んだ絹織物の総称である「ちりめん」の文字と商品名「洋服」を一連に「ちりめん洋服」と普通に用いられる方法で書してなるものであるが、これは、「縮緬生地を用いた洋服」を容易に認識させるものであるから、これをその指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものであった。
しかしながら、▲1▼1996年5月22日発行の繊研新聞第12面(甲第1号証)によれば、田村左起三社長「ちりめん洋服」を創造の記事の中でちりめん洋服に取り組んで25年を数えるとの記載がみられる。
▲2▼ 1995年9月26日、同年11月7日、1996年1月22日、同年3月22日、同年8月23日、1997年3月17日、同年6月17日、1996年7月23日発行の繊研新聞(甲第2号証、甲第7号証、甲第16号証、甲第18号証、甲第20号証、甲第21号証、甲第22号証、甲第28号証)、1995年12月11日、同年12月28日、1996年2月15日、1997年6月26日、同年7月10日、同年11月20日、同年12月12日、1998年6月29日発行の日本繊維新聞(甲第8号証、甲第17号証、甲第19号証、甲第30号証、甲第31号証、甲第33号証乃至甲第35号証)、1997年3月18日、同年9月2日発行の中外日報(甲第29号証、甲第32号証)、1998年7月23日、1999年4月3日発行の京都新聞(甲第36号証、甲第55号証)に請求人使用の「ちりめん洋服」の記載がみられる。
▲3▼ 1997年4月1日、同年10月1日、1998年3月1日、同年4月1日株式会社世界文化社発行の家庭画報(甲第23号証乃至甲第26号証)、1998年6月1日発行の第49回(平成10年)京都薪能プログラム(甲第27号証)の請求人の広告頁に「ちりめん洋服」の記載がみられる。
▲4▼ また、請求人が本願商標は、「縮緬生地を用いた洋服」については、取引者、需要者に請求人の製造・販売するものであると直ちに認識させる程周知になっていると主張し、その証明書として、甲第9号証乃至甲第15号証及び甲第37号証乃至甲第53号証を提出しているが、その中には、平成10年8月21日発行に係る京都商工会議所の証明書(甲第37号証)、平成10年8月19日発行に係る京都織物卸商業組合の証明書(甲第38号証)、平成10年7月23日発行に係る株式会社日本繊維新聞社の証明書(甲第39号証)、平成10年7月29日発行に係る株式会社繊研新聞社の証明書(甲第40号証)、平成10年8月26日発行に係る丹後織物工業組合の証明書(甲第52号証)等も含まれている。
▲5▼ 1999年5月10日発行の京都新聞第3面の広告(甲第57号証)には、ちりめん洋服の新たな歴史が刻まれると題して「田村佐起三は1972年、日本オリジナルの洋服を田村家ゆかりの京都木屋町で創始した。」旨の記載がみられる。
以上の事実からすると、縮緬生地を用いた洋服が田村佐起三氏によって創造され、平成7年9月頃より現在にいたるまで、本願商標と同一の商標が請求人によって洋服に盛んに使用された結果、現在では取引者、需要者間において著名であってこれが同人の業務にかかる商品であることを認識し得るに至っているものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の規定する要件を充たしているものということができる。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 1999-12-20 
出願番号 商願平8-84165 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (025 )
T 1 8・ 17- WY (025 )
最終処分 成立  
前審関与審査官 深沢 美沙子箕輪 秀人 
特許庁審判長 小松 裕
特許庁審判官 大渕 敏雄
平松 和雄
商標の称呼 1=チリメンヨ-フク 2=チリメン 
代理人 安藤 順一 

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