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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) X41
管理番号 1376914 
審判番号 取消2019-300171 
総通号数 261 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-09-24 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2019-03-01 
確定日 2021-08-11 
事件の表示 上記当事者間の登録第5488946号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第5488946号商標の指定商品及び指定役務中、第41類「語学に関する知識の教授,国際文化に関する知識の教授,語学教育に携わる教師の育成のための教育又は研修,語学又は国際交流に関する講座・講演会・会議の企画・運営,書籍の制作,図書及び記録の供覧,放送番組の制作,教育研修のための施設の提供,通訳,翻訳」についての商標登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5488946号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成23年8月9日に登録出願、第41類「語学に関する知識の教授,国際文化に関する知識の教授,語学教育に携わる教師の育成のための教育又は研修,語学又は国際交流に関する講座・講演会・会議の企画・運営,書籍の制作,図書及び記録の供覧,放送番組の制作,教育研修のための施設の提供,通訳,翻訳」並びに第9類、第16類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同24年4月27日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、平成31年3月18日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、同28年3月18日ないし同31年3月17日である(以下「要証期間」という。)。
なお、本件商標の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、令和元年7月31日受付の特定承継による本権の移転の登録がされた結果、本件商標権者は、「リンガフランカ株式会社」(以下「リンガフランカ社」という。)から「株式会社トライアンフコーポレーション」(以下「トライアンフコーポレーション社」という。)になったものと認められる。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書において、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、その指定役務中、第41類「語学に関する知識の教授,国際文化に関する知識の教授,語学教育に携わる教師の育成のための教育又は研修,語学又は国際交流に関する講座・講演会・会議の企画・運営,書籍の制作,図書及び記録の供覧,放送番組の制作,教育研修のための施設の提供,通訳,翻訳」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者によって使用された事実が存しないから、その指定役務について商標法第50条の規定により取り消されるべきものである。

第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、答弁書及び回答書において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第14号証を提出した。
1 答弁書の理由
リンガフランカ社は、平成27年5月29日に清算結了し(乙1)、本件商標を含む全ての資産を、株主であったトライアンフコーポレーション社に対して配当した(乙3)。
すなわち、本件商標はトライアンフコーポレーション社に一般承継(審決注:特定承継によるもの。以下同じ。)されたため、現在の本件商標権者はトライアンフコーポレーション社である。トライアンフコーポレーション社はリンガフランカ社から承継した一切の資産及び権利を利用して、(1)ソーシャルネットワークサービスの運営、(2)国際交流イベントの開催の2事業を行っている。
(1)ソーシャルネットワークサービスの運営
インターネットを利用した会員制ソーシャルネットワークサービス(SNS)である(乙4)。会員同士が国際英語を使って交流を図ることでその能力を高めることを目的としており、国際英語の実践の場として提供されている。リンガフランカ社が解散前に営業していた国際交流ラウンジの会員の全員がこれに参加している。本件商標は、運営会社の説明ページで使用されている(乙8)。
(2)国際交流イベントの開催
国際交流イベントを開催することで、外国人との交流を図り、国際英語の能力向上と実践の場を提供している。リンガフランカ社の元スタッフが中心となって行っており、日本国内のほか、海外においても行われている。本件商標は、スタッフが着る専用Tシャツや、ノベルティとして配布しているマグカップなどに使用されている(乙6、乙7)。
これらのサービスは、本件商標が一般承継された今日でも継続して提供されており、他の類似サービスとの区別のために本件商標を現に使用しており、その役務の内容は、第9類、第16類、第35類及び第41類を横断している。
2 回答書の理由
リンガフランカ社は、YouTubeに開設した配信チャンネル(Lingua Franca)にて本件商標を継続的に表示、使用している。当該チャンネルは、2013年5月から6年以上にわたり継続して映像コンテンツを提供している。当該チャンネルのコンテンツは直接的に英語を教授する内容ではないが、英語が国際コミュニケーションにおいて重要で役に立つ言語であること、どのような方法で学ぶべきか、どのレベルまで学ぶべきか、といったことについて視聴者を啓蒙するものである。
当該チャンネルには、本件商標が登録されており、ホーム画面などで表示されている(乙10)。当該チャンネルは、平成25年3月9日に開設され、現在も有効にアクセスすることができる。
また、映像コンテンツのうち英語による部分には日本語訳が付されており、英語初心者の日本人に向けた内容であることは明らかである。
当該チャンネルで配信されている映像コンテンツ(乙11?乙14)は、動画のタイトルが「David Hon about Globish(グロービッシュ)with Japanese subtitles」、「Jean-Paul Nerriere about Globish(グロービッシュ)with Japanese subtitles」、「英会話チャット・サービス『ラウンド・テーブル』」及び「Lingua Franca Globish Learing Center(リンガフランカ・グロービッシュ・ラーニング・センター)」であり、配信日は、それぞれ「2013年3月9日」、「2013年3月12日」、「2013年3月14日」及び「2013年7月9日」で本件商標が、いずれの動画にも表示されている。
以上より、当該チャンネルによる映像コンテンツの配信は、第41類に係る指定役務に該当するものである。
したがって、「継続して3年以上日本国内において商標権者によって使用された事実がない」という請求人の請求は成り立たない。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出した証拠及びその主張によれば,以下の事実が認められる。
(1)乙第4号証及び乙第8号証は、「globish.ac」のウェブサイトであって、「Globish Academy」を表題とする全て英語で書されたものであり、印刷出力日は、いずれも2019年(平成31年)4月16日である。
なお、乙第8号証には、「Contact Us」の項目に、トライアンフコーポレーション社の名称及び住所などとともに円形内に赤、青、白、灰色の幾何学模様を配した図形及び「Lingua’ Franca’」(中間の「’」は赤色、語尾の「’」は青色。)の文字が表示されている。
(2)乙第5号証は、トライアンフコーポレーション社による報道機関宛ての2012年(平成24年)8月8日付けプレスリリースであり、「グロービッシュ・アカデミー・リリース」の表題の下、「当社子会社であるリンガフランカ株式会社・・・は、本日、世界中のグロービッシュ(Globish=国際英語)学習者のためのソーシャル・ネットワーキング・サービス『グロービッシュ・アカデミー』(http://globish.ac)を一般公開した。」の記載がある。
また、「リンガフランカは、・・・グロービッシュ・ラーニング・センター・・・を拠点として、グロービッシュ学習プログラムの提供、国際交流イベントの主催を行っています。」の記載がある。
さらに、「【本件についてのお問い合わせ先】」として、リンガフランカ社の名称及び住所などとともに円形内に赤、青、白、灰色の幾何学模様を配した図形及び「Lingua’ Franca’」(中間の「’」は赤色、語尾の「’」は青色。)の文字が表示されている。
(3)被請求人は、スタッフが着るTシャツ(乙6)及びノベルティとして配布しているマグカップ(乙7)に本件商標が使用されていると主張し、Tシャツの写真(乙6)及びマグカップの写真(乙7)を提出したが、当該Tシャツ及びマグカップの作成日は明らかではないし、これらTシャツの写真及びマグカップの写真の印刷日は、被請求人の主張によれば、平成31年4月17日又は同月19日である。
(4)トライアンフコーポレーション社によるニュースリリース(乙9)には、「2015/02/16」の欄に、「・・・当社子会社であるリンガフランカ株式会社は、平成27年2月16日をもちまして解散致しました。・・・なお、国際英語実践のためのSNSサイトであるグロービッシュ・アカデミーは、当社がCSR活動として引き続き運営を行ってまいります。」の記載がある。
(5)乙第10号証は、被請求人によれば平成25年3月9日に開設された動画配信チャンネルのホーム画面であり、その画面上部には、円形内に赤、青、白、灰色の幾何学模様を配した図形及び「Lingua Franca」の文字の記載があり、「アップロード動画」が4件表示されている。
(6)乙第11号証ないし乙第14号証は、配信チャンネルの動画において、円形内に赤、青、白、灰色の幾何学模様を配した図形及び「Lingua’ Franca’」(中間の「’」は赤色、語尾の「’」は青色。)の文字が表示された画面であり、それぞれのタイトルの下、「2013/03/09」、「2013/03/12」、「2013/03/14」及び「2013/07/09」の記載がある。
(7)乙第1号証は、リンガフランカ社の閉鎖事項全部証明書であり、「登記記載に関する事項」において「平成27年5月29日精算結了」の記載がある。
(8)乙第2号証は、トライアンフコーポレーション社の履歴事項全部証明である。
(9)乙第3号証は、トライアンフコーポレーション社宛て、リンガフランカ社の清算人による2015年5月25日付けの「配当通知書」であり、「当社の精算にあたり、御社への配当を下記のとおり計算してお支払い致します。」の記載の下、「3.現物配当」の項には「商標権(第5488946号)」の記載がある。
2 上記1によれば,次のように認めることができる。
上記証拠(乙5、乙8,乙11?乙14)において表示された商標は,円形内に赤、青、白、灰色の幾何学模様を配した図形及び「Lingua’ Franca’」(中間の「’」は赤色、語尾の「’」は青色。)の文字からなるところ,これは,本件商標の図形部分と同一の図形及び同一の文字からなるものといえるから,本件商標と社会通念上同一のものと認められるものの、これらの証拠に記載された日付は、いずれも要証期間のものとは認められない。
なお、被請求人は、本件商標権者が要証期間に本件商標と社会通念上同一の商標を、その指定役務中「ソーシャルネットワークサービスの運営,国際交流イベントの開催」に使用していると主張する。
しかしながら、要証期間において商標権者であったリンガフランカ社は、平成24年(2012年)8月頃「グロービッシュ・アカデミー」というソーシャルネットワークサービスの運営を開始し、その後、平成27年2月16日に解散してからは、現在の商標権者であるトライアンフコーポレーション社がその運営を引き継いだことはうかがえるものの、「ソーシャルネットワークサービスの運営」は本件審判の請求に係る指定役務の範ちゅうに属する役務とはいえないし、要証期間においてもそのサービスが行われていたかは明らかではない。
さらに、リンガフランカ社は、平成24年(2012年)8月頃「グロービッシュ・ラーニング・センター」において、グロービッシュ学習プログラムの提供や国際交流イベントの主催を行っていたこと、及び平成25年3月頃本件商標と社会通念上同一の商標を表示して何らかの動画を配信したことがうかがえるが、いずれも要証期間のものとは認められない。
その他、被請求人が提出した全証拠によっては、要証期間に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件審判の請求に係る指定役務についての本件商標の使用をしていることを証明し得る事実を見いだせない。
3 むすび
以上のとおり,被請求人は,本件審判の登録前3年以内に,日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが,その請求に係る指定役務について,本件商標を使用したことを証明したものと認めることはできない。
また,被請求人は,その指定役務について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって,本件商標の登録は,商標法第50条の規定により取り消すべきものである。
よって,結論のとおり審決する。

別掲
別掲(本件商標:色彩については、原本参照。)




審理終結日 2020-11-18 
結審通知日 2020-11-25 
審決日 2020-12-18 
出願番号 商願2011-59621(T2011-59621) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (X41)
最終処分 成立 
前審関与審査官 佐藤 松江内藤 隆仁 
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 榎本 政実
小松 里美
登録日 2012-04-27 
登録番号 商標登録第5488946号(T5488946) 
商標の称呼 リンガフランカ 
代理人 丸山 英一 
代理人 丸山 重輝 
代理人 丸山 智貴 
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