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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W32
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W32
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W32
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W32
管理番号 1376833 
審判番号 不服2021-108 
総通号数 261 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-09-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-01-05 
確定日 2021-08-10 
事件の表示 商願2019-105220拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和元年8月2日に登録出願されたものである。
その後、当審における令和3年2月22日付けの手続補正書により、その指定商品は、第32類「eスポーツ用の清涼飲料」と補正された。

2 原査定の拒絶の理由
(1)原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5751135号商標(以下「引用商標」という。)は、「ブレイン」の文字を標準文字で表してなり、平成26年11月21日登録出願、第32類「清涼飲料,炭酸飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、同27年3月20日に設定登録されたものである。
(2)本願商標は、その構成中に、「発汗によって失われた水分やミネラルなどを速やかに補給できるよう、成分を体液に近く調整してある清涼飲料。」の意味を有する「スポーツドリンク」の英語表記である「SPORTS DRINK」の文字を有してなるから、これをその指定商品中「スポーツドリンク」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性
ア 本願商標は、×字状に交差した線図形(赤色)に重なるように、「e」及び「3」の文字(黒色)を縦に並べ、その図形の交差線の上部に「BRAIN SPORTS DRINK」の文字(黒色)を小さく表してなるところ、図形部分(「e」及び「3」の文字部分を含む。)と「BRAIN SPORTS DRINK」の文字部分は、近接してはいるものの、大きさや表示態様が異なるため、視覚上分離して認識できるもので、両者に意味上のつながりもない。
そして、本願商標の構成中「BRAIN SPORTS DRINK」の文字部分は、同種文字を、同じ大きさ及び書体で、各語間に1文字分の間隔を設けながらも、横一列にまとまりよく一体的に表してなるもので、いずれかの文字部分だけが独立して看者の注意を引くようなものではなく、また、全体から生じる「ブレインスポーツドリンク」の称呼も格別冗長ではなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
さらに、本願商標の構成中「BRAIN」の文字は「脳。頭脳。」の意味を、「SPORTS」の文字は「スポーツ。運動競技。」の意味を、「DRINK」の文字は「飲み物。飲料。」の意味を有する英語(甲17)であるところ、構成文字全体として特定の意味を有する成語となるものではなく、各語の語義を結合した意味合いも漠然としているから、まとまりよく一連一体の造語を表してなると認識、理解できる。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「ブレインスポーツドリンク」の称呼が生じ得るが、特定の観念は生じない。
イ 他方、引用商標は、「ブレイン」の片仮名を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「脳。頭脳。」の意味を有する英語「brain」(甲17)に通じるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「ブレイン」の称呼が生じ、「脳。頭脳。」の観念が生じる。
ウ 本願商標と引用商標を比較すると、外観については、図形部分の有無や構成文字及び文字種が明らかに異なるから、互いに容易に判別できる。また、称呼については、語頭の「ブレイン」の音を共通にするとしても、語尾の「スポーツドリンク」の音の有無に差異があり、構成音及び全体の音数が明らかに異なるため、互いに容易に聴別できる。さらに、観念については、本願商標は特定の観念が生じないものの、引用商標は「脳。頭脳。」の観念が生じるから、互いの印象は相違する。
そうすると、本願商標は、引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれがないから、互いに非類似の商標というべきである。
エ 以上のとおり、本願商標は、引用商標とは、同一又は類似する商標ではないから、その指定商品を比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第16号該当性
本願商標の構成中「BRAIN SPORTS DRINK」の文字部分は、上記(1)アのとおり、一連一体の造語を表してなると認識、理解できるから、その指定商品と関連して、商品の品質の誤認を生ずるおそれはない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第16号に該当しないから、本願商標が同項各号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。


別掲

別掲(本願商標。色彩は原本を参照。)




審決日 2021-07-20 
出願番号 商願2019-105220(T2019-105220) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W32)
T 1 8・ 261- WY (W32)
T 1 8・ 262- WY (W32)
T 1 8・ 263- WY (W32)
最終処分 成立  
前審関与審査官 馬場 秀敏 
特許庁審判長 佐藤 松江
特許庁審判官 阿曾 裕樹
鈴木 雅也
商標の称呼 ブレーンスポーツドリンクイイスリーエックス、ブレーンスポーツドリンクイイサンエックス、ブレーンスポーツドリンクエックスイイスリー、ブレーンスポーツドリンクエックスイイサン、ブレーンスポーツドリンク、ブレーン、イイスリーエックス、イイサンエックス、エックスイイスリー、エックスイイサン 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 黒川 朋也 
代理人 水谷 綾乃 

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