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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 W0942 |
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管理番号 | 1370145 |
審判番号 | 不服2020-3534 |
総通号数 | 254 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-02-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-03-16 |
確定日 | 2021-01-12 |
事件の表示 | 商願2018-23724拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「Fintan」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電子計算機,電子計算機用プログラム(電気通信回線を通じてダウンロードされるものを含む),その他の電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,コンピュータネットワークシステム及び電子計算機データの遠隔監視,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守及びこれらに関する情報の提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する相談・指導又は助言,コンピュータシステムの分析及びこれに関する情報の提供,インターネットにおけるホームページ・ウェブログの作成又は保守及びこれらに関する情報の提供,コンピュータシステムの開発・設計・作成・構築・改良又は保守,コンピュータシステムの開発・設計・作成・構築・改良又は保守に関する相談・指導又は助言,コンピュータソフトウェアのバージョンアップ,コンピュータデータの回復,電子計算機用データへの変換,コンピュータを用いて行うデータの変換,電子計算機を利用して行う情報処理,検索エンジンの提供,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究及びこれらに関する情報の提供,医療に関する分析・調査及びそれについてのコンサルティング,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,電子計算機に関する研究,電気通信に関する研究,通信技術に関する研究,コンピュータ用のセキュリティシステムに関する調査又は研究,土木に関する試験又は研究,機械器具に関する試験又は研究,インターネットサーバーの貸与,サーバーコンピュータの記憶装置の記憶領域(エリア)の貸与,その他の電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,クラウドコンピューティングの形態によって行われるコンピュータウェブサイトのホスティング」を指定商品及び指定役務として、平成30年2月28日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「Fintan」の文字を標準文字で表してなる。 ところで、「フィンたん」の文字は、駐日フィンランド大使館のソーシャルネットワークサービスにおける公式アカウントに登場したキャラクターの名称を表すもので、多数のフォロワーを抱え、同国の知名度アップに貢献しているものである。 このような事情を勘案すると、本願商標は、駐日フィンランド大使館のキャラクターとして広く知られている「フィンたん」の文字を単に欧文字で表記したものであり、これを一私人が営利目的で使用することは、同大使館の広報活動に便乗することになり、ひいては、同国の権威と尊厳を損ねるおそれがある。 したがって、本願商標は、出願人が採択使用することは国際信義に反し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。 3 当審の判断 本願商標は、「Fintan」の欧文字を標準文字で表してなるところ、特定の意味を有さない造語を表したものと認識、理解されるものである。 そして、原審が拒絶理由として引用する「フィンたん」は、「駐日フィンランド大使館のキャラクター。2012年7月、ソーシャルネットワークサービス、Twitterの大使館公式アカウントとして登場。」(「デジタル大辞泉プラス」小学館)を指称するものであるとしても、我が国における同大使館の広報活動と関連した、比較的最近誕生したキャラクターにすぎないから、フィンランド国内及び同国民の間における位置づけや文化的価値の程度は不明であり、本願商標を登録することによる同国及びその国民の感情などに与える影響は明らかではない。 したがって、本願商標が、特定の国若しくはその国民を侮辱し、又はそれ自体が一般的な国際信義に反するとは認められない。 また、本願商標は、その構成自体が非道徳的、卑わい又は差別的な商標ではないこと明らかであり、その他に、それをその指定商品及び指定役務に使用することが、公正な取引秩序を乱し、社会公共の利益に反するものとすべき具体的事情等を見いだすことはできない。 以上によれば、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ではなく、商標法第4条第1項第7号に該当しないから、同項同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2020-12-22 |
出願番号 | 商願2018-23724(T2018-23724) |
審決分類 |
T
1
8・
22-
WY
(W0942)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 安達 輝幸、赤星 直昭 |
特許庁審判長 |
半田 正人 |
特許庁審判官 |
大森 友子 阿曾 裕樹 |
商標の称呼 | フィンタン |
代理人 | 特許業務法人松田特許事務所 |