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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W35 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W35 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W35 |
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管理番号 | 1368312 |
審判番号 | 不服2020-8208 |
総通号数 | 252 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-12-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-06-12 |
確定日 | 2020-11-30 |
事件の表示 | 商願2019-110877拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和元年8月19日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同年9月17日付けの手続補正書により、第35類「化粧品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,測定機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,医療用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。 (1)登録第5189646号商標は、「current」の欧文字を横書きしてなり、平成19年6月28日に登録出願、第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同20年12月19日に設定登録され、その後、同31年2月5日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。 (2)登録第5197470号商標は、「CURRENT」の欧文字を標準文字で表してなり、2006年11月3日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成18年11月15日に登録出願、第10類「埋込可能な除細動器,埋込可能な心臓用パルス発生器,その他の医療用機械器具」を指定商品として、同21年1月16日に設定登録され、その後、同31年1月8日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。 以下、これらをまとめて「引用商標」という。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、上段に「CURRENT」の欧文字と黒塗りの十字状の図形を、下段に「カレントプラス」の片仮名を表した構成からなるところ、上段の「CURRENT」の欧文字は、「流れ」等の意味を有する英語(「小学館プログレッシブ英和中辞典」株式会社小学館)であり、「カレント」と称呼されることからすると、下段の「カレント」の片仮名は上段の「CURRENT」の欧文字の読みを特定しているものと容易に認識されるものである。 そして、下段の「カレントプラス」の片仮名中、「カレント」の片仮名が上段の「CURRENT」の欧文字に対応した読みと認識されることからすれば、上段の十字状の図形は、やや太めに表されているとしても、「プラス」と称呼される「+(プラス)」の記号を表した図形と理解されるというのが相当である。 また、本願商標の構成中の「CURRENT」及び「カレント」の文字部分のみが取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情並びに本願商標の構成中の十字状の図形及び「プラス」の文字部分が、本願指定役務に関する分野において、出所識別標識としての機能を果たし得ないとする事情は、いずれも見いだせないものである。 してみれば、本願商標は、外観上、下段に読みを記載した構成からなる商標として、まとまりよく一体的な印象を与えるといえるものであって、構成全体として「カレントプラス」の称呼のみを生ずるものというが相当であり、かかる称呼もさほど冗長とはいえないものである。 さらに、本願商標の構成中、下段の「カレントプラス」の文字は、辞書等に掲載されている語ではなく、特定の意味を有する語として一般に知られているものでもないことに加え、上段部分も、特定の事物を表すものとして一般に知られているものではないことから、本願商標は、構成全体として、特定の観念を生じるものとして認識されるとは認められないものである。 したがって、本願商標は、その構成全体をもって、認識され、把握される一種の造語とみるのが相当であって、本願商標に接する取引者、需要者が、その構成中の「CURRENT」又は「カレント」の文字部分のみをとらえて取引に当たるとはいえないものであるから、本願商標の構成中の「CURRENT」及び「カレント」の文字部分を分離、抽出し、その上で、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審決日 | 2020-11-11 |
出願番号 | 商願2019-110877(T2019-110877) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W35)
T 1 8・ 262- WY (W35) T 1 8・ 263- WY (W35) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 滝口 裕子、地主 雄利 |
特許庁審判長 |
冨澤 美加 |
特許庁審判官 |
小田 昌子 木住野 勝也 |
商標の称呼 | カレントプラス、カレント、プラス |
代理人 | 中山 俊彦 |