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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W32 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W32 審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 W32 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W32 |
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管理番号 | 1368240 |
審判番号 | 不服2019-7690 |
総通号数 | 252 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-12-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-06-10 |
確定日 | 2020-11-13 |
事件の表示 | 商願2018-9049拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「緑健青汁」の文字を標準文字により表してなり,第32類「青汁を含有するビール,青汁を含有するビール風味の麦芽発泡酒,飲料用青汁,粉末状の飲料用青汁,飲料用青汁のもと,粉末状の飲料用青汁のもと,青汁を含有するスムージー,青汁を含有するスムージーのもと,青汁を含有する清涼飲料,青汁を含有する清涼飲料のもと,青汁を含有する果実飲料,青汁を含有する果実飲料のもと,青汁を含有する飲料用野菜ジュース,青汁を含有する飲料用野菜ジュースのもと,青汁を含有するコーヒーシロップ,青汁を含有するシャーベット水,青汁を含有するトマトジュース,青汁を含有するシロップ,青汁を含有するビール製造用ホップエキス,青汁を含有する麦芽汁,青汁を含有するビール製造用麦芽汁,青汁を含有する乳清飲料,青汁を含有する乳清飲料のもと,青汁を含有するアルコール分を含まない飲料,青汁を含有するアルコール分を含まない飲料のもと,青汁を含有する飲料製造用調製品」を指定商品として,平成30年1月23日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4243659号商標(以下「引用商標1」という。)は,「りょくけん」の文字からなり,平成9年3月7日に登録出願,第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同11年2月26日に設定登録されたものである。 (2)登録第5780762号商標(以下「引用商標2」という。)は,「RYOKUKEN」の文字を標準文字で表してなり,平成27年3月27日に登録出願,第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同年7月24日に設定登録されたものである。 (3)登録第6038228号商標(以下「引用商標3」という。)は,「りょっけん青汁」の文字を標準文字で表してなり,平成25年11月28日に登録出願,第5類,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同30年4月27日に設定登録されたものである。 (4)登録第6075556号商標(商願2013-97792)(以下「引用商標4」という。)は,「緑健青汁」の文字を標準文字で表してなり,平成25年11月28日に登録出願,第5類,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同30年8月31日に設定登録されたものである。 (5)登録第6075557号商標(商願2015-107579)(以下「引用商標5」という。)は,「りょくけん青汁」の文字を標準文字で表してなり,平成27年10月20日に登録出願,第5類,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同30年8月31日に設定登録されたものである。 (6)登録第6075558号商標(商願2015-107580)(以下「引用商標6」という。)は,「緑健」の文字を標準文字で表してなり,平成27年10月20日に登録出願,第5類,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同30年8月31日に設定登録されたものである。 (7)登録第6075559号商標(商願2015-107581)(以下「引用商標7」という。)は,「りょくけん」及び「リョクケン」の文字を二段に横書きしてなり,平成27年10月20日に登録出願,第5類,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同30年8月31日に設定登録されたものである。 (8)登録第6075560号商標(商願2015-107582)(以下「引用商標8」という。)は,「りょっけん」及び「リョッケン」の文字を二段に横書きしてなり,平成27年10月20日に登録出願,第5類,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同30年8月31日に設定登録されたものである。 (9)登録第6131234号商標(商願2018-50220)(以下「引用商標9」という。)は,「緑健」の文字を標準文字で表してなり,平成27年10月20日に登録出願された商願2015-107580に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として,同30年4月4日に登録出願,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同31年3月22日に設定登録されたものである。 (10)登録第6108055号商標(商願2018-50222)(以下「引用商標10」という。)は,「りょっけん」及び「リョッケン」の文字を二段に横書きしてなり,平成27年10月20日に登録出願された商願2015-107582に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として,同30年4月4日に登録出願,第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同年12月21日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標と引用商標1及び引用商標2との類否について(以下,この項において引用商標1と引用商標2をまとめていうときは,単に「引用各商標」という。) ア 本願商標 本願商標は,上記1のとおり,「緑健青汁」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,「緑健」の文字と「青汁」の文字とを組み合わせてなるものと看取,把握されるものであり,また,その構成中,「緑健」の文字は,辞書類に載録された既成の語ではなく,かつ,特定の意味合いを想起させる語として一般に知られているものではない一方,「青汁」の文字は,「緑色の汁。ケールなど緑色の生野菜をしぼった汁。」(「広辞苑第七版」株式会社岩波書店発行)を意味する語であって,本願指定商品との関係においては,その商品の品質又は原材料を表す部分ということができる。 そうすると,本願商標は,その構成中の「緑健」の文字部分が,看者に対し,強く支配的な印象を与えるとみるのが相当である。 してみれば,本願商標は,その構成中の「緑健」の文字部分を要部として抽出し,これと他の商標とを比較して,商標の類否の判断をすることも許されるというべきである。 ところで,「学期」,「楽器」,「国旗」,「食器」,「速記」,「復帰」,「躍起」,「国権」,「特権」,「復権」のように,中間音の「ク」の後にカ行の音が続くときには,促音化する傾向があることは経験則上知り得るところであるから,「緑健」の文字部分からは「リョクケン」の「ク」の音が促音化した「リョッケン」の称呼が自然に生じるものである。 したがって,本願商標は,その構成中の要部である「緑健」の文字部分より「リョッケン」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 イ 引用各商標 上記2(1)及び(2)のとおり,引用商標1は「りょくけん」の文字よりなり,引用商標2は「RYOKUKEN」の文字よりなるところ,当該各文字は,いずれも辞書類に載録された既成の語ではなく,かつ,特定の意味合いを想起させる語として一般に知られているものではない。 したがって,引用各商標は,いずれも,その構成文字に相応する「リョクケン」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 ウ 本願商標と引用各商標との類否 本願商標と引用各商標とは,それぞれ,上記ア及びイのとおりの構成からなるところ,本願商標の要部である「緑健」の文字と引用各商標とは,文字種及び構成文字数の相違により,外観においては判然と区別し得る。 そして,称呼については,本願商標の要部から生じる「リョッケン」と引用各商標から生じる「リョクケン」とは,称呼の識別上明瞭に聴取される語頭の「リョ」において促音を伴うか否かの差異を有するものであり,次の音において「ク」の有無があって共に4音という短い音構成にあっては,その差異が称呼全体に与える影響は大きく,それぞれを一連に称呼するときには,語調,語感を異にし,互いに聴別し得るものというのが相当である。 さらに,観念においては,本願商標と引用各商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから,比較することができない。 そうすると,本願商標と引用各商標とは,観念において比較することができないとしても,外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから,これらが需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して勘案すれば,両商標は,非類似の商標というべきである。 したがって,本願商標と引用各商標とは,非類似の商標であるから,その指定商品が同一又は類似のものであるとしても,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。 (2)引用商標3ないし引用商標10の商標権は,いずれも商標登録原簿の記載によれば,請求人(出願人)が譲渡により取得し,その移転の申請が令和2年5月29日になされ,本願の請求人(出願人)と当該引用商標の商標権者は,同一人になったものである。 したがって,引用商標3ないし引用商標10をもって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。 (3)まとめ 以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2020-10-27 |
出願番号 | 商願2018-9049(T2018-9049) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W32)
T 1 8・ 262- WY (W32) T 1 8・ 263- WY (W32) T 1 8・ 26- WY (W32) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 古里 唯、吉野 晃弘 |
特許庁審判長 |
半田 正人 |
特許庁審判官 |
佐藤 松江 平澤 芳行 |
商標の称呼 | リョクケンアオジル、リョッケンアオジル、リョクケン、リョッケン |
代理人 | 新井 悟 |
代理人 | 特許業務法人RIN IP Partners |