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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W28
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W28
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W28
管理番号 1367079 
審判番号 不服2020-5264 
総通号数 251 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-04-17 
確定日 2020-10-07 
事件の表示 商願2018-106708拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第28類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成30年8月23日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における令和2年4月17日付けの手続補正書により、第28類「人形」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
(1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録第6167299号商標(以下『引用商標』という。)と類似の商標であって類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(2)引用商標
引用商標は、「Dコード」の文字を標準文字で表してなり、平成30年8月21日に登録出願され、「家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を含む第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和元年8月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「D’COORD」の欧文字及び「ディーコード」の片仮名を上下二段に横書きした構成からなるところ、下段の片仮名は上段の欧文字の読みを表したものと認められるものであって、構成各文字は、同書、同大で外観上まとまりよく一体的に表されており、また、本願商標全体から生じる「ディーコード」の称呼も、格別冗長というべきものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。
そして、その構成中の「COORD」の文字は、「座標」を意味する英語である「coordinate」の略称であるものの(「英辞郎on the WEB」株式会社アルク)、我が国において一般に馴染みのある語とはいえないことから、この文字に接する取引者、需要者が、直ちに特定の意味合いを理解するとはいい難い。そうすると、当該語頭に、アルファベットの1文字(D)とアポストロフィー(’)を連結させてなる「D’COORD」の文字は、全体としても辞書等に掲載のない語であるから、特定の観念を認識させない一種の造語といえるものであって、本願商標からは、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、前記2(2)のとおり、「Dコード」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「ディーコード」の称呼を生じ、また、その構成中の「コード」の文字は、「弦楽器の弦」、「規定」、「太ひも」等(「広辞苑第七版」岩波書店)を理解させる親しまれた語であるものの、当該語頭に、アルファベットの1文字(D)を連結させてなる「Dコード」文字は、既成の語として辞書等に載録されておらず、一般に親しまれた語でもないから、引用商標からは、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の比較
本願商標と引用商標との外観を比較すると、本願商標の「D’COORD」の文字と、引用商標の「Dコード」の文字とは、語頭の「D」の文字を共通とするものの、全体の文字数が、7文字と4文字とで異なり、2文字目において、アポストロフィー(’)の有無、2文字以降が欧文字か片仮名の差異を有することから、これらの差異はさほど多くない文字数においては、別異の語であるとの印象を強く与えるものであって、外観上、明らかに区別できるものである。
次に、称呼については、本願商標と引用商標とは、共に「ディーコード」の称呼を生じるものであるから、両商標は、称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念において比較できないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないものであって、称呼を共通にするとしても、外観においては、両商標の構成文字や文字種、アポストロフィー(’)の有無といった差異を有するものであって、その印象が著しく相違し、判然と区別し得るものであるから、その称呼の共通性が外観における差異を凌駕するとはいい難く、これらの外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、これらは相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、それらの指定商品の類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲(本願商標)



審決日 2020-09-09 
出願番号 商願2018-106708(T2018-106708) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W28)
T 1 8・ 263- WY (W28)
T 1 8・ 261- WY (W28)
最終処分 成立  
前審関与審査官 白鳥 幹周 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 板谷 玲子
黒磯 裕子
商標の称呼 ディーコード、デイコード、コード 
代理人 前川 真貴子 
代理人 安藤 順一 

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