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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
管理番号 1366312 
異議申立番号 異議2020-900040 
総通号数 250 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-10-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2020-02-14 
確定日 2020-08-15 
異議申立件数
事件の表示 登録第6199845号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第6199845号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6199845号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成よりなり,平成31年3月14日に登録出願,第30類「茶,コーヒー,ココア,菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,即席菓子のもと,パスタソース」を指定商品として,令和元年10月23日に登録査定,同年11月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,登録異議の申立ての理由において引用する商標は,以下のとおりであり(以下,これらをまとめて「引用商標」という場合がある。),申立人が「アイスクリーム」について使用し,世界的な周知著名商標であるとするものである。
(1)国際登録第740090商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,2001(平成13)年12月18日に国際商標登録出願(事後指定),第30類「Ice cream(アイスクリーム)」を指定商品として,平成14年8月16日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。
(2)国際登録第1024490号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲3のとおりの構成からなり,第30類「Coffee,tea, cocoa, sugar, rice, tapioca, sago, artificial coffee; flour and preparations made from cereals, bread, pastry and confectionery, ices; honey,treacle; yeast, baking-powder; salt, mustard; vinegar, sauces (condiments);spices; ice cream.」,第29類及び第43類に属する国際商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として,2013(平成25)年7月26日に国際商標登録出願(事後指定)されたものであるが,2015(平成27)年4月30日に拒絶が確定したものである。
(3)「MADO」の欧文字からなる標章(以下「引用商標3」という。)。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第11号,同項第15号及び同項第19号に該当するから,同法第43条の3第2項の規定により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,漢字の「浜人」と欧文字の「HAMADO」からなり,「ハマド」の称呼が生ずるところ,語頭の「ハ」は弱音であり,第二音の「マ」に強勢が置かれるものである。一方,引用商標1からは「マド」の称呼が生じ,浮き輪及びビーチパラソルないしパラソルハットの図形より,夏のビーチ,すなわち,浜の観念をも生ずるものである。本件商標は引用商標1とは,称呼において類似し,観念において近似する商標である。本件商標の指定商品中「菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」は,引用商標1の指定商品「Ice cream(アイスクリーム)」と類似する。
したがって,本件商標は,引用商標1に類似する商標であって,その指定商品に類似する商品について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(4)商標法第4条第1項第15号について
引用商標1,引用商標2及び引用商標3は,申立人が,本国トルコの他,22の諸外国で展開する300以上の店舗で販売・提供するアイスクリームの老舗ブランドであり,世界的な周知著名商標である(甲4)。申立人の会社の前身は1850年に設立され,1991年以降,アイスクリームを販売する店舗を全世界でチェーン展開している。2019年には,台湾で「MADO」アイスクリーム店が開かれるなど,近年は東アジアにおいてもその知名度と人気が広まっている(甲5)。日本でも申立人の店舗を訪れた観光客を中心に口コミやSNS等で「MADO」ブランドのアイスはトルコアイスの代名詞として人気が高まっており,その事実はインターネット検索からも,疎明されるところである(甲6)。
上述のとおり,引用商標とその称呼において類似し,観念において近似する本件商標がその指定商品に使用された場合,需要者は申立人と何らかの関係がある者の業務に係る商品等であると誤認し,その出所について混同するおそれがあるから,商標法第4条第1項第15号に該当する。
(5)商標法第4条第1項第19号について
仮に,引用商標が日本においては周知であると認められない場合でも,申立人の商標「MADO」は,トルコを含む諸外国においてその業務に係るアイスクリームを表示するものとして著名であり,また,引用商標(合議体注記:「本件商標」の誤記と認める。)は漢字の「浜人」を欧文字で「HAMADO」とあえてつづり,申立人がブランドイメージとして長年使用してきたビーチのイメージを利用するものである。
したがって,本件商標は,外国等で著名な引用商標と類似の商標であって,不正の目的をもって使用をするものであることが推認されるから,商標法第4条1項第19号に該当する。
なお,申立人の引用商標1及び引用商標2を含む関連商標が世界各国で保護・登録されていて,世界各国で話題の的となっている(甲7,甲8)。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
申立人の提出した証拠及び同人の主張によれば,以下のとおりである。
ア Mado(食品会社)のウィキペディア(甲4)には,「MADOはトルコのアイスクリームのブランドで,世界に365を超えるカフェ及びレストランを展開しています。」の記載があるところ,ウィキペディアは誰もが自由に修正することが可能なものであるうえに,当該内容を裏付ける根拠となるべき情報の記載は確認できず,申立人との関係も不明であるから,当該記載内容を直ちに認めることはできない。
イ 2020年(令和2年)5月18日打ち出しのGoogle検索結果(MADO アイス)は,いずれも本件商標の登録出願後のものである。
ウ 2019年4月24日付け台湾英字新聞「Focus Taiwan」(甲5)には,「トルコ初のアイスクリームショップ MADO 台湾でオープン」の見出しの下,「トルコのアイスクリームと菓子のブランドであるMADO・・・」「168年の歴史を有するMADOは・・・」等の記載がある。
しかしながら,我が国及び外国において,申立人が申立人の商品「アイスクリーム」に引用商標を使用している事実,並びに申立人の商品の販売数量,売上高及び広告宣伝の規模等,取引の実情を示す証拠は提出されていないものであるから,引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品を表示するものとして,我が国又は外国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標は,別掲1のとおり,薄緑色の正方形を背景として,中央に白抜きで「HAMADO」の欧文字を横書きし,その文字の上下に「浜」及び「人」の漢字を茶色で書してなるものである。そして,「HAMADO」の文字は,その構成文字に相応して「ハマド」の称呼を生じ,辞書等に採録されているものではなく,直ちに特定の意味合いを理解させる語でもないから,これより特定の観念は生じない。また,「浜人」の文字は,その構成文字に相応して「ハマビト」の称呼を生じ,「浜辺に住む人。漁夫」(株式会社岩波書店 広辞苑第七版)の意味を有するものの,一般に知られた語とはいい難いことから造語と理解されて,これより特定の観念は生じないものである。
したがって,本件商標からは,「ハマド」又は「ハマビト」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標1は,別掲2のとおり,紺色で太く描かれた円図形内の上部に白抜きで「MADO」の文字を表し,円図形の内側に同じく紺色でアイスクリームと思しき図形及び円図形の右上部に横縞を背景にペンギンの図形を表した略三角形の図形を右斜めに配してなるところ,構成中の「MADO」の文字は,辞書等に採録されているものではなく,特定の意味を有しない造語と認められるから,特定の観念を生じないものであり,また,その構成文字に相応し「マド」の称呼を生じるものである。
ウ そこで,本件商標と引用商標1の類否を検討すると,外観においては,両者は,図形の相違,構成文字及び態様の相違により,相紛れるおそれがないことが明らかである。
次に,本件商標から生じる「ハマド」又は「ハマビト」の称呼と引用商標1から生じる「マド」の称呼とは,構成音数,構成音に明らかな差異を有するものであるから,全体の語調語感が相違し,明瞭に聴別し得るものである。
さらに,観念においては,両商標は共に特定の観念を生じないものであるから比較することができない。
そうすると,本件商標と引用商標1は,外観,称呼において相紛れるおそれがなく,観念において比較できないものであるから,両者の外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
その他,両商標が類似するというべき事情は見いだせない。
エ 小括
以上のとおり,本件商標と引用商標1は非類似の商標であるから,両商標の指定商品が類似であるとしても,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 引用商標の周知性について
上記(1)のとおり,引用商標は,いずれも本件商標の登録出願時及び登録査定時において,我が国又は外国において需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。
イ 本件商標と引用商標の類似性の程度について
本件商標と引用商標1とは,上記(2)のとおり非類似の商標である。また,引用商標2は,紺色で太く描かれた円図形内の上部に白抜きで「MADO」の文字を表し,円図形の内側にアイスクリームと思しき図形を配してなり,引用商標3は「MADO」の文字よりなるところ,上記(2)と同様に,本件商標と引用商標2及び引用商標3も非類似の商標であるといえる。
そうすると,本件商標と引用商標とは,外観,称呼において相紛れるおそれがなく,観念において比較できないものであるから,本件商標は,引用商標と非類似の商標であって別異の商標というべきものである。
ウ 出所の混同のおそれについて
上記アのとおり,引用商標は,申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり,また,上記イのとおり,本件商標は,引用商標と非類似の商標であって別異の商標というべきものである。
そうすると,本件商標は,商標権者がこれをその指定商品について使用しても,取引者,需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく,その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように,その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他,本件商標が出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
エ 小括
以上よりすると,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)商標法第4条第1項第19号該当性について
引用商標及びこれを含む商標が,外国において保護・登録され,各種ウェブサイトに掲載されているとしても,引用商標は,上記(1)のとおり,我が国又は外国において需要者の間で広く認識されていたものとは認めることができないものであり,上記(2)及び(3)イのとおり,本件商標と引用商標とは,非類似の商標である。
また,申立人が提出した証拠からは,本件商標権者が,本件商標を不正の利益を得る目的,他人に損害を加える目的その他の不正の目的をもって使用をするものと認めるに足る具体的事実は見いだすことはできない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(5)むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号,同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものとはいえず,他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。


別掲1 本件商標(色彩については原本参照。)



別掲2 引用商標1(色彩については原本参照。)


別掲3 引用商標2(色彩については原本参照。)



別掲
異議決定日 2020-08-04 
出願番号 商願2019-37769(T2019-37769) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (W30)
T 1 651・ 271- Y (W30)
T 1 651・ 261- Y (W30)
T 1 651・ 263- Y (W30)
T 1 651・ 222- Y (W30)
最終処分 維持 
前審関与審査官 平野 美和 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 佐藤 松江
平澤 芳行
登録日 2019-11-22 
登録番号 商標登録第6199845号(T6199845) 
権利者 株式会社鴎の玉子
商標の称呼 ハマド、ハマヒト、ハマウド 
代理人 丸岡 裕作 
代理人 特許業務法人 有古特許事務所 
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