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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X35
管理番号 1366212 
審判番号 取消2019-300180 
総通号数 250 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-10-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2019-03-11 
確定日 2020-08-28 
事件の表示 上記当事者間の登録第5402177号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5402177号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、平成21年10月22日に登録出願、第35類「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同23年4月1日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、平成31年3月27日である。

第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定役務中、第35類「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「請求に係る役務」という。)について登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定役務中、上記役務について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら意見を述べていない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、答弁書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。
1 本件商標の使用の事実
(1)商標の使用者
ア 「ほんものをたべよう」の「2018.7月3週号」(乙1)及び同「2018.7月4週号」(乙2)には「株式会社オルター」、「大阪府南河内郡千早赤阪村大字森屋962-1」が表示されている。
イ 「ecodepa.jp 7月3週企画」(乙3)には「有限会社生活アートクラブ」が表示されている。
そして、「オルター商品仕様書」(乙4)には「(有)生活アートクラブ」が記載されており、本件商標を使用したカタログに載せる商品についての契約であり、被請求人と「(有)生活アートクラブ」の間に商標の使用許諾の契約がある、すなわち、「(有)生活アートクラブ」が通常使用権者であることが明らかである。
(2)使用に係る役務
ア 「ほんものをたべよう」(乙1、2)には「サンダル」や「履物」が掲載されている。
イ 「ecodepa.jp」(乙3)には「かばん」が掲載されている。
(3)使用に係る商標
乙第1号証ないし乙第3号証には、そのいずれにも本件商標が記載されている。
(4)使用時期
ア 「2018年7月3週号」との記載から(乙1)、本審判請求日前3年以内(審決注:本件審判の請求の登録前3年以内をいうものと思料し、以下「要証期間」とする。)の使用であることは明らかであり、カタログ(乙3)もこれと同封しているから、要証期間の使用であることは明らかである。
また、「ほんものをたべよう(7月3週号)」(乙1)は、2018年6月30日に納品され(乙5)、2018年7月2日に会員に配布されたものである。そして、乙第3号証も、乙第1号証とともに会員に配布されたものである。
イ 「2018年7月4週号」との記載から(乙2)、要証期間の使用であることは明らかである。
また、「ほんものをたべよう(7月3週号)」(審決注:「(7月4週号)」の誤記と認める。)(乙2)は、2018年7月9日に納品され(乙6)、2018年7月11日に会員に配布されたものである。
2 被請求人のサービスについて
被請求人は、被請求人が品質を認めた商品を会員からの注文で宅配するサービスを行っている。
会員には宅配と同時に翌週のカタログを配布しており、会員がカタログから商品を選択して被請求人に注文すると注文品を会員に宅配する。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者及び通常使用権者により指定役務中「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について使用していることが明らかである。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る乙各号証及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
(1)ア(ア)「ほんものをたべよう」と称する商品カタログ(写し)(乙1)の表紙の左上に、上段に、両手を広げた笑顔を簡略化して表現したような図形を表し、下段に、「Alter」の欧文字及び「オルター」の片仮名(上記欧文字中の「er」の下に該文字より小さく配されている)を表してなる商標(別掲2のとおりの構成からなる商標。以下「使用商標」という。)が表示されている。
(イ)同表紙には、「Alter Weekly Order Catalogue」、「2018.7月3週号」の表題があり、その右側に上から順に、「提出日」として「7/(火)(審決注:(火)は、○の中に火の文字。これに続く(水)等において、以下同様。)(水)(木)(金)」「10 11 12 13」、「配達日」として「7/(火)(水)(木)(金)」「17 18 19 20」、「翌々週分配達日」として「7/(火)(水)(木)(金)」「24 25 26 27」の記載がある。
(ウ)同23頁の上段中央及び下段に、草履の写真が掲載され、それぞれ、「2,130円」、「1,418円」などの価格や、「婦人用」、「子供用」などの表示のほか、例えば、上段の商品「水の子会 天然い草ぞうり」には「オルターいちおし!」の記述、下段の商品「ケンコーミサトっ子 ミサト履物協同組合」には「前回大好評!リクエスト企画です。ケンコーミサトっ子は・・・健康履物です。」、「サイズ交換を希望される方は、品ものが到着後1週間以内にオルター事務局へご連絡ください。」などの記述がある。
(エ)同24頁の左下に、「発行:株式会社オルター」の記載があり、以下順に、「大阪府南河内郡千早赤阪村大字森屋962-1」、「近畿圏・首都圏・東北・四国・中国・その他全国宅配」の記載、「クレーム専用TEL」として「0120」から始まる電話番号のほか、「0721」で始まる電話番号及びファクシミリ番号、ホームページのURL、並びに電子メールアドレスの掲載がある。
イ(ア)「ほんものをたべよう」と称する商品カタログ(写し)(乙2)の表紙の左上に、使用商標が表示されている。
(イ)同表紙には、「Alter Weekly Order Catalogue」、「2018.7月4週号」の表題があり、その右側に上から順に、「提出日」として「7/(火)(水)(木)(金)」「17 18 19 20」、「配達日」として「7/(火)(水)(木)(金)」「24 25 26 27」、「翌々週分配達日」として「7/(火)8/(水)(木)(金)」「31 1 2 3」の記載がある。
(ウ)同23頁の下段左側に、「・・・日本教育シューズ協議会(JES)の靴」の表題の下、運動靴や上履き用靴の写真が掲載され、例えば、「全品翌々週」、「注文番号は別紙チラシをご覧ください。」などの記述がある。
(エ)同24頁の左下に、「発行:株式会社オルター」の記載があり、以下順に、「大阪府南河内郡千早赤阪村大字森屋962-1」、「近畿圏・首都圏・東北・四国・中国・その他全国宅配」の記載、「クレーム専用TEL」として「0120」から始まる電話番号のほか、「0721」で始まる電話番号及びファクシミリ番号、ホームページのURL、並びに電子メールアドレスの掲載がある。なお、上記各記載内容は、前記ア(エ)と同一である。
ウ(ア)「7月3週企画」と称する商品カタログ(写し)(乙3)の表紙の左上に、使用商標が表示されている。
(イ)同表紙には、「この企画は(略)有限会社生活アートクラブが御案内しています。」、「企画・制作 有限会社生活アートクラブ ecodepa.jp」、「提出日」として「7月10日(火)?13日(金)」、「お届け」として「7月24日(火)?27日(金)」、「安全な食べものネットワーク オルター」、「全品翌々週届け」などの記載がある。なお、「ecodepa.jp」は、下記(2)に記載の電子メールアドレスをも踏まえると、有限会社生活アートクラブに係るドメイン名を表すものとみることができる。
(ウ)頁数は確認できないが、「かや ショルダーバッグ」の表題の下、ショルダーバッグの写真が掲載され、「各4,500円(税抜)」の価格や、申込番号、色彩などの表示がある。
(2)「オルター商品仕様書」と題する書面(写し)(乙4)には、「作成日」の欄に「2016年4月13日」、「品名」の欄に「メーカー使用名」として「かやショルダーバッグ」、「商品」の欄に「参考上代(税抜)」として「4,500円」、「販売者」の欄に「名称」として「(有)生活アートクラブ」のほか、電話番号、ファクシミリ番号、担当者名及び電子メールアドレス(担当者名のローマ字表記に「ecodepa.jp」を加えたもの)の記載があり、「商品パッケージ画像添付」の欄には、その細部が不明瞭であるものの、前記(1)ウ(ウ)にいうバッグの写真と同じデザインからなるものと見られる画像が表示され、「セールスポイント記入欄」に記載の内容も、前記(1)ウ(ウ)にいうバッグの特徴と一致している。
また、該仕様書には、「※はオルター使用欄です」の記述があり、「担当」、「課長」、「代表承認」、「オルター基準」などの欄に「※」の記号が付されている。
(3)「請求書」と題する、「株式会社三井」が被請求人に対して発行した書面(写し)(乙5、6)には、複数の日付、品目、数量、金額等が記載され、その中に、「2018/06/30」、「輪転仕様 ほんものをたべよう(7月3週号)」、「7000部」、「6/30納品」との記載(乙5)、及び「2018/07/09」、「輪転仕様 ほんものをたべよう(7月4週号)」、「7000部」、「7/7納品」との記載(乙6)がある。
(4)被請求人の主張と、前記(3)にある「ほんものをたべよう」と称するものの納品日並びに前記(1)ア(イ)、イ(イ)及びウ(イ)にある注文提出日及び配達予定日とを合わせ鑑みれば、「ほんものをたべよう」と称する商品カタログの「2018.7月3週号」(乙1)及びこれに同封された「7月3週企画」と称する商品カタログ(乙3)は、2018年(平成30年)7月2日に、また、「ほんものをたべよう」と称する商品カタログの「2018.7月4週号」(乙2)は、同月11日に、それぞれ被請求人(商標権者)からその会員に配布されたとみて差し支えない。
2 前記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標は、前記第1(別掲1)のとおり、上段に、両手を広げた笑顔を簡略化して表現したような図形を表し、下段に、「Alter」の欧文字及び「オルター」の片仮名(上記欧文字中の「er」の上に該文字より小さく配されている)を表してなるものである。
これに対し、使用商標は、別掲2のとおり、上段に、両手を広げた笑顔を簡略化して表現したような図形を表し、下段に、「Alter」の欧文字及び「オルター」の片仮名(上記欧文字中の「er」の下に該文字より小さく配されている)を表してなるものである。
そして、本件商標と使用商標とは、色彩が異なるが、上段に表された図形は、いずれも両手を広げた笑顔を簡略化して表現したような構成からなるものであって、外観において同視されるものであり、当該図形の下に配された欧文字「Alter」についても、その構成及び配置について同視し得るものである。
また、両商標は、片仮名「オルター」の配置において相違があるものの、いずれの商標もその文字部分は「Alter」及び「オルター」からなるものであり、上記各文字部分は、同一の称呼「オルター」を生じるものであって、観念においても異なるものではない(なお、「Alter」は「変える」等の意を有する英語であるから、当該意味合いが理解される場合は同一の観念を生じるといえる。)。
そうすると、使用商標は、本件商標との比較において、外観において同視される図形並びに称呼において同一及び観念において異なるものではない文字からなるものであるから、本件商標と社会通念上同一と認められる商標というのが相当である。
(2)使用役務について
前記1(1)ア及びイの認定事実からすると、「ほんものをたべよう」と称する商品カタログ(乙1、2)は、顧客に対し、「草履,運動靴,上履き用靴」といった商品について、その商品の特徴、価格、注文から配達までのスケジュール及び問い合わせ先といった各種情報を与えるものであるということができる。
そうすると、当該商品カタログは、「草履、運動靴及び上履き用靴の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「使用役務1」という。)に関する広告ということができ、使用役務1は、請求に係る役務中「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の範ちゅうに属する役務と認められる。
また、前記1(1)ウの認定事実からすると、「7月3週企画」と称する商品カタログ(乙3)は、顧客に対し、「ショルダーバッグ」といった商品について、その商品の色彩、価格、注文から商品が届くまでのスケジュール及び企画・制作者情報といった各種情報を与えるものであるということができる。
そうすると、当該商品カタログは、「ショルダーバッグの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下、同役務を「使用役務2」という。また、使用役務1とまとめていうときは、単に「使用役務」という。)に関する広告ということができ、使用役務2は、請求に係る役務中「かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の範ちゅうに属する役務と認められる。
(3)使用時期について
ア 前記1(1)ア(ア)、イ(ア)及び(4)の認定事実並びに前記(2)からすれば、使用商標を付した使用役務1に関する広告といえる「ほんものをたべよう」と称する商品カタログ(乙1、2)は、平成30年7月2日又は同月11日に配布(頒布)されたということができる。
そして、平成30年7月2日又は同月11日は、いずれも要証期間内である。
イ 前記1(1)ウ(ア)及び(4)の認定事実並びに前記(2)からすれば、使用商標を付した使用役務2に関する広告といえる「7月3週企画」と称する商品カタログ(乙3)は、平成30年7月2日に配布(頒布)されたということができ、これは、要証期間内である。
(4)使用者について
ア 前記1(1)ア(エ)及びイ(エ)の認定事実からすれば、使用商標を付した「ほんものをたべよう」と称する商品カタログ(乙1、2)は、被請求人(商標権者)が提供する使用役務1に関する広告といえるから、上記使用商標の使用者は、商標権者である。
イ 前記1(1)ウ、(2)及び(4)の認定事実からすれば、使用商標を付した「7月3週企画」と称する商品カタログ(乙3)は、有限会社生活アートクラブ(以下「生活アートクラブ社」という。)が被請求人(商標権者)の許可を得た上で、商品「ショルダーバッグ」を取扱い、これを掲載したものであって、生活アートクラブ社の企画・制作をもって提供される使用役務2に関する広告といえる。そして、上記カタログは、被請求人を通じて利用者に供されていた(頒布されていた)ことが認められ、この際、生活アートクラブ社による本件商標の使用に関して、被請求人が異議を述べたとの事実は何ら確認できない(もとより、被請求人は、生活アートクラブ社が通常使用権者であると答弁している。)。そうすると、被請求人は、生活アートクラブ社に対して本件商標を使用する黙示の許諾を与えていたものと認めて差し支えない。
したがって、生活アートクラブ社は、本件商標の通常使用権者であるといえ、上記使用商標の使用者である。
(5)小括
以上によれば、本件商標の商標権者及び通常使用権者が、要証期間内に、請求に係る役務中、使用役務に関する商品カタログ(広告)に本件商標と社会通念上同一の商標と認められる使用商標を付して頒布したと認めることができる。
そして、この行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「役務に関する広告・・・に標章を付して・・・頒布・・・する行為」に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標権者及び通常使用権者が、本件審判の請求に係る指定役務について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲1(本件商標)


別掲2(使用商標)(色彩は原本参照)



審理終結日 2020-06-26 
結審通知日 2020-06-30 
審決日 2020-07-15 
出願番号 商願2009-84347(T2009-84347) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X35)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 津金 純子 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 板谷 玲子
山田 啓之
登録日 2011-04-01 
登録番号 商標登録第5402177号(T5402177) 
商標の称呼 オルター、アルター 
代理人 浜田 廣士 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 黒川 朋也 
代理人 古岩 信嗣 
代理人 加藤 あい 
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