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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W41 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W41 |
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管理番号 | 1365060 |
審判番号 | 不服2019-13080 |
総通号数 | 249 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-09-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-10-01 |
確定日 | 2020-08-07 |
事件の表示 | 商願2017-165486拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第41類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として,平成29年12月18日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は,「本願商標は,識別力を有するとはいえない黄色の長方形図形の中に『4K』のゴシック体の浮彫風太文字を書してなるところ,その構成中の『4K』の文字は,近時,『現行ハイビジョンの4倍の画素数である約800万画素』を意味する映像規格を表す語として使用されており,当該4Kの解像度によるテレビ番組等の放送が行われている。そして,上記4K解像度によるテレビ番組又は画像撮影及び上記4K解像度に対応するビデオカメラ又はテレビの広告・宜伝,並びに上記4K解像度による動画を提供するサイトにおいては,黄色の四角形図形の中に『4K』の太文字を書してなる図形が,上記4K解像度を表すものとして使用されている事実が見受けられる。そうすると,本願商標を,その指定役務中,例えば,『4K解像度対応の放送番組の制作』等の『4K解像度対応の画像・放送に関する役務』に使用した場合,これに接する取引者,需要者は,単に役務の質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,上記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生ずるおそれがあるので同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は,別掲1のとおり,中央から上下方向に次第に濃くなるように描いてなる黄色を基調とするグラデーションを施した略長方形図形(以下「背景部分」という。)の内側に同様に黒色を基調とするグラデーションを施した「4K」の文字(以下「4K部分」という。)を一部灰色で縁取りした構成よりなるところ,背景部分と4K部分は,共に中央から上下方向にグラデーションが施されていることから,全体として一体的に構成されているものといえ,また,4K部分は一部灰色で縁取りした構成から立体的に浮き上がって見える印象を与えるものである。 そして,当審において職権により調査すると,原審説示のとおり,本願の指定役務の分野において,黄色の四角形図形と「現行ハイビジョンの4倍の画素である約800万画素」を意味する映像規格を表す「4K」の文字とを組み合わせて,その役務の質を表示したものとして使用されている実情があり,それらの使用例に図形又は文字の一方のみにグラデーションが施されているものはわずかに見受けられるものの,図形と文字との双方に同様のグラデーションが施され,文字が浮き上がって見える構成態様のものが,取引上,一般に採択,使用されている事実を見いだすことができなかった。 そうすると,本願商標は,上記のとおり,単に黄色の四角形図形と「4K」の文字との組み合わせのみからなるものとは異なり,全体として構成態様に特徴のある標章として需要者に認識されるというのが相当であり,本願商標をその指定役務に使用しても,役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,かつ,商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。 したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標(色彩は原本参照。) 別掲2 本願の指定役務 第41類「放送番組の制作,放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,音響用又は映像用のスタジオの提供,技芸・スポーツ又は知識の教授,献体に関する情報の提供,献体の手配,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,書画の貸与,写真の撮影,通訳,翻訳,カメラの貸与,当せん金付証票の発売,光学機械器具の貸与」 |
審決日 | 2020-07-22 |
出願番号 | 商願2017-165486(T2017-165486) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(W41)
T 1 8・ 13- WY (W41) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大塚 順子 |
特許庁審判長 |
榎本 政実 |
特許庁審判官 |
浜岸 愛 小松 里美 |
商標の称呼 | ヨンケイ、フォーケイ |
代理人 | 特許業務法人井澤国際特許事務所 |