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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W07
審判 一部申立て  登録を維持 W07
審判 一部申立て  登録を維持 W07
審判 一部申立て  登録を維持 W07
審判 一部申立て  登録を維持 W07
管理番号 1363307 
異議申立番号 異議2020-900009 
総通号数 247 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-07-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2020-01-16 
確定日 2020-06-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第6192124号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第6192124号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6192124号商標(以下「本件商標」という。)は,「YAMATO PROJECT」の欧文字を標準文字で表してなり,平成30年11月2日に登録出願,第7類「ミシン,繊維機械器具」をはじめ,第7類及び第9類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,令和元年10月11日に登録査定され,同月25日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりであり(以下,それらをまとめて「引用商標」という。),いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第442757号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 YAMATO
指定商品 第7類「電動ミシン及びその附属品」
登録出願日 昭和27年7月16日
設定登録日 昭和29年3月27日
書換登録日 平成17年3月30日
(2)登録第848790号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 別掲のとおり
指定商品 第7類「ミシン」
登録出願日 昭和42年10月4日
設定登録日 昭和45年3月11日
書換登録日 平成21年12月24日
なお,第7類「繊維機械器具,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)」を指定商品として,防護標章登録されている。(異議決定注:申立人は引用商標2に係る登録防護標章を「引用商標4」と述べるところがあるが,当該登録防護標章を含めて「引用商標2」という。)
(3)登録第457315号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の態様 ヤマト(縦書き)
指定商品 第7類「電動ミシン・その附属品」
登録出願日 昭和28年12月11日
設定登録日 昭和29年12月20日
書換登録日 平成17年7月20日

3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標はその指定商品中第7類「ミシン,繊維機械器具」(以下「本件申立商品」という。)について,商標法第4条第1項第10号,同項第11号及び同項第15号に該当するものであるから,その登録は同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第69号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第10号について
ア 本件商標
本件商標は,上記1のとおり「YAMATO PROJECT」の欧文字を書してなり,「YAMATO」の欧文字と,1文字分のスペースと,「PROJECT」の欧文字とが結合してなる商標である。
イ 引用商標
引用商標1は上記2(1)のとおり「YAMATO」の欧文字を表してなるものであり,引用商標2は別掲のとおりの態様で「yamato」の欧文字を表してなり,引用商標3は上記2(3)のとおり「ヤマト」の片仮名を縦書きしてなるものであり,いずれも後述する(5)のとおり,申立人が「ミシン」について使用する商標である。
ウ 本件商標と引用商標の類否
後述する(4)のとおり本件商標は,引用商標のいずれにも類似するものである。
エ 商品の類否
本件商標に係る指定商品「ミシン」は,申立人が引用商標を使用する商品「ミシン」と同一である。
オ 引用商標の周知・著名性
後述する(5)のとおり引用商標は,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして,需要者の間に広く認識されている商標である。
カ 小括
以上より,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標と引用商標の類否
後述する(4)のとおり本件商標は,引用商標のいずれにも類似するものである。
イ 指定商品の類否について
本件商標に係る指定商品「ミシン」は,「電動ミシン」を含むものであり,引用商標2に係る指定商品「ミシン」並びに引用商標1及び引用商標3に係る指定商品「電動ミシン」と同一又は類似である。
ウ 小括
以上より,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
ア 本件商標と引用商標の類否
後述する(4)のとおり本件商標は,引用商標のいずれにも類似するものである。
イ 引用商標の周知度
引用商標は,いずれも申立人のハウスマークであり(甲6?甲9),後述する(5)のとおり,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして,需要者の間に広く認識されている商標である。
ウ 本件商標の構成
本号に係る商標審査基準の「他人の著名な商標と他の文字又は図形等結合した商標は,・・・商品等の出所の混同を生ずるおそれがあるものと推認して取り扱う」との観点から,以下詳述する。
後述する(4)のとおり,本件商標の要部「YAMATO」と引用商標1とは,外観,称呼及び観念のいずれもが同一であり,引用商標2及び引用商標3とは,称呼及び観念が同一である。
また,後述する(5)のとおり,引用商標は,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標である。
したがって,本件商標は,申立人の著名な引用商標と他の文字とを結合した商標であると判断できる。
エ 商品等の需要者の共通性
本件商標に係る指定商品「ミシン」は,申立人が引用商標を使用する商品「ミシン」と同一であることから,両者の需要者には共通性が認められる。
オ 防護標章登録
引用商標2は,指定商品「繊維機械器具」について防護標章登録を受けている(甲5)。すなわち,他人が指定商品「繊維機械器具」について引用商標2の使用をした場合,混同を生ずるおそれがある。
カ 小括
以上の事実を総合勘案すると,本件商標は,出所の混同を生じるおそれが極めて高いものであると判断でき,仮に本件商標が引用商標と非類似だと判断されたとしても,出所の混同を生じるおそれが極めて高いものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当するものである。
(4)本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標と引用商標1の類否
(ア)外観・称呼・観念に基づく類似性
本件商標は,「YAMATO」の欧文字と,1文字分のスペースと,「PROJECT」の欧文字とが結合してなる商標であり,視覚的に「YAMATO」と「PROJECT」に分離して観察することは自然である。
本件商標中の「PROJECT」は,単に「企画,計画事業」等を意味する日常用語であり,なんら特別の識別力を有しないことから,類否判断の対象となるべき本件商標の要部は「YAMATO」の部分である(甲69)。
本件商標の要部「YAMATO」は,その構成文字に相応する「ヤマト」の称呼及び「大和」の観念が生じる。
一方,引用商標1は,「YAMATO」の欧文字を横一連に表してなるものであり,その構成文字に相応する「ヤマト」の称呼及び「大和」の観念が生じる。
したがって,本件商標の要部「YAMATO」と引用商標1「YAMATO」とは,外観,称呼及び観念のいずれもが同一であることから,本件商標は,引用商標1に類似するものである。
(イ)商標の類否に係る商標審査基準に示される判断基準に基づく類似性
商標法第4条第1項第11号に係る商標審査基準の「需要者の間に広く認識された他人の登録商標と他の文字又は図形等と結合した商標は,原則として,その他人の登録商標と類似するものとする。」との観点から,以下詳述する。
本件商標は,「YAMATO」と「PROJECT」とが結合してなる商標である。本件商標中の「YAMATO」は,後述する(5)のとおり,申立人がその業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして需要者の間に広く認識された引用商標1「YAMATO」と同一である。
したがって,本件商標が申立人の著名な引用商標1を一部に有する商標であることからも,本件商標は,引用商標1と類似するものであるといえる。
この点について判例(平成17年(ワ)第24370号:甲69)を援用する。
イ 本件商標と引用商標2及び引用商標3の類否
引用商標2は「yamato」の欧文字を装飾化してなるものであり,また,引用商標3は「ヤマト」の片仮名を縦一列に表してなるものであり,両商標ともそれらの構成文字に相応する「ヤマト」の称呼及び「大和」の観念が生じる。
本件商標の要部「YAMATO」と引用商標2及び引用商標3とは,称呼及び観念が同一であることから,本件商標は,引用商標2及び引用商標3に類似するものであるといえる。
(5)引用商標の周知著名性について
ア 引用商標1の周知著名性
(ア)使用の実績
申立人は,1983年以来,引用商標1を付したミシンを国内及び海外において製造・販売しており(甲7),その販売台数及び売上高は,2008年度ないし2018年度の10年間において国内外併せて約69万台及び約702億円に及ぶ(甲10)。
また,申立人は,引用商標1を付したミシンを国内外の展示会等に出展している(甲12?甲30)。これらの出展案内において,申立人は自らのことを「弊社Yamato」(甲12,甲20)と,自らのブースのことを「Yamatoブース」(甲26)と紹介している。
さらに,申立人は2008年度ないし2018年度の10年間で国内外において約1.2億円の広告宣伝費をかけており,引用商標1は,ミシン業界やアパレル業界において愛読されている新聞,情報誌に広告として掲載されている(甲31?甲53)。
なお,引用商標1は,海外の需要者に向けても,情報誌に広告として掲載されている(甲59?甲68)。
(イ)申立人以外の者による紹介記事等
引用商標1は,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして記事等に紹介され(甲21,甲22,甲54?甲57),申立人が「国内外の一流衣料品ブランドの縫製工場で同社製ミシンが多く採用されている,いわば“隠れた”有名企業だ。」と紹介されている(甲57)ことからも,申立人のブランドが少なくともミシン業界やアパレル業界において著名であることが伺える。
また,申立人は2017年12月18日放送のテレビ番組でも紹介されている(甲58)ことから,申立人の知名度はミシン業界やアパレル業界に留まらない。
(ウ)小括
以上のとおり,引用商標1は,申立人による確固たる使用実績及びメディアによる紹介記事により,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして需要者の間に広く認識するに至ったものである。
イ 引用商標2の周知著名性
(ア)防護標章登録
引用商標2は,第7類「繊維機械器具,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)」を指定商品として,平成14年10月に防護標章登録され,現在も有効に登録されているものである。
すなわち,引用商標2は,防護標章登録されるに至っているものであるから,周知著名性を獲得していることは明らかである。
(イ)使用の実績
申立人は,1983年以来,引用商標2を付したミシンを国内及び海外において製造・販売しており(甲7),前述した上記ア(ア)と同様に,引用商標2を付したミシンを国内外の展示会等に出展している(甲12?甲30)。
(ウ)申立人以外の者による紹介記事等
前述したア(イ)と同様に,引用商標2は,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして,記事等に紹介されている(甲21,甲22,甲54?甲57)。
(エ)小括
以上のとおり,引用商標2は,防護標章登録が認められるに値する著名商標であり,申立人による確固たる使用実績並びにメディアによる紹介記事により,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして需要者の間に広く認識するに至ったものである。
ウ 引用商標3の周知著名性
(ア)使用の実績
申立人は,例えば自社の製品について「ヤマトのイノベーション」などと表現し,引用商標3「ヤマト」が申立人そのものを示すものとして使用している(甲8,甲15,甲29,甲37,甲38,甲42)。
(イ)申立人以外の者による記紹事介等
引用商標3は,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして,記事等に紹介されている(甲54?甲57)。
(ウ)小括
以上のとおり,引用商標3は,申立人による確固たる使用実績並びにメディアによる紹介記事により,申立人の業務に係る商品「ミシン」を表示するものとして需要者の間に広く認識するに至ったものである。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
ア 申立人提出の甲各号証,同人の主張及び職権調査(インターネット情報,新聞記事情報など,以下同じ。)によれば,次の事実を認めることができる。
(ア)申立人は,1927年(昭和2年)に創業,ミシンの製造販売を開始し,1983年(昭和58年)に現在の名称となり,現在まで継続して国内外でミシンの製造販売を行っている(甲7,甲9,職権調査)。
(イ)申立人は,引用商標2を,遅くとも2008年(平成20年)頃からミシンの広告に使用するなどし,現在まで継続して使用している(甲31ほか,職権調査)。
(ウ)申立人は,引用商標2を使用したミシンの広告を,2008年(平成20年)から2019年(令和元年)まで新聞,雑誌などに掲載した(甲31?甲53,甲59?甲68)。
(エ)申立人は,2012年(平成24年)及び2017年(平成29年)ないし2019年(令和元年)に引用商標2を使用して,ミシンを展示会に出展した(甲12?甲20)。
なお,申立人は海外の展示会にも出展している(甲21?甲30)。
(オ)申立人は,広告や紹介記事において,自身を「ヤマト」(横書き),「Yamato」,「YAMATO」と表し,また出展の案内等に「Yamato」と表している(甲8,甲12,甲20,甲60ほか)。
(カ)引用商標2は,第7類「繊維機械器具,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)」を指定商品として,平成14年10月に防護標章登録され,平成24年11月に更新登録がなされ,その権利は現在も有効に存続している(甲5,職権調査)。
(キ)しかしながら,引用商標を使用した商品の売上高,シェアなど販売実績を裏付ける証拠は見いだせない。
なお,申立人は同商品の販売台数及び売上高を述べ,証拠を提出している(甲10)が,当該証拠は容易に作成できる書面であり,かかる販売台数及び売上高を裏付ける証拠は見いだせないから,その数量及び金額を採用することはできない。
イ 上記アのとおり,申立人は昭和の頃から現在まで継続して引用商標をミシンに使用していることが認められることから,引用商標は需要者の間である程度知られているといい得るとしても,引用商標を使用した商品の販売実績を示す証拠は見いだせないから,引用商標は,(本件商標の登録出願の時及び登録査定時において,)いずれも申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
なお,引用商標2は,防護標章登録されているものの,その更新登録がなされたのは平成24年11月であって本件商標の登録出願の約6年も前であるから,本件商標の登録出願の時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
(2)本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標
本件商標は,上記1のとおり「YAMATO PROJECT」の文字を標準文字で表してなり,その構成文字は同書同大でまとまりよく一体的に表され,これから生じる「ヤマトプロジェクト」の称呼も,よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして,本件商標は,視覚的に「YAMATO」と「PROJECT」の語を結合したものと認識し得るものの,かかる構成及び称呼においては,その構成文字全体をもって,一体不可分の造語を表したものとして認識,把握されるものであって,特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
さらに,本件商標は,その構成中「YAMATO」又は「PROJECT」の文字部分のいずれかが取引者,需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えると認めるに足りる事情は見いだせない。
そうすると,本件商標は,その構成文字全体が一体不可分のものであって,「ヤマトプロジェクト」のみの称呼を生じ,特定の観念を生じないものといわなければならない。
イ 引用商標
引用商標1は上記2(1)のとおり「YAMATO」の文字を横書きしてなり,引用商標2は別掲のとおりややデザイン化した「yamato」の文字からなり,引用商標3は上記2(3)のとおり「ヤマト」の文字を縦書きしてなるものであって,いずれもそれらの文字に相応し「ヤマト」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
なお,申立人は,引用商標は「大和」の観念が生じる旨主張しているが,「ヤマト」と称呼される語には「山人」,「山処」などもあること,及び「大和」の語は「旧国名(今の奈良県)」,「日本国の異称」,「神奈川県大和市」などの複数の意味を有するもの(広辞苑)として一般に親しまれた語であるから,引用商標は上記のとおり,特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
ウ 本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標との類否を検討すると,両者は外観においては,本件商標「YAMATO PROJECT」と,引用商標1「YAMATO」及び引用商標2「yamato」とは,「PROJECT」の文字の有無という明らかな差異を有するから,また,引用商標3「ヤマト」(縦書き)とは構成文字の差異などにより,外観上,両者は相紛れるおそれのないものである。
次に,本件商標と引用商標から生じる称呼「ヤマトプロジェクト」と「ヤマト」とは,「プロジェクト」の音の有無という差異を有するから,称呼上,両者は相紛れるおそれのないものである。
さらに,観念においては,本件商標と引用商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することはできない。
そうすると,本件商標と引用商標は,外観及び称呼において相紛れるおそれがなく,観念において比較できないものであるから,両者の外観,称呼及び観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
その他,両商標が類似するというべき事情は見いだせない。
エ 申立人の主張について
申立人は,本件商標中の「PROJECT」は識別力を有しない,本件商標中の「YAMATO」は申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているなどとして,本件商標は,その要部は「YAMATO」の部分であり,引用商標と類似する旨主張している。
しかしながら,本件商標は上記アのとおり,その構成文字全体が一体不可分のものであるし,また,申立人提出の証拠によっては「PROJECT」の文字が本件商標の指定商品との関係において識別力を有しないというべき事情は見いだせず,かつ,上記(1)のとおり「YAMATO」の文字は申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであるから,申立人のかかる主張は採用できない。
(3)商標法第4条第1項第10号について
上記(1)のとおり引用商標は,申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり,上記(2)のとおり本件商標と引用商標は相紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうすると,本件商標の指定商品中,本件申立商品(の一部)と引用商標を使用する商品(ミシン)が同一又は類似するとしても,本件商標は,本件申立商品について商標法第4条第1項第10号に該当するものといえない。
(4)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,上記(2)のとおり引用商標と相紛れるおそれのない非類似の商標であるから,本件商標の指定商品中本件申立商品(の一部)と引用商標を使用する商品(ミシン)が同一又は類似するとしても,本件商標は,本件申立商品について商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。
(5)商標法第4条第1項第15号について
上記(1)のとおり引用商標は,申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり,上記(2)のとおり本件商標と引用商標は相紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうすると,本件商標は,これに接する取引者,需要者が,引用商標を連想又は想起するものということはできない。
してみれば,本件商標は,本件申立商品と引用商標を使用する商品との関連性及び需要者の共通性を考慮しても,商標権者がこれを本件申立商品について使用しても,取引者,需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく,その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように,その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他,本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
したがって,本件商標は,本件申立商品について商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。
(6)むすび
以上のとおり,本件商標の指定商品中,登録異議の申立てに係る指定商品についての登録は,商標法第4条第1項第10号,同項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず,他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。

別掲
別掲(引用商標2)



異議決定日 2020-06-03 
出願番号 商願2018-136928(T2018-136928) 
審決分類 T 1 652・ 25- Y (W07)
T 1 652・ 262- Y (W07)
T 1 652・ 263- Y (W07)
T 1 652・ 261- Y (W07)
T 1 652・ 271- Y (W07)
最終処分 維持 
前審関与審査官 谷村 浩幸山川 達央 
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 小俣 克巳
榎本 政実
登録日 2019-10-25 
登録番号 商標登録第6192124号(T6192124) 
権利者 一般社団法人ヤマトプロジェクト
商標の称呼 ヤマトプロジェクト、ヤマト、プロジェクト 
代理人 特許業務法人あーく特許事務所 
代理人 松本 文彦 
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