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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W18 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W18 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W18 |
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管理番号 | 1363279 |
審判番号 | 不服2019-13251 |
総通号数 | 247 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-07-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-10-03 |
確定日 | 2020-06-30 |
事件の表示 | 商願2018-40333拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第18類「かばん類,袋物」を指定商品として、平成30年3月30日に登録出願されたものである。 第2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4375320号商標(以下「引用商標」という。)は、「SLUGGER」の欧文字を標準文字で表してなり、平成11年3月3日に登録出願、第18類「かばん類,袋物」を指定商品として、同12年4月14日に設定登録され、その後、同21年12月22日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、本願商標に接する需要者は、一際大きく表された「Slugger」の文字部分に着目し、当該文字から生ずる「スラッガー」の称呼及び「野球における強打者」の観念をもって、商取引にあたることも決して少なくないとした上で、本願商標と引用商標とが類似する商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。 第4 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、上下方向に引き伸ばされた「S」の欧文字と、当該「S」の欧文字の上下方向中央やや下側の位置から右側にわずかに間隙を空けて配された、上方向にやや引き伸ばされた筆記体の「e」のような軌跡を有する図形(以下「e軌跡図形」という。)と、e軌跡図形に接続してその右側に配された、筆記体風の「ugger」の欧文字(「e」「r」の欧文字に、1番目の「g」の欧文字の書き終わり位置を起点とするとともに2個の「g」の欧文字の双方の中央部を貫く直線を延長してなる下線(以下、単に「下線」という。)が付されるように、デザイン化されている。)とを、白抜きと黒色の線で二重縁取りして顕著に大きく表した部分(以下「S部分」といい、当該縁取りに係る黒色の線を以下「黒縁取り線」という。)と、ブロック体のやや小さな「KUBOTA」の欧文字(以下「K部分」という。)と、ブロック体のやや小さな「BASEBALL」の欧文字(以下「B部分」という。)とからなる結合商標である。 本願商標は、全体的にやや右肩上がりであるところ、S部分に設けられた下線が、K部分の各欧文字が配される方向及びB部分の各欧文字が配される方向と、略平行であることも相俟って、S部分、K部分及びB部分の各欧文字ないし図形が、略同じ方向に傾斜して配されているように看取されるものである。 そして、K部分は、e軌跡図形に対応した黒縁取り線、上記「u」「g」「g」「e」の欧文字に対応した黒縁取り線、及び上記「r」の欧文字に対応した黒縁取り線によりそれぞれ略左辺、略下辺、及び一部の略右辺が画される平行四辺形状領域(S部分の中央部よりやや右寄りの上方に存在する。)にちょうど収まるように、当該略左辺、当該略下辺及び当該一部の略右辺に近接して配されており、また、B部分は、下線に対応した黒縁取り線と2番目の「g」の欧文字に対応した黒縁取り線によりそれぞれ略上辺と略左辺が画される平行四辺形状領域(S部分の右部の下方に存在する。)に概ね収まるように、当該略上辺と当該略左辺に近接して配されている。 このように、S部分、K部分及びB部分は、傾斜している方向が略同じであるように看取され、しかも、K部分及びB部分が、いずれも、S部分に近接して配されるとともにS部分によって画された領域に概ね収まっているように看取されることからすれば、本願商標は、看者に対し、外観上一体的との印象を与えるものといえる。 また、S部分のe軌跡図形は、上記のとおり、上方向にやや引き伸ばされた筆記体の「e」のような軌跡を有するし、「S」の欧文字の上端と同じ位置まで線が描かれていないことから、本願商標に接した取引者、需要者が、これを「l」の欧文字であると直ちに認識、把握できるとは言い難く、よって、S部分が「Slugger」の欧文字を表していると直ちに認識、把握できるとも言い難い。 そうすると、本願商標に接する需要者が、「Slugger」の文字部分に着目し、当該文字から生ずる「スラッガー」の称呼及び「野球における強打者」の観念をもって、商取引にあたることも決して少なくないと認定判断し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審決日 | 2020-06-15 |
出願番号 | 商願2018-40333(T2018-40333) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W18)
T 1 8・ 263- WY (W18) T 1 8・ 261- WY (W18) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 藤平 良二 |
特許庁審判長 |
木村 一弘 |
特許庁審判官 |
庄司 美和 山村 浩 |
商標の称呼 | クボタスラッガーベースボール、クボタ、スラッガーベースボール、スラッガー、ベースボール |
代理人 | 渥美 元幸 |