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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない W0532
管理番号 1361709 
審判番号 不服2019-7934 
総通号数 245 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-06-14 
確定日 2020-04-09 
事件の表示 商願2018- 38787拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標について
本願商標は、「野菜チャージ」の文字を標準文字で表してなり、第5類「サプリメント」及び第32類「飲料用青汁,粉末状の飲料用青汁のもと,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品とし、平成30年3月27日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、「野菜チャージ」の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中、「野菜」の文字は「生食または調理して、主に副食用とする草本作物の総称」程の意味を表す語であり、「チャージ」の文字は「充電。蓄電。」程の意味を表す語であるが、本願商標の指定商品を含む飲食料品の業界において、特定の原材料や成分を補給するための商品であることを表すものとして、「○○(原材料・成分)チャージ」の文字が使用されている実情があり、また、野菜を補給することができる商品であることを表すものとして、「野菜チャージ」の文字が使用されている実情があることから、本願商標の指定商品を取り扱う業界においては、本願商標は「野菜又は野菜の成分の補給」程の意味合いを認識させると解するのが相当である。
よって、本願商標を、その指定商品中「野菜を原材料とする商品,野菜又は野菜の成分を補給するための商品」に使用したときは、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきであり、また、本願商標を、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び商標法第4条第1項第16号に該当する。

第3 当審における審尋
当審において、請求人に対し、令和元年12月9日付けで、別掲1及び別掲2に係る証拠を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の審尋を発し、相当の期間を指定して、請求人に回答を求めた。

第4 審尋に対する請求人の意見
請求人は、上記第3の審尋に対して、要旨以下のとおり意見を述べた。
審尋書では、インターネットでの使用例を参照しつつ「○○(原材料・成分)チャージ」という表現が、特定の原材料や成分を補給するための商品であることを表すと判断されているが、これらのインターネットでの使用例はいずれも、“文章中”での数件の使用例であって、文章の前後において「特定の原材料・成分が補給・摂取できること」が理解できるに過ぎない。
本願の指定商品の分野(飲食料品)において、チャージが「(特定の原材料・成分が)補給・摂取できること」を表す単語として、一般的に使用されているといった実情は存在せず、まして、文章中の記述としてではなく、販売名等で「○○(原材料・成分)チャージ」といった商標が“単独”で使用された場合にあっては、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものとは言えない。すなわち、本願商標は、当該原材料や成分が補給できる商品であることを直接的かつ具体的に表すものではない。
実際、本願商標と同様に「○○(原材料・成分)チャージ」という商標が複数登録されていることも、上記の説明を裏付けるものである。
以上の通り、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものではない。

第5 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
(1)本願商標は、上記第1のとおり、「野菜チャージ」の文字を標準文字で表してなるところ、「野菜」の文字は、「生食または調理して、主に副食用とする草本作物の総称。」(広辞苑第7版)を意味するものとして一般に広く知られている語であり、「チャージ」の文字は、「充電。蓄電。」、「自動車などに燃料油を入れること。」(前掲書)などの意味を有する語である。
(2)他方、本願商標の指定商品を含む飲食料品の業界において、「野菜チャージ」の文字が、例えば、「…緑黄色野菜チャージ…本品の原料であるケールは、緑黄色野菜のため、野菜ならびに緑黄色野菜を毎日手軽に摂取できます。」、「Vegeelなら忙しい朝でも簡単野菜チャージ…Vegeelのオススメの飲み方は毎朝1本飲んでいただくこと、時間の無い朝の時間でも、Vegeelをご利用いただくことで、効率よく緑黄色野菜をチャージすることができます!」、「野菜パウダー数種類をバランス良く配合して、美味しく、食べやすくしました。飲物に入れたり、料理に混ぜたりして手軽に野菜チャージができます。」、「美味しく野菜チャージ!…味はフルーツジュースなのに、たっぷり野菜がとれちゃうんです!」、「10秒で野菜チャージ!!…ゴクンと飲んで、10秒で野菜不足解消」及び「寒い朝は『朝ポタ。』で野菜チャージ!…飲む野菜サラダをイメージして作られている。」などのように、「野菜に含まれる成分を補給する」程の意味合いで、商品表示中に又は商品の宣伝広告において、取引上複数に使用されている事実が認められる(別掲1参照。)。
加えて、本願商標の指定商品を含む飲食料品の業界において、例えば、「あるゆるシーンに野菜・果物チャージ…30品目の野菜と果実が摂れる、食バランスを整える健康ジュレ。」、「忙しい朝や、休日の昼食などパンやデリで手軽に果物チャージ!」及び「恩納村でバナナチャージ…バナナジュース専門店なんです♪沖縄の日差しに疲れたらバナナをチャージ」などのように、「チャージ」の語が、食品を表す他の語と結合し、「○○(上記例では、「野菜・果物」、「果物」及び「バナナ」)」の語と「チャージ」の語を一連に表記したものが、「『○○』という食物に含まれる成分を補給する」程の意味合いで、商品の宣伝広告において、取引上複数使用されている事実が認められる(別掲2参照。)。
(3)以上によれば、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、取引者、需要者をして、「野菜に含まれる成分を補給する」という商品の特徴を簡潔に表した宣伝広告と認識、理解させるというのが相当であるから、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきである。
(4)したがって、本願商標は、需要者が何人からの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
なお、原査定は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとしたものであるが、本願商標は、上記のとおり、自他商品の識別標識としての機能を有しない商標であり、この認定において、原査定と当審の判断の内容が実質的に相違するものではない。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、当審が提示した使用例について、いずれも文章中での数件の使用例にすぎないから、本願商標の指定商品の分野において、「チャージ」の語が「(特定の原材料・成分が)補給・摂取できること」を表す単語として、一般的に使用されているといった実情は存在せず、まして、文章中の記述としてではなく、販売名等で「○○(原材料・成分)チャージ」といった商標が“単独”で使用された場合にあっては、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものとは言えない旨主張する。
しかしながら、「チャージ」の語は、上記1(1)のとおり、「充電。蓄電。」などの意味を有する語であるが、飲食料品の業界においては、別掲1ないし2のとおり、「『○○』という食物に含まれる成分を補給する」程の意味合いを表すものとして使用されている事実があること、さらに、別掲1(1)、(2)、(4)ないし(6)及び別掲2(3)などの例において、「野菜チャージ」及び「○○チャージ」の文字は、商品説明の見出しにおいて使用され、商品説明中において、野菜に含まれる成分を補給することのできる商品である旨の説明がされていることからすれば、上記1(3)で認定判断したとおり、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、取引者、需要者をして、「野菜に含まれる成分を補給する」という商品の特徴を簡潔に表した宣伝広告と認識、理解させるものであるというのが相当である。
よって、請求人の主張は、上記1の判断を左右するものではない。
(2)さらに、請求人は、過去の登録例からも、上記(1)で検討した請求人の主張が裏付けられる旨主張する。
しかしながら、請求人の挙げる登録例は、本願商標とは、構成文字や構成態様が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきであるから、これらの事例の存在によって、上記1の判断が左右されるものではない。
(3)よって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
別掲1 本願の指定商品を含む飲食料品の業界において、「野菜チャージ」の文字が、「野菜の成分を補給する」程の意味合いを表すものとして使用されている事実(下線は当合議体で加えたものである。)
(1)「PRTIMES」のウェブサイト(平成30年12月4日付け拒絶理由通知書で提示された使用例4)
「『ヤクルトの国産ケール青汁(30袋)」を新発売 ?スーパーフード“ケール”で緑黄色野菜チャージ?』の見出しのもと、「原料のケールは、大分県国東半島とその周辺地域において、契約農家が農薬・化学肥料を使わずに栽培しています。また、素材そのものの風味を大切にするため、香料、保存料、着色料は一切使用していません。
『国民健康・栄養調査』によると日本人の野菜摂取量および緑黄色野菜摂取量は、目標値に対して不足していると推定されます※1。本品の原料であるケールは、緑黄色野菜のため、野菜ならびに緑黄色野菜を毎日手軽に摂取できます。」と記載されている。
さらに、併せて掲載されている商品写真において、「ヤクルトの国産ケール青汁」との商品名が表記されているとともに、その下に、黄色文字で「スーパーフードケールで緑黄色野菜チャージ」との記載がなされていることが看取できる。
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000022109.html)
(2)「Oisix」のウェブサイトにおいて、「野菜不足の救世主 Vegeel」の見出しの下、「Vegeelなら忙しい朝でも簡単野菜チャージ」との小見出しがあって、「Vegeelのオススメの飲み方は毎朝1本飲んでいただくこと、時間の無い朝の時間でも、Vegeelをご利用いただくことで、効率よく緑黄色野菜をチャージすることができます!」と記載されている。
(https://www.oisix.com/shop.oitoku--Wsh1-4580_vgl_OT__html.htm)
(3)「九州ベジパウダー株式会社」のウェブサイトにおいて、「超ベジ(ミックスパウダー)」の商品について、「野菜パウダー数種類をバランス良く配合して、美味しく、食べやすくしました。飲物に入れたり、料理に混ぜたりして手軽に野菜チャージができます。」と記載されている。
(http://www.vegepowder.co.jp/)
(4)「net price」のウェブサイトにおいて、「美味しく野菜チャージ!KAGOME 野菜生活100 新登場!280ml 48本」の見出しの下、「日頃野菜が不足しがちな人にとって、野菜とフルーツをバランスよく摂れる野菜ジュースはありがたい…けど。野菜ジュースって飲みにくいのがあるじゃないですか!いくら野菜とはいえ、ジュースなんだから美味しく飲めるものじゃないとね!そこで紹介するのが『野菜生活100 280ml』であります。『あ、この野菜ジュースなら飲める』なんて方、結構いるのでは?そう、ご存知の方はおなじみ。この野菜ジュース、すご?く飲みやすいんですよね。味はフルーツジュースなのに、たっぷり野菜がとれちゃうんです!」と記載されている。
(https://www.netprice.co.jp/netprice/library/goods/202415/)
(5)「モロヘイヤ通信 天然サプリ モロヘイヤ100のいいところ」というブログ記事において、「10秒で野菜チャージ!!」との見出しのもと、「ゴクンと飲んで、10秒で野菜不足解消」と記載されている。
(http://molomolo.jugem.jp/?eid=13)
(6)「エキサイトニュース」のウェブサイトにおいて、「寒い朝は『朝ポタ。』で野菜チャージ!」の見出しの下、「12月1日より発売されるのは、『カラダを芯から温めながら、しっかりと野菜を摂る』というコンセプトで開発された『朝ポタ。』。これは『野菜ポタージュ』の略で、飲む野菜サラダをイメージして作られている。
おいしさの秘密は『オリジナルだし』
鶏の旨味に数種類の魚介の旨味が合わさった、オリジナルブレンドのだし汁をベースに、野菜を40%以上使用。なめらかな口当たりのスープが、体を芯から温めてくれる。」との記載がある。
(https://www.excite.co.jp/news/article/Leafhide_beauty_news_fiqR47DSjW/)

別掲2 本願商標の指定商品を含む飲食料品の業界において、「○○チャージ」の文字が、「『○○』という食物に含まれる成分を補給する」程の意味合いを表すものとして使用されている事実(下線は当合議体で加えたものである。)
(1)「amazon.co.jp」のウェブサイト(平成31年3月29日付け拒絶査定で提示した使用例2)において、「カゴメ野菜生活100 1食分の野菜ジュレ30品目の野菜と果実 180g×30個」の見出しのもとに、「あるゆるシーンに野菜・果物チャージ
朝食・おやつ・間食に。30品目の野菜と果実が摂れる、食バランスを整える健康ジュレ。」との記載がある。
(https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%82%B4%E3%83%A1-%E9%87%8E%E8%8F%9C%E7%94%9F%E6%B4%BB100-1%E9%A3%9F%E5%88%86%E3%81%AE%E9%87%8E%E8%8F%9C%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%AC-30%E5%93%81%E7%9B%AE%E3%81%AE%E9%87%8E%E8%8F%9C%E3%81%A8%E6%9E%9C%E5%AE%9F-180g%C3%9730%E5%80%8B/dp/B00MWQGD2Y)
(2)「ヨドバシ.com」のウェブサイトにおいて、「HARUNA ハルナ mySmoothie マイスムージー」の見出しのもと、「my Smoothieが選ばれる5つのポイント
・1本で一日に必要なフルーツを摂取することができます。
・5 a dayの食生活を無理なく日常生活に取り入れられます。
・添加物、防腐剤、遺伝子組み換え、小麦、乳製品、砂糖は使用していません。
・元ミス、スウェーデンが小さな頃から飲んでいたスムージのレシピをそのまま再現!
・忙しい朝や、休日の昼食などパンやデリで手軽に果物チャージ!」と記載されている。
(https://www.yodobashi.com/product/100000001003046284/)
(3)「aumo」のウェブサイトにおいて、「バナナジュース専門店【ソンナバナナ】恩納村でバナナチャージ…」との見出しのもとに、「以前にご紹介した「シーサイドドライブイン」の目の前にオープンした【sonna banana】は、バナナジュース専門店なんです…沖縄の日差しに疲れたらバナナをチャージ」との記載がある。
(https://aumo.jp/articles/41864)

審理終結日 2020-01-28 
結審通知日 2020-02-04 
審決日 2020-02-21 
出願番号 商願2018-38787(T2018-38787) 
審決分類 T 1 8・ 16- Z (W0532)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 小林 稜早川 真規子 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 山村 浩
庄司 美和
商標の称呼 ヤサイチャージ、チャージ 
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