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審決分類 審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W0941
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W0941
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W0941
管理番号 1361656 
審判番号 不服2019-11611 
総通号数 245 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-09-04 
確定日 2020-04-15 
事件の表示 商願2018-94268拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「SANDBOX VR」の欧文字を標準文字で表してなり,2018年(平成30年)2月2日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,第9類及び第41類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同年7月23日に登録出願され,その後,指定商品及び指定役務については,原審における同31年1月29日付けの手続補正書,当審における令和元年9月4日付け,同月10日付け及び同2年3月11日付けの手続補正書により,最終的に,第9類「ユーザがレクリエーション、レジャー又は娯楽目的で対話できる仮想環境及び拡張環境を作るための現実世界の環境と電子データの統合用のモバイルデバイス用の仮想現実(バーチャルリアリティ)用及び拡張現実(オーグメンテッドリアリティ)用ソフトウェア,ユーザがレクリエーション、レジャー又は娯楽目的で対話できる仮想環境及び拡張環境を作るためのバーチャルリアリティ用コンピュータソフトウェア・コンピュータハードウェア・その他のコンピュータ周辺機器並びにその部品及び付属品,インタラクティブゲーム用ソフトウェア及びそれを記録させた記録媒体,イヤホン,力感・触感をバーチャルリアリティ技術によって操作者に提示する装置(ハプティックデバイス),ハンドヘルドバーチャルリアリティ用コンピュータソフトウェアに使用される手持ち式コントローラ,双方向式ゲームを行うためのコンピュータソフトウェア及びコンピュータディスプレイスクリーンを構成要素とする身体に装着可能な携帯情報端末,ダウンロード可能なゲームプログラム,オンラインゲーム作成用のコンピュータプログラム,双方向性を備えたゲーム用プログラム,携帯型電子端末用ゲームソフトウェア,携帯電話機用の電子ゲーム用ソフトウェア,家庭用・業務用・コンピュータ用ゲームソフトウェア,電気通信機械器具,腕時計型携帯情報端末,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲーム機用プログラム,業務用テレビゲーム機用プログラム」及び第41類「ユーザがレクリエーション、レジャー又は娯楽、又は教育の目的でバーチャルリアリティおよびオーグメンテッドリアリティ環境に参加することができる屋内施設の提供,娯楽施設の提供,バーチャルリアリティの展示又は体験イベントの企画・運営又は開催,ゲームに関するイベントの企画・運営又は開催,ゲームに関する資料の展示,ゲームの提供,娯楽の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨
(1)本願の指定商品及び指定役務中,第9類の指定商品には,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない商品が含まれており,また,それらの商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから,政令で定める商品及び役務の区分に従って,商品を指定したものと認めることもできない。
したがって,本願は,商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しない。
(2)本願商標は,「SANDBOX VR」の文字を標準文字で表してなるところ,ゲームに関する分野において,「SANDBOX」の片仮名表記と認められる「サンドボックス」の文字は,ゲームの1つのジャンルを表す語として一般に使用されているものであり,「VR」の文字は,「仮想現実」の意味を有する「バーチャルリアリティー(virtual reality)」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の略語として広く親しまれているものであり,「VR(仮想現実)を使用したサンドボックスゲーム」が実在することが認められることから,「SANDBOX VR」の文字からなる本願商標は,「VR(仮想現実)を使用したサンドボックスゲーム」程の意味合いを容易に認識,理解させるものといえる。
そうすると,本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても,これに接する取引者及び需要者は,該商品及び役務が「VR(仮想現実)を使用したサンドボックスゲームに関する商品及び役務」であると認識するにとどまるものであり,本願商標は,その商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると判断するのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,その指定商品及び指定役務中,「VR(仮想現実)を使用したサンドボックスゲームに関する商品及び役務」以外の商品及び役務に使用するときは,商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び同第2項について
本願は,その指定商品及び指定役務について,前記1のとおり,当審において補正された結果,その指定商品及び指定役務の内容及び範囲が明確なものとなり,かつ,政令で定める商品及び役務の区分に従って指定したものとなった。
したがって,本願が商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は,解消した。
(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は,「SANDBOX VR」の欧文字を標準文字で表してなるものである。
そして,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品又は指定役務を取り扱う業界において,「SANDBOX VR」の文字が,商品の具体的な品質等又は役務の具体的な質等を表示するものとして,取引上一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質等又は役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本願商標は,その指定商品又は指定役務との関係において,商品の品質等又は役務の質等を表示するものということはできず,かつ,商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。
(3)まとめ
前記(1)のとおり,本願が商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は,解消し,また,前記(2)のとおり,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。

別掲
審決日 2020-04-03 
出願番号 商願2018-94268(T2018-94268) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W0941)
T 1 8・ 13- WY (W0941)
T 1 8・ 91- WY (W0941)
最終処分 成立  
前審関与審査官 赤澤 聡美浦崎 直之齋藤 健太 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 山根 まり子
小松 里美
商標の称呼 サンドボックスブイアアル、サンドボックス 
代理人 樺澤 聡 
代理人 山田 哲也 
代理人 樺澤 襄 

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