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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W30
管理番号 1360722 
異議申立番号 異議2019-900015 
総通号数 244 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-04-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-01-15 
確定日 2020-01-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第6091146号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6091146号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6091146号商標(以下「本件商標」という。)は、「BESTPRESSO」の文字を標準文字で表してなり、平成30年2月9日に登録出願、第30類「茶,コーヒー,浸出液(医療用のものを除く。)」を指定商品として、同年9月18日に登録査定、同年10月19日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人が引用する標章
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由として引用する申立人の使用に係る標章は、「BESTPRESSO」の欧文字を横書きしたもの、及び別掲に示すとおりの構成からなるものであり(以下、これらをまとめて「引用標章」という。)、「コーヒー抽出機で使用するための一杯分の容器に入ったコーヒー,コーヒー抽出機で使用するためのポッド中のコーヒー」に使用しているとするものである。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は、本件商標について、商標法第4条第1項第19号に該当するものであるから、本件商標に係る商標登録は、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第18号証を提出した。
本件商標は、申立人が製造・販売するコーヒーに使用し、米国、欧州を中心として著名となっている引用標章と同一であり、かつ、著名である引用標章が未だ我が国で登録されていないことを奇貨として、先取り的に出願し、コーヒーの供給に関する契約の締結を強要すること、契約内容の交渉を有利な立場で進めること、又は、後に本件商標を不当に高い金額で買い取らせること等の不正の目的をもって使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。

4 当審の判断
(1)引用標章の周知性について
申立人提出の甲各号証及び同人の主張によれば次のとおりである。
ア 申立人は2019年5月1日付けの陳述書において、「申立人は、米国『Bestpresso,Inc.』(以下『申立人企業』という。)の所有者兼社長であり、米国において引用標章『BESTPRESSO』の商標権を所有しており、遅くとも2015年6月5日以降『コーヒー抽出機で使用するための一杯分の容器に入ったコーヒー,コーヒー抽出機で使用するためのポッド中のコーヒー』(以下『申立人使用商品』という。)に使用している。申立人企業は非公開会社であるため財務情報を公表していない。インターネット上でコーヒー製品のビジネスを行っており、2018年だけで1500万ドル以上の製品を販売し、広告宣伝費は600,000ドル以上を使用し、2015年から毎年広告を出している。本件商標の出願前から、自社のウェブサイトやAMAZONやWALMARTにおけるオンラインで申立人使用商品を販売し、日本へも販売した。商標権者は、申立人企業の取引先企業の役員の親族であって、当社の成功を知って、中国、インドへ不正な商標出願をし、不適切な利益を得ようとしている。申立人は、インドの商標登録に対して異議申立てを行ったが、これに対して商標権者は応答していない。」旨陳述した(甲14、甲18)。
イ 申立人は、米国において引用標章「BESTPRESSO」を2013年7月1日に商標登録出願し、その商標権を所有しており、使用している商品は「コーヒー抽出機で使用するための一杯分の容器に入ったコーヒー,コーヒー抽出機で使用するためのポッド中のコーヒー」(「申立人使用商品」)である(甲3)。
ウ 申立人企業は、自社のウェブサイトにおいて、申立人使用商品について、原材料のコーヒー豆やカプセル(ポッド)の機密性について紹介するとともに、スイス国ローザンヌに本社をおく企業ネスレ社が提供する「カプセル式コーヒー抽出機」に対応可能であることを説明している(甲4、甲5)。
なお、甲第4号証及び甲第5号証は、ウェブサイトにおける掲載日が不明であって、印刷日は本件商標の登録査定後の日付である。
エ 申立人企業は、引用標章を申立人使用商品の包装容器や包装箱に付して、自社、AMAZON及びWALMARTのウェブサイトを通じて取引している(甲5?甲7、甲16)。
なお、上記の甲各号証は、ウェブサイト等における掲載日は不明であり、印刷日も不明又は本件商標の登録査定後の日付である。
オ 第三者によるウェブサイトにおいて、申立人企業は、カプセル封入式コーヒーを製造、販売する企業の一として紹介されており、それらウェブサイトの中には優れた企業と称しているものもある(甲8?甲13)。
なお、甲第10号証及び甲第11号証は、ウェブサイトにおける掲載日は本件商標の出願日から登録査定日までの間であるが、甲第8号証、甲第9号証、甲第12号証及び甲第13号証は、その掲載日は、不明又は本件商標の登録査定後の日付であり、印刷日は、いずれも本件商標の登録査定後の日付である。
カ 上記アないしオによれば、申立人が社長を務める申立人企業は、2016年頃から、引用標章を付した申立人使用商品をインターネットを通じて取引、販売をしていることはうかがえる。しかしながら、申立人は、申立人使用商品に係る販売額や広告額について、陳述書において述べるにとどまり、申立人使用商品の販売実績、市場シェア、広告の規模、外国又は我が国におけるそれらの内訳等の詳細は明らかにしていない。加えて、提出された証拠は、ウェブサイト等における掲載日が不明又は本件商標の登録査定後の日付のものが大半である。
そうすると、申立人と申立人企業とを同一視したとしても、申立人使用商品に使用されている引用標章は、本件商標の登録出願の日及び登録査定日において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして外国や我が国の需要者の間に広く認識されている商標と認めることはできない。
また、他に引用標章が、本件商標の登録出願の日及び登録査定日において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、外国や我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていると認めるに足る証拠は見いだせない。
以上よりすれば、引用標章が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示する標章として、外国及び我が国の需要者の間で広く認識されていたものとは認められない。
(2)本件商標と引用標章の類否について
ア 本件商標は上記1のとおり、「BESTPRESSO」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「ベストプレッソ」の称呼を生じ、また、その構成中「BEST」の文字は、「最高の、最良の」等のよく親しまれた語であり、一方「PRESSO」の文字は、直ちに特定の意味合いを理解させる語ではないとしても、外観上まとまりよく表されていることから、本件商標は、その構成全体をもって特定の意味を有しない造語を表したものとして認識、把握されるというべきであるから、これより特定の観念は生じない。
イ 引用標章は、上記2のとおり、「BESTPRESSO」の文字及び別掲のとおり「BESTPRESSO(Oの文字は僅かにデザイン化されている。)」の構成からなるところ、これより、上記アと同様に、「ベストプレッソ」の称呼を生じ、かつ、申立人も主張するように造語であるから特定の観念は生じない。
ウ 上記ア及びイよりすれば、本件商標と引用標章とは、それぞれを構成する「BESTPRESSO」の欧文字を共通にすることから、外観において紛らわしく、「ベストプレッソ」の称呼を共通にするとしても、両者はともに造語であるから観念において比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用標章とは、観念において比較することはできないものの、外観及び称呼において紛わしく、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、相紛れるおそれのある同一又は類似の商標というべきである。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
本件商標と引用標章とは、上記(2)のとおり、同一又は類似の商標であるとしても、引用標章は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、外国及び我が国の需要者の間で広く認識されていたものとは認められない。
そして、申立人が提出した甲各号証を総合してみても、商標権者が、先取り的に出願しコーヒーの供給に関する契約の締結を強要すること、契約内容の交渉を有利な立場で進めること、又は後に本件商標を不当に高い金額で買い取らせること等といった、不正の目的をもって本件商標を使用するものと認めるに足る具体的事実を見いだすことはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(4)結語
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲




異議決定日 2020-01-10 
出願番号 商願2018-16718(T2018-16718) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (W30)
最終処分 維持 
前審関与審査官 古里 唯吉野 晃弘 
特許庁審判長 金子 尚人
特許庁審判官 小田 昌子
岩崎 安子
登録日 2018-10-19 
登録番号 商標登録第6091146号(T6091146) 
権利者 アリシア ペルラ サドラス
商標の称呼 ベストプレッソ、プレッソ 
代理人 右馬埜 大地 
代理人 石田 昌彦 
代理人 田中 克郎 
代理人 稲葉 良幸 
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