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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09 |
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管理番号 | 1360682 |
審判番号 | 不服2019-5722 |
総通号数 | 244 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-04-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-04-26 |
確定日 | 2020-03-24 |
事件の表示 | 商願2017-118140拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第9類に属する願書記載の商品を指定商品として,平成29年9月6日に登録出願され,その後,指定商品については,当審における令和元年7月2日受付手続補正書により,第9類「タッチスクリーン用ペン型データ入力具及びその部品又は附属品」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5432863号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成22年3月24日に登録出願,第9類「コンピュータソフトウェア」を指定商品として,同23年8月19日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり,「aibow」の文字を横書きしてなるところ,その構成中の2文字目の「i」の縦線は右斜めに傾き,通常上部に位置する「i」の点部分は波紋状の図形とともに縦線の下部に配され,さらに,「i」の縦線上部より右斜めに翼とおぼしき図形が配された文字と図形の結合商標である。 そして,本願商標構成中の「aibow」の文字部分は,一般的な辞書等に掲載されている語ではなく,特定の意味合いを有しない一種の造語と理解され,また,図形部分は,我が国において特定の事物を表したもの又は意味合いを表すものとして認識され,親しまれているというべき事情は認められないから,当該図形部分からは特定の称呼及び観念を生じないものである。 そうすると,本願商標はその構成文字に相応して「アイボウ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は,別掲2のとおりの構成からなるところ,左端に「i」の筆記体を基調にデザイン化した文字及びその右横に「.Bou」の文字を配した「i.Bou」の文字(以下「上段文字」という。),及びその右下に小さく接するように「byAC」(「AC」の文字は特徴的な書体で表されている。以下「下段文字」という。)の文字を配してなるものである(「i」の筆記体の点及び「byAC」の文字は少し明るい青色で,その他の部分は青色でそれぞれ表されている。)。 そして,上段文字と下段文字は,文字の大きさの違いから視覚的に分離して看取されるものであり,いずれも一般的な辞書等に掲載されている語ではなく,特定の意味合いを有しない一種の造語と理解されるところ,上段文字は下段文字と比較して顕著に大きく表されていることから,看者に対して強く支配的な印象を与えるものであり,自他商品の識別に当たっては,その構成中の上段文字に着目し,それをもって取引に資する場合も少なくないとみるのが相当である。 そうすると,引用商標は,その構成文字全体に相応して「アイボウバイエーシー」の称呼を生じるほか,下段文字よりも強く支配的な印象を与える上段文字に相応して「アイボウ」の称呼をも生じるものであって,特定の観念を生じないものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標とを比較すると,外観においては,その全体の構成は,色彩の相違及び図形の有無などにおいて,印象が大きく異なり,また,文字部分を比較しても,先頭部分の構成態様,欧文字のつづりや文字数など顕著な差異を有するものであるから,両商標は,外観上,明確に区別できるものである。 次に,称呼においては,本願商標からは「アイボウ」の称呼を生じ,引用商標からは「アイボウバイエーシー」又は「アイボウ」の称呼を生じるものであるから,両商標は,「アイボウ」の称呼を共通にする場合があるものである。 さらに,観念においては,両商標はともに特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することはできない。 そうすると,本願商標と引用商標とは,称呼において共通する場合があり,観念において比較することができないとしても,外観において顕著な差異を有するものであり,明確に区別できるものであるから,両商標の外観,称呼,観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両商標は,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 (4)まとめ 以上のとおり,本願商標と引用商標は非類似の商標であるから,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標 別掲2 引用商標(色彩は原本参照。) |
審決日 | 2020-03-10 |
出願番号 | 商願2017-118140(T2017-118140) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W09)
T 1 8・ 262- WY (W09) T 1 8・ 263- WY (W09) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 浦崎 直之 |
特許庁審判長 |
薩摩 純一 |
特許庁審判官 |
浜岸 愛 小松 里美 |
商標の称呼 | アイボー、エイアイボー、ボー、ビイオオダブリュウ |
代理人 | 木村 満 |