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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない W41
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W41
管理番号 1360596 
審判番号 不服2018-11785 
総通号数 244 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-04-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-09-03 
確定日 2020-02-20 
事件の表示 商願2017- 51352拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「2.5次元ミュージカル」の文字を標準文字で表してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授」を指定役務として、平成29年4月13日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『2.5次元ミュージカル』の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、『漫画・アニメ・ゲーム(2次元)を原作とするミュージカル(3次元)』ほどの意味に通じる語として広く用いられており、そうしたミュージカルが専門学校において教えられている実情がうかがえる。そうすると、本願商標をその指定役務中の『漫画・アニメ・ゲームを原作とするミュージカルに関する技芸・知識の教授』に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その役務が上記の意味に関するものであることを表示したものと認識するにすぎないから、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号について
商標法第3条第1項第3号については、「商標登録出願に係る商標が商標法3条1項3号にいう『商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標』に該当するというためには、必ずしも当該指定商品が当該商標の表示する土地において現実に生産され又は販売されていることを要せず、需要者又は取引者によつて、当該指定商品が当該商標の表示する土地において生産され又は販売されているであろうと一般に認識されることをもつて足りるというべきである。」(最高裁昭和60年(行ツ)68号)及び「『役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標』に該当するというためには、指定役務に関する需要者又は取引者が当該商標に接した場合、これをどのように認識し理解するかが重要なのであるから、需要者又は取引者が、役務の質、すなわち、役務の内容を表示したものと一般に認識することをもって足り、それ以上に、現実にその役務が実施されていることまで必要ということはできない。」(知財高裁平成21年(行ケ)第10351号)と判示されている。
2 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「2.5次元ミュージカル」の文字からなるところ、その構成中の「2.5次元」の文字部分は、特定の意味合いを有する既成語とは認識できないものであるが、「2.5次元ミュージカル」の文字は、別掲1の新聞記事情報によると、「漫画、アニメ、ゲームなど二次元の作品を三次元の舞台で表現した演劇やミュージカルの総称」を表す語として一般的に使用されていることが確認できるものである。
そして、別掲2のインターネット記事情報からは、本願商標の指定役務「技芸・スポーツ又は知識の教授」の業界において、「2,5次元ミュージカル」に主演する俳優を養成する講座が設けられている等、各種教育機関において、「2.5次元ミュージカルに関する技芸又は知識の教授」が、実際に行われていることがうかがえる。
そうすると、「2.5次元ミュージカル」の文字からなる本願商標をその指定役務中の「漫画・アニメ・ゲームを原作とするミュージカルに関する技芸・知識の教授」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その役務が、漫画、アニメ、ゲームなど二次元の作品を三次元の舞台で表現した演劇やミュージカルに関する技芸又は知識の教授を表示したものと認識するにすぎないため、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記以外の「技芸・スポーツ又は知識の教授」に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。
3 請求人の主張
ア 請求人は、「本願商標『2.5次元ミュージカル』は、その指定役務との関係において、一般的に使用されるものとまではいえず、せいぜい間接的な表示にすぎないから、本願商標は、単に『漫画・アニメ・ゲームを原作とするミュージカルに関する技芸・知識の教授』という意味に関するものであることを表示したものではない。」旨主張している。
しかしながら、前記2のとおり、「2.5次元ミュージカル」の文字は、「漫画、アニメ、ゲームなど二次元の作品を三次元の舞台で表現した演劇やミュージカルの総称」を表す語として一般的に使用されていることが確認でき、かつ、各種教育機関において、「2.5次元ミュージカルに関する技芸又は知識の教授」が、実際に行われていることがうかがえる。
そうすると、本願商標をその指定役務中の「漫画・アニメ・ゲームを原作とするミュージカルに関する技芸・知識の教授」に使用しても、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものといわざるを得ない。
イ また、請求人は、過去の審決例を挙げて、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨を主張している。
しかしながら、これらの審決例は、本願商標とは、構成文字が異なり、事案を異にするものであり、かつ、個別の事案の登録性の有無の判断については、過去の審決例に拘束されることなく行われるべきであるから、これらの事例の存在が上記の判断を左右するものではない。
したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。
4 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(新聞記事情報)
ア 2015年7月18日付け「朝日新聞」夕刊3頁の「2.5次元ミュージカル、多彩に マンガ・アニメ・ゲームを舞台化 若手俳優に熱い視線」の見出しの下、「2次元の漫画やアニメを舞台化した『2.5次元ミュージカル』が熱い。」の記事がある。
イ 2016年4月9日付け「毎日新聞」朝刊3頁の「質問なるほドリ:2.5次元ミュージカル、特徴は?=回答者・濱田元子」の見出しの下、「なるほドリ『2・5次元(じげん)ミュージカル』って言葉を最近よく耳にするけど、普通の舞台やミュージカルとは違うの? 記者 二次元の漫画(まんが)やアニメ、ゲームを舞台化して、三次元化したものの総称(そうしょう)です。ミュージカル以外も含みます。漫画が原作の舞台では、1974年初演の宝塚歌劇団(たからづかかげきだん)の『ベルサイユのばら』が知られていますが、ここ3、4年で一気に拡大し、一つのジャンルとして確立されました。」の記事がある。
ウ 2016年12月26日付け「毎日新聞」大阪夕刊1頁の「追跡2016:2.5次元ミュージカル 漫画・ゲーム(二次元)を舞台(三次元)に」の見出しの下、「漫画やアニメ、ゲームを原作とした舞台が活況だ。二次元の原作の三次元(舞台)化として『2.5次元』という言葉が生まれ、作品数や観客動員数は過去10年で5倍以上に。『ワンピース』の歌舞伎や『花より男子』のミュージカルなど、人気作の舞台化も相次いでいる。」の記事がある。
エ 2017年3月22日付け「読売新聞」夕刊8頁の「[SCENE]デビュー50周年記念展 池田理代子-『ベルばら』とともに-」の見出しの下、「ベルばら舞台化は『2.5次元ミュージカル』の先駆けなのだと再認識もできました。」の記事がある。
オ 2018年3月29日付け「毎日新聞」中部夕刊6頁の「ことば:2.5次元ミュージカル」の見出しの下、「◇2.5次元ミュージカル 漫画、アニメ、ゲームなど二次元の作品を三次元の舞台で表現した演劇やミュージカルの総称」の記事がある。

別掲2(インターネット記事)
ア 総合学園ヒューマンアカデミー新宿校のウェブサイト
「2.5次元俳優専攻」の見出しの下、「一大ブームになりつつある『2.5次元』 ミュージカルを始め、様々な表現スタイルで2.5次元の世界は急速に広まっています。ヒューマンアカデミーは制作会社等のサポートを受け、実際に使用した台本で稽古・公演を実施。舞台経験を積みながら、劇団所属・プロダクション合格を目指します。」の記載がある。
(http://ha.athuman.com/shinjuku/pa/major/2ten5_index.php)
イ 大阪スクールオブミュージック高等専修学校のウェブサイト
「俳優&声優コース」の見出しの下、「2.5次元俳優専攻」の記載がある。
(https://www.osm.ed.jp/course/actor.html)
ウ 代々木アニメーション学院のウェブサイト
「2.5次元演劇科」の見出しの下、「2.5次元業界をけん引するパートナー企業とともに実践的なレッスンで2.5次元で活躍できる俳優を育てます。」の記載があり、「ミュージカル実習」の項目に「2.5次元ミュージカル作品の抜粋シーンを使用して歌、ダンス、殺陣アクション等のある芝居を創り上げていきます。」の記載がある。
(https://www.yoani.co.jp/course/25d/)

審理終結日 2019-10-29 
結審通知日 2019-10-30 
審決日 2020-01-09 
出願番号 商願2017-51352(T2017-51352) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (W41)
T 1 8・ 13- Z (W41)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 豊田 純一
冨澤 美加
商標の称呼 ニテンゴジゲンミュージカル、ニゴジゲンミュージカル、ジゲンミュージカル、ニテンゴジゲン、ニゴジゲン、ジゲン 
代理人 高原 達広 
代理人 星宮 一木 
代理人 阪田 至彦 
代理人 田中 克郎 
代理人 佐藤 俊司 
代理人 稲葉 良幸 
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