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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 登録しない W07 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W07 審判 査定不服 商品(役務)の類否 登録しない W07 審判 査定不服 観念類似 登録しない W07 |
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管理番号 | 1359737 |
審判番号 | 不服2019-10707 |
総通号数 | 243 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-03-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-08-09 |
確定日 | 2020-02-06 |
事件の表示 | 商願2018-53322拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は,成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第7類「化学機械器具並びにその部品及び附属品,製材用・木工用又は合板用の機械器具並びにその部品及び附属品,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具並びにその部品及び附属品,コーティング剤・接着剤・塗料又は印刷インキの粘度調整装置,その他の印刷用又は製本用の機械器具並びにその部品及び附属品,塗装機械器具並びにその部品及び附属品,プラスチック加工機械器具並びにその部品及び附属品」を指定商品として,平成30年4月23日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5794698号商標(以下「引用商標」という。)は,「VISCON」の文字を標準文字で表してなり,平成27年5月13日に登録出願,第7類「化学機械器具並びにその部品及び附属品,製材用・木工用又は合板用の機械器具並びにその部品及び附属品,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具並びにその部品及び附属品,コーティング剤・接着剤・塗料及び印刷インキの粘度調整装置,その他の印刷用又は製本用の機械器具並びにその部品及び附属品,塗装機械器具並びにその部品及び附属品,プラスチック加工機械器具並びにその部品及び附属品」を指定商品として同年9月18日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について ア 本願商標について 本願商標は,別掲のとおり,赤色で「VISCON GROUP」の欧文字を横書きしてなるところ,その構成中「GROUP」の文字は「群,集団」又は「共通点をもつ人や物の集まり」の意味を有する英語として知られ,商取引の場において,企業系列,企業集団を表す語として使用されていることは公知の事実であるから,自他商品識別標識としての機能は弱いものといわざるを得ず,本願商標をその指定商品に使用した場合,これに接した需要者は,通常,「VISCON」の文字部分を自他商品の識別機能を果たすものとして認識するものということができる。 してみれば,本願商標は,その構成中,前半の「VISCON」の文字部分が強く支配的な印象を与えるものとみるのが相当であるから,当該文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。 したがって,本願商標は,その構成全体より生じる「ビスコングループ」の称呼のほか,その要部である「VISCON」の文字部分に相応して「ビスコン」の称呼を生じるものであり,「VISCON」の文字は辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の意味を有しない一種の造語として理解され,特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標について 引用商標は,「VISCON」の文字を標準文字で表してなり,その構成文字に相応した「ビスコン」の称呼が生じ,上記アと同様に,特定の観念は生じないものである。 ウ 本願商標と引用商標の類否について (ア)本願商標の要部である「VISCON」の文字部分と引用商標との類否について検討すると,外観においては,本願商標の「VISCON」の文字がややデザイン化された態様であるものの,つづりを同一にするから,外観においては,近似した印象を与えるものである。 (イ)称呼においては,両者は「ビスコン」の称呼を共通にする。 (ウ)観念においては,両者は,共に特定の観念を生じないことから,比較することはできない。 (エ)以上よりすると,本願商標の要部と引用商標とは観念において比較できないとしても,外観においては近似する印象を与えるものであって,称呼を共通にするものであるから,本願商標と引用商標とは,互いに類似する商標というべきである。 エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否 本願の指定商品は,引用商標の指定商品と同一又は類似する商品であること明らかである。 オ 小括 以上によれば,本願商標と引用商標とは,互いに類似する商標であり,かつ,本願商標は,引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用するものである。 したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)請求人の主張 請求人は,他の審決例を挙げて,本願商標と引用商標とは非類似の商標である旨主張するが,商標の類否の判断は,対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ,上記審決例は,商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものであり,本願商標と引用商標については,上記(1)においてした判断のとおりであるから,上記審決例をもってその判断が左右されることはない。 よって,請求人の上記主張は,採用できない。 (3)まとめ 以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するから,登録することはできない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標(色彩は原本参照。) |
審理終結日 | 2019-11-29 |
結審通知日 | 2019-12-03 |
審決日 | 2019-12-16 |
出願番号 | 商願2018-53322(T2018-53322) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(W07)
T 1 8・ 264- Z (W07) T 1 8・ 261- Z (W07) T 1 8・ 263- Z (W07) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 浦崎 直之、飯田 悠太、赤澤 聡美 |
特許庁審判長 |
早川 文宏 |
特許庁審判官 |
大森 友子 山根 まり子 |
商標の称呼 | ビスコングループ、ビスコン |
代理人 | 井川 浩文 |
代理人 | 特許業務法人SANSUI国際特許事務所 |
代理人 | 森岡 正往 |