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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W03 審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 W03 審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W03 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W03 |
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管理番号 | 1359658 |
審判番号 | 不服2019-6703 |
総通号数 | 243 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-03-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-05-22 |
確定日 | 2020-02-10 |
事件の表示 | 商願2017-172946拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「HPP-320」の文字を横書きしてなり、第3類「化粧品,香料,薫料,せっけん類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成29年12月28日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における令和元年5月22日及び同年12月6日受付の手続補正書により、第3類「プラセンタを配合した化粧品,プラセンタを配合した薫料,プラセンタを配合したせっけん類」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、『HPP-320』の文字を書してなるところ、その構成中の『320』の数字は、商品の数量、品番又は規格等を表示するための記号・符号として採択使用されているものの一類型と認識されるものである。そして、近年、酸化や熱に弱い原材料の栄養素や成分をほとんど損なうことなく、細菌を処理することができることから、食品や原材料を超高圧処理する製法が注目されており、そのような製法を表すものとして、『HPP』の文字が使用されている実情がある。また、本願の指定商品を取り扱う業界においても、超高圧製法(HPP)により製造した商品が販売されている。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する需要者は、『超高圧製法(HPP)により製造した商品の一種』程の意味合いを表したものと認識するにすぎないものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、その指定商品中『超高圧製法(HPP)により製造した商品』に使用するときは、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審においてした審尋 当審において、請求人に対し、令和元年11月27日付けで、以下のとおりの見解を示す審尋を通知し、これに対する回答を求めた。 (1)本願商標は、「HPP-320」の文字を横書きしてなるところ、令和元年5月22日受付の手続補正書による本願の補正後の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということはできないから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。 (2)本願商標は、原審における拒絶理由通知書の理由2において引用した登録第5652838号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、かつ、令和元年5月22日受付の手続補正書による本願の補正後の指定商品中、第3類「ウマプラセンタペプチドを配合した香料」は、引用商標の指定商品と類似するから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (3)令和元年5月22日受付の手続補正書による本願の補正後の指定商品の表示は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないことから、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号について 本願商標は、「HPP-320」の文字を書してなるところ、本願の指定商品との関係においては、看者をしてその構成文字から原審説示の意味合いを直ちに認識させるとはいい難いものである。 また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「HPP」の文字が、商品の具体的な品質を表すものとして一般に使用されている事実は確認できず、本願の指定商品の取引者、需要者が、該文字を商品の品質を表示するものと認識するというべき事情も発見できなかった。 してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものとみるのが相当であり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとはいえず、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるともいえない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 (2)商標法第6条第1項について 本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、その内容及び範囲が明確なものになったため、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備するものとなった。 したがって、本願の指定商品に係る拒絶理由は、解消した。 (3)商標法第4条第1項第11号について 本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品は削除され、引用商標の指定商品と類似しない商品になった。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした本願商標の拒絶理由は、解消した。 (4)まとめ 以上のとおり、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は取消しを免れず、また、当審における本願に係る拒絶理由は、すべて解消した。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2020-01-23 |
出願番号 | 商願2017-172946(T2017-172946) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
WY
(W03)
T 1 8・ 26- WY (W03) T 1 8・ 272- WY (W03) T 1 8・ 91- WY (W03) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 早川 真規子、小林 稜 |
特許庁審判長 |
岩崎 安子 |
特許庁審判官 |
小田 昌子 石塚 利恵 |
商標の称呼 | エイチピイピイサンビャクニジュー、エッチピイピイサンビャクニジュー、エイチピイピイサンニゼロ、エッチピイピイサンニゼロ、エイチピイピイ、エッチピイピイ |
代理人 | 金丸 清隆 |