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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W09
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W09
管理番号 1358745 
審判番号 不服2019-5052 
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-04-16 
確定日 2020-01-14 
事件の表示 商願2017-107963拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「AIphone」の文字を標準文字で表してなり,第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,平成29年8月18日に登録出願されたものである。
その後,指定商品については,当審における平成31年4月23日受付の手続補正書により,第9類「インターホン」と補正されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要旨
原査定は,「本願商標は,『AIphone』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の『AI』の文字は『人工知能』等の意味を有する語として,『phone』の文字は『電話。電話機。』等の意味を有する語として広く知られているものであるから,これらを結合してなる本願商標は,『AI電話。AIを活用した電話。』程の意味合いを容易に理解させる。そして,実際にAIを活用した電話や電話を使ったサービスが存在し,それを『AI電話』などのように称している状況がある。そうすると,本願商標をその指定商品中,例えば『AIを活用した電話機,AI電話用のコンピュータプログラム』などに使用しても,これに接する需要者等は,『AIを活用した電話であること。AI電話用の商品であること。』程の意味合いを認識するにとどまることから,本願商標は,単に商品の品質,用途等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので,商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は,「AIphone」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成は,同じ書体,同じ大きさ,同じ間隔をもって一連に表されており,全体として,まとまりのよい一体のものとして把握し得るものである。
そして,その構成中の「AI」の文字は,「人工知能」の意味を有する英語「artificial intelligence」の略語であり(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店発行),「phone」の文字は,「電話」の意味を有する「フォーン」の語の欧文字表記であるとしても(前掲書),本願の指定商品「インターホン」との関係において,両語を結合してなる「AIphone」の文字は,特定の意味合いを表示したものとして直ちに理解されるとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品「インターホン」を扱う業界において,「AIphone」の文字が,商品の品質等を表示するものとして,取引上,普通に採択,使用されているという実情も見いだすことができず,さらに,本願の指定商品の取引者,需要者が当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本願商標は,これに接する需要者,取引者をして,その構成全体をもって,特定の意味合いを認識させることのない,一種の造語として認識し,把握されるものとみるのが相当である。
してみれば,本願商標をその指定商品について使用しても,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものということもできない。
したがって,本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決日 2019-12-23 
出願番号 商願2017-107963(T2017-107963) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W09)
T 1 8・ 13- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 赤星 直昭 
特許庁審判長 榎本 政実
特許庁審判官 平澤 芳行
渡邉 あおい
商標の称呼 エイアイホン、アイホン、エイアイフォン、アイフォン 
代理人 上田 恭一 

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