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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない W18
管理番号 1358723 
審判番号 取消2018-300865 
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-02-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2018-11-15 
確定日 2019-12-16 
事件の表示 上記当事者間の登録第5805284号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5805284号商標(以下「本件商標」という。)は、「RED KAP」の欧文字を表してなり、平成27年4月10日に登録出願、第18類「皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ」を指定商品として、同年11月13日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成30年12月6日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成27年12月6日から同30年12月5日までの期間(以下「要証期間」という。)である。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証(枝番号を含む。)を提出している。以下、甲各号証については、「甲1」のように表示する。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
乙号証に掲載されたヘルメットバッグは、略球状等の形状を備える保安用又は運動用保護ヘルメットを収納するために専用設計された特殊なバッグであるから、保安用又は運動用保護ヘルメット専用カバーなどと同様に当該ヘルメットの附属品として、当該ヘルメットが帰属する第9類に分類されるものであり、第18類「かばん類」に属するものではない。
また、被請求人は有限会社シープ(以下「シープ」という。)の代表者であると推認されるところ(甲4)、被請求人が本件商標を付したヘルメットバッグを自己が代表者を務めるシープに販売したとしても、これはいわゆる自己取引であって、単なる内部取引にほかならず、当該ヘルメットバッグが通常の商品流通過程に置かれた(例えば、第三者への販売目的で店舗等に置かれたなど)とはいい難い。
さらに、ヘルメットバッグに縫い付けられた長方形のラベル上には、本件商標のほかに、商標登録表示として一般に我が国でも広く通用されている丸で囲んだ「R」の文字(以下「マルR」という。)が付された「FLIGHT CREW」(又は「CREW」)の文字商標が表示されているところ、被請求人は、第25類において、登録商標「FLIGHT CREW」(第3157308号)を保有するものである(甲5)が、被請求人が要証期間内に当該商標「FLIGHT CREW」又は「CREW」のいずれについても、第9類及び第18類の区分において、商標権を保有していた事実又は当該商標権者がいるのであれば、その者より使用許諾を受けた事実は確認できない。本件商標が表示されたラベルの同一面上に、未登録の他の商標に登録商標であることを示す「マルR」を表示して使用することは、虚偽表示に該当する可能性が高く、ラベル全体としてみれば、本件商標が正当に使用されていたといえるのか、甚だ疑問である。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第14号証(枝番号を含む。)を提出している。以下、乙各号証については、「乙1」のように表示する。
1 答弁の理由
被請求人は、平成30年4月からヘルメットバッグに本件商標を付して販売を継続している。
すなわち、被請求人は、ヘルメットバッグの在庫品198点(黒色192点、オリーブ色6点)を保有していたが、同商品に本件商標を付して販売することを企画し、平成30年4月20日にシープから同商品の発注を取り付け(乙1の1ないし乙1の16及び乙2)、同発注に基づき、同社に対し、同月23日に単価2000円で25点(乙3)、同年6月7日に同単価で30点(乙4)を納品し、同社から、同月28日に4月23日納品分の支払を受け(乙5)、同年8月20日に6月7日納品分の支払を受けている(乙6)。
以上のとおり、本件商標は、要証期間内に日本国内において被請求人により指定商品中「かばん類」について使用しているから、取り消されるべきものではなく、本件審判の請求は成り立たない。
2 当審における審尋に対する被請求人の答弁
当審において、商標権者からシープに譲渡された「ヘルメットバッグ」(乙2ないし乙6)が乙1の「ヘルメットバッグ」であることが確認できる証拠の補充を求める旨審尋し、これに対して、被請求人は、乙10ないし乙14(枝番号を含む。)を提出した。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件商標に係る商標権者(以下、単に「商標権者」という。)は、シープからの2018年(平成30年)4月20日付け発注書(乙2)に基づき、品名が「ヘルメットバック RED KAP」の商品(以下「使用商品」という。)をシープに対して同月23日に25個及び同年6月7日に30個をそれぞれ納品し(乙3及び乙4)、それぞれの商品代金を同月28日及び同年8月20日に領収した(乙5及び乙6)。
(2)商標権者は、2018年(平成30年)4月から本件商標を付した乙1のヘルメットバッグをシープに販売している旨宣誓している(乙14)。
(3)乙1の1ないし乙1の6の写真に写っているバッグは、持ち手及び肩掛け用ベルトを有し、開口部にファスナーを有する横長長方形のバッグであり、その内側に付いているタグには、「RED KAP」の文字(以下「使用商標」という。)が顕著に表示されている。
2 前記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標及び使用商標は、書体は相違するものの、いずれも「RED KAP」の文字を表してなるものである。
そうすると、使用商標は、本件商標と書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であるから、本件商標と使用商標とは、社会通念上同一である。
(2)使用商品について
前記1(1)のとおり、品名が「ヘルメットバック RED KAP」である使用商品が商標権者からシープに対して2018年(平成30年)4月23日及び同年6月7日にそれぞれ納品され、また、前記1(2)のとおり、商標権者は、2018年(平成30年)4月から本件商標を付した乙1のヘルメットバッグをシープに販売している旨宣誓し、さらに、前記1(3)のとおり、乙1の写真にはバッグが写っている。
そうすると、使用商品は、乙1の写真に写っているバッグであり、当該バッグは、「ヘルメットバッグ」であると認められる。
そして、「ヘルメットバッグ」は、本件審判の請求に係る指定商品中「かばん類」の範ちゅうに含まれる商品である。
また、使用商品と認められる乙1の写真に写っているバッグは、前記1(3)のとおり、その内側に付いているタグに使用商標が顕著に表示されていることから、使用商品には使用商標が付されていたといえる。
(3)使用時期について
前記1(1)のとおり、商標権者がシープに対して使用商品を納品、すなわち譲渡したのは、2018年(平成30年)4月23日及び同年6月7日であり、いずれの日も要証期間内である。
(4)使用者について
前記1(1)のとおり、商標権者がシープに対して2018年(平成30年)4月23日及び同年6月7日に使用商品を納品、すなわち譲渡したものであり、前記(2)のとおり、使用商品には使用商標が付されていたものであるから、本件商標の使用者は、商標権者である。
(5)小括
以上によれば、商標権者が、要証期間内である平成30年4月23日及び同年6月7日に、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を、請求に係る指定商品中「かばん類」の範ちゅうに含まれる「ヘルメットバッグ」に付したものをシープに対して譲渡したと認めることができる。
この行為は、商標法第2条第3項第2号にいう「商品・・・に標章を付したものを譲渡・・・する行為」に該当する。
3 請求人の主張について
(1)請求人は、乙号証に掲載されたヘルメットバッグは、略球状等の形状を備える保安用又は運動用保護ヘルメットを収納するために専用設計された特殊なバッグであるから、保安用又は運動用保護ヘルメット専用カバーなどと同様に当該ヘルメットの附属品として、当該ヘルメットが帰属する第9類に分類されるものであり、第18類「かばん類」に属するものではない旨主張している。
しかしながら、乙1の1ないし乙1の6の写真に写っているバッグは、前記1(3)のとおり、持ち手及び肩掛け用ベルトを有し、開口部にファスナーを有する横長長方形のバッグであり、その形状からして、専ら特定の商品(ヘルメット)を収納するために適合された特殊な形状からなるものとは認められない。
したがって、当該バッグ、すなわち使用商品は、請求に係る指定商品中、第18類「かばん類」の範疇に属する商品というべきである。
(2)請求人は、被請求人が本件商標を付したヘルメットバッグを自己が代表者を務めるシープに販売したとしても、これはいわゆる自己取引であって、単なる内部取引にほかならず、当該ヘルメットバッグが通常の商品流通過程に置かれた(例えば、第三者への販売目的で店舗等に置かれたなど)とはいい難い旨主張している。
しかしながら、シープの代表者と被請求人(商標権者)とが同一人であるとしても、乙2ないし乙6の発注書、納品書及び領収証によれば、商標権者は、シープの発注に基づいて「ヘルメットバッグ」を納品し、商品代金を領収したものと認められるから、両者間における取引は、一般取引上における取引とみるのが相当である。
(3)請求人は、本件商標が表示されたラベル(タグ)の同一面上に、未登録の他の商標に登録商標であることを示す「マルR」を表示して使用することは、虚偽表示に該当する可能性が高く、ラベル(タグ)全体としてみれば、本件商標が正当に使用されていたといえるのか、甚だ疑問である旨主張している。
しかしながら、本件審判における審理の対象となるのは、その審判の請求の登録前3年以内における本件商標の使用の事実の存否であり、本件商標が表示されたラベル(タグ)の同一面上に、未登録の他の商標に登録商標であることを示す「マルR」を表示していることは、これに接する取引者、需要者に当該商標が登録商標であるとの認識を与える場合があるとしても、そのことは本件商標の使用がされたか否かの判断に影響を与えるものではない。
(4)よって、請求人の主張はいずれも採用することができない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その請求に係る指定商品中「かばん類」に含まれる商品「ヘルメットバッグ」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

審理終結日 2019-07-22 
結審通知日 2019-07-24 
審決日 2019-08-07 
出願番号 商願2015-40002(T2015-40002) 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (W18)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 板谷 玲子小松 里美 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 山田 啓之
小出 浩子
登録日 2015-11-13 
登録番号 商標登録第5805284号(T5805284) 
商標の称呼 レッドカップ、カップ、ケイエイピイ 
代理人 橘高 郁文 
代理人 宮城 和浩 
代理人 特許業務法人RIN IP Partners 
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