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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W094244 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W094244 |
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管理番号 | 1357872 |
審判番号 | 不服2019-3930 |
総通号数 | 241 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-01-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-03-25 |
確定日 | 2020-01-06 |
事件の表示 | 商願2017-107337拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本館商標は、「歯科AI」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電子計算機用プログラム,コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),医療用電子計算機用プログラム,医療用コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),医療用コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,電子計算機,電子出版物,電気通信機械器具,電子応用機械器具,電子応用機械器具の部品,写真機械器具,光学機械器具,測定機械器具,電子顕微鏡,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,医療情報管理用の電子計算機用プログラム,カメラ,デジタルカメラ,ビデオカメラ,タブレット型コンピュータ,タブレット型携帯情報端末,腕時計型携帯情報端末,眼鏡型携帯情報端末」、第42類「電子計算機用プログラムの提供,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,医療用の電子計算機用プログラムの提供,医療用の電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,コンピュータプログラムのインストール,コンピュータプログラムの複製,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),オンラインによる医療用アプリケーションソフトウェアの提供,クラウドコンピューティング,電子計算機の貸与,コンピュータの貸与,医療用コンピュータソフトウェアの設計,医療用コンピュータソフトウェアの保守,医療用コンピュータソフトウェアの貸与,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,計測器の貸与,医薬品の試験・検査又は研究」及び第44類「歯科医業に関する情報の提供,歯科医業に関する助言,医業に関する情報の提供,医業に関する助言,歯科用機械器具の貸与,医療情報の提供,医療用機械器具の貸与,歯科医療情報の提供,歯科治療用機械器具の貸与,訪問歯科診療,訪問診療形式の歯科医療情報の提供,巡回による歯科治療,健康診断,歯科医療診断,歯科医療検査,歯科診断及び歯科治療のための医療分析,歯科診療予約の媒介又は取次ぎ,歯科診療情報の管理に関する指導及び助言,訪問歯科医療を必要とする患者の医療情報の提供,栄養の指導,健康管理に関する指導及び助言」を指定商品及び指定役務として、平成29年8月17日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『歯科AI』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、『歯科』の漢字及び『AI』の欧文字からなるものと容易に看取させるものである。そして、その構成中の『AI』の文字は、本願の指定商品及び指定役務であるコンピュータ関係の商品及び医療分野の役務との関係から、『コンピュータを用いて人間の脳が持つ知能を実現させようというもの。』の意味を有する『人工知能(Artificial Intelligence)』の略語を表したものと認められる。また、本願の指定商品及び指定役務中、歯科を含む医療を取り扱う分野においては、医療分野で活用される人工知能(AI)が『医療AI』と称されて、実用化にむけた開発が盛んに行われている実情がうかがえる。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、『歯科医療用の人工知能(AI)を備えた商品』及び『歯科医療に用いられる人工知能(AI)に関する商品又は役務』に使用しても、これに接する取引者、需要者は、『歯科医療分野の人工知能(AI)を備えた、若しくは、それを内容とする商品・役務』又は『歯科医療分野の人工知能(AI)を使用した役務』であることを理解、認識するにすぎないものであるから、本願商標は、単に商品の品質又は役務の質・提供の用に供する物を普通に用いられる方法で表示するにすぎず、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たすものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記指定商品・指定役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり、「歯科AI」の文字からなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に表されており、外観上まとまりよく一体のものとして把握し得るものである。 そして、本願商標の構成中、「歯科」の文字は、「医学の一分科。歯およびその支持組織の治療・矯正・加工などを扱う。」の意味を有しており、「AI」の文字は、「人工知能」の意味を有する「artificial intelligence」の略語として一般に知られている語(いずれも「広辞苑第6版」株式会社岩波書店)であるとしても、これらの語を組み合わせた「歯科AI」の文字は、辞書等に載録がないものであって、直ちに特定の意味合いを認識させるものとはいえず、本願の指定商品及び指定役務との関係において、商品の品質又は役務の質等を直接的かつ具体的に表すものとして、取引者、需要者に認識されるともいい難いものである。 また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「歯科AI」の文字が、商品の品質又は役務の質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質又は役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務との関係において、商品の品質又は役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず、かつ、商品の品質又は役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-12-16 |
出願番号 | 商願2017-107337(T2017-107337) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W094244)
T 1 8・ 272- WY (W094244) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 藤田 和美 |
特許庁審判長 |
冨澤 美加 |
特許庁審判官 |
小俣 克巳 木住野 勝也 |
商標の称呼 | シカエイアイ、シカアイ、アイ、エイアイ |
代理人 | 友野 英三 |