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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W30
管理番号 1357828 
審判番号 不服2019-7286 
総通号数 241 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-01-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-06-04 
確定日 2019-12-16 
事件の表示 商願2017-169593拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類「ラーメンのたれ,めん類,即席めん,ラーメンスープ付きのラーメンのめん,調理済ラーメン」を指定商品として、平成29年12月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5277364号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成21年3月4日登録出願、第3類、第14類、第18類及び「べんとう,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ラビオリ」を含む第30類の商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成21年10月30日に設定登録され、その後、令和元年5月14日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
ア 本願商標は、別掲1のとおり、「おとめん」の平仮名と「乙女麺」の漢字とを、いずれもゴシック体の書体で、左右の両端をそろえ、かつ、互いに近接させて、まとまりよく上下二段に横書きしてなるものであって、「乙女麺」の漢字は、「おとめ」の平仮名よりもやや大きく表されているものである。
イ 本願商標中、上段の「おとめん」の片仮名からは、「オトメン」という称呼が生じることが認められ、また、下段の「乙女麺」の漢字からは、「オトメメン」の称呼が自然な称呼として生じるものであるが、「オトメメン」などと二つの音が重なる場合には、一文字部分を省略して「オトメン」とも読むことなどは、特段珍しいとまではいえないこと、及び、上記アのとおり、本願商標はまとまりよい一体感のある態様であることからすると、上段の平仮名は、下段の漢字の読みを表したものと理解されるものといえる。
ウ また、本願商標中、下段の「乙女麺」の漢字は、辞書等に載録された成語ではなく、本願の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから、直ちに特定の観念は生じないものの、「乙女」及び「麺」の各文字は一般人にとって馴染みがあり容易に観念を想起し得る漢字であるから、それぞれの有する広く知られた意味に従い、「乙女用の麺」程の意味合い(観念)が想起されるものである。
エ そうすると、本願商標は、「オトメン」の称呼を生じ、「乙女用の麺」程度の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標は、別掲2のとおり、「乙男」の漢字と「オトメン」の片仮名とを、いずれも明朝体の書体で上下二段に横書きしてなるものである。
イ 引用商標の構成中、「乙男」の文字は、辞書等に載録された成語ではなく、本願の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから、その構成文字に相応して、「オツダン」又は「オツオトコ」の称呼が生じるものであって、特定の観念は生じないものと認められる。また、引用商標の構成中、「オトメン」の文字よりは、「オトメン」の称呼を生じ、また、特定の観念を生じないものと認められる。
ウ 以上よりすると、引用商標は、構成文字全体に相応し、「オツダンオトメン」、「オツオトコオトメン」の称呼、若しくはその構成中の「乙男」の文字及び「オトメン」の文字部分に相応した「オツダン」、「オツオトコ」及び「オトメン」の各称呼を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標とは、文字種が異なる「おとめん」及び「オトメン」の文字を有するものの、漢字部分において顕著に相違するものであるから、両者は外観上、判然と区別できるものである。
また、本願商標から生ずる「オトメン」の称呼と、引用商標から生じる「オツダンオトメン」、「オツオトコオトメン」、「オツダン」、「オツオトコ」及び「オトメン」の称呼について比較すると、互いに「オトメン」の称呼を共通にする場合と、構成音数等の違いにより容易に聴別できる場合があるといえる。
そして、観念については、本願商標からは、「乙女用の麺」の観念を生じるのに対し、引用商標からは特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、引用商標の複数ある称呼の中の1つである「オトメン」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観が判然と区別し得るものであり、また、観念においても相紛れるおそれがあるとはいえないから、その外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれのない、互いに非類似の商標というべきである。
その他、本願商標と引用商標とが類似する商標であるとする理由は、見いだせない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、その指定商品を比較するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号には該当しない。
したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)

別掲2(引用商標)

審決日 2019-12-03 
出願番号 商願2017-169593(T2017-169593) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W30)
T 1 8・ 261- WY (W30)
T 1 8・ 262- WY (W30)
最終処分 成立  
前審関与審査官 椎名 実 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 山村 浩
庄司 美和
商標の称呼 オトメン、オトメメン、オトメ 
代理人 佐藤 富徳 

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