• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W05
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W05
審判 査定不服 外観類似 登録しない W05
管理番号 1356933 
審判番号 不服2019-4607 
総通号数 240 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-12-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-04-08 
確定日 2019-10-21 
事件の表示 商願2018-22042拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「WiiTa!」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,サプリメント」を指定商品として、平成30年2月23日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5266680号商標(以下「引用商標」という。)は、「ウィータ」の文字を標準文字で表してなり、平成21年3月3日に登録出願、「飲食料品(「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる
顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同年9月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「WiiTa!」の文字を標準文字で表してなり、その構成中、語頭部の「W」及び4文字目の「T」を大文字とし、末尾に感嘆符「!」を伴っているものであるところ、これより、請求人も認めるとおり、その構成文字に相応して、「ウィータ」の称呼を生じ、該文字は、既成の語として、辞書類に掲載されているものではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないものであるから、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「ウィータ」の文字を標準文字で表してなるところ、これより、請求人も認めるとおり、その構成文字に相応して、「ウィータ」の称呼を生じ、該文字は、既成の語として、辞書類に掲載されているものではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないものであるから、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とを比較すると、称呼においては、「ウィータ」の称呼を共通にするが、いずれも特定の観念は生じないため、観念においては比較できない。
また、両者の外観は、感嘆符の有無や文字種(欧文字と片仮名)に差異があるものの、本願商標の欧文字部分を片仮名で表記したものが引用商標に相当し、実際の取引においては、欧文字で表した商標を片仮名で表記するなど、相互に置き換えた表記も一般的に行われていることや、いずれも標準文字で表され、平易な書体であることからすると、両者の外観における前記差異は、取引者、需要者にとって、特段印象付けられるものではない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にし、観念においては比較できないものの、外観における差異は、取引者、需要者にとって、特段印象付けられるものではないことからすると、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に勘案すれば、本願商標と引用商標は、互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定役務との類否
本願の指定商品である「薬剤,サプリメント」は、引用商標の指定役務中、第35類「飲食料品(「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の取扱商品に含まれるものであって、両者は、小売り等役務とその取扱商品という関係にあり、これらは一般的に、同一の事業者に係るものが多く、その商品の販売場所と役務の提供場所、及び取引者、需要者の範囲を共通にするものであるから、本願の指定商品と引用商標の指定役務とは、互いに類似するものと認められる。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、引用商標の具体的な取引において、引用商標がラテン語で「生活・人生・行き方」の意味を有する「Vita」の語とともに使用されている(甲1)ことをもって、引用商標から「生活・人生・行き方」の観念が生ずる旨述べているが、たとえ、「Vita」の語がラテン語で上記の意味を有するとしても、引用商標は「ウィータ」の片仮名よりなるものであるから、引用商標から、直ちに上記の観念が生じるものとは認められない。
イ 請求人は、本願商標の需要者層は美容や健康に関心のある需要者層で
あるのに対し、引用商標の需要者層はインテリア用品等の生活雑貨洋品に関心のある需要者層であるから、需要者層の相違からも両商標は相紛れること
はない旨述べているが、本願の指定商品と引用商標の指定役務中の「飲食料品(「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」とは、前記(1)エのとおり、小売り等役務とその取扱商品という関係にあり、また、需要者の範囲を共通にするものであるとみるのが相当である。
ウ 請求人は、称呼を共通にするものの、外観及び観念において明らかな差異を有する登録商標であるとして非類似と判断された過去の審決例を挙げ、本願商標と引用商標も非類似と判断されるべきである旨述べているが、両商標は、欧文字と片仮名を相互に置き換えた表記であることや、共に標準文字で表されていることから、特段印象付けられるほど、外観における差異はない点において、過去の審決例とは相違するものであり、また、商標の類否の判断は、登録出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるものであるところ、本願商標と引用商標については、上記(1)ウのとおり、類似の商標であるから、請求人の挙げた審決例があるからといって、それらが上記判断を左右するものではない。
よって、請求人の上記主張はいずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も引用商標の指定役務と類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2019-08-23 
結審通知日 2019-08-26 
審決日 2019-09-06 
出願番号 商願2018-22042(T2018-22042) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (W05)
T 1 8・ 262- Z (W05)
T 1 8・ 261- Z (W05)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 緋呂子 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 小田 昌子
石塚 利恵
商標の称呼 ウイータ 
代理人 大坪 勤 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ