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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201616265 審決 商標
不服201419075 審決 商標
不服201319608 審決 商標
不服201420325 審決 商標
不服20183528 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 W0935
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W0935
管理番号 1355007 
審判番号 不服2015-18974 
総通号数 238 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-10-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-10-21 
確定日 2019-09-03 
事件の表示 商願2014- 71943拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「QRコード」の文字を標準文字で表してなり第9類、第35類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成26年8月27日に登録出願され、その後、その指定商品及び指定役務については、当審における同31年3月28日付け手続補正書により、別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第3条第1項第6号について
本願商標は、「QRコード」の文字を標準文字で表示してなるところ、この文字は、1994年に株式会社デンソーが開発し、JIS等の規格化を経て、2000年6月にはISOの国際規格として制定された2次元コードの一種を認識させるものと認められる。そして、昨今、カメラ付き携帯電話との連動によって、さまざまな情報伝達や広告、販促、支払いなどにも利用され広く一般に普及している実情が認められることからすると、本願商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者は、QRコードに関連する商品又は役務と理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標である。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、登録第4882830号商標(以下「引用商標」という。)と、類似の商標であって類似の商品又は役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号について
本願商標は、「QRコード」の文字からなるところ、別掲2のとおり、我が国の各種辞典、新聞記事情報及びインターネット情報において、該文字は、請求人が1994年に開発した2次元コードであって、JIS規格、ISO規格としても採用されたものであり、請求人が当該2次元コードの技術を無償提供したことで、様々な分野において採用され、スマートフォンの普及とともに、我が国において広く普及した2次元コードとして紹介されているものである。
また、上記インターネット情報には、様々な分野において、当該2次元コードを利用する取引者が、「QRコード」の文字について、請求人に係る登録商標であることを記載している例が含まれている。
加えて、請求人が当該2次元コードを普及させるために配付したとする「2次元コード QRコード読本」(甲8)には、「QRコードは、1994年に(株)デンソーウェーブによって開発された2次元コードです。製造・物流・流通など幅広い分野で使われています。」との記載があり、当該「QRコード」の文字の注釈として「QRコードはデンソーウェーブの登録商標です。」と記載されている。
さらに、新聞や雑誌、テレビの広告においても、「QRコードはデンソーウェーブが開発しました。」(甲13、甲14)及び「『QRコード』は株式会社デンソーウェーブの登録商標です」(甲16)の記載をしており、それぞれの「QRコード」の文字には、登録商標であることを示す記号が付されている。
上記の実情からすれば、「QRコード」の文字は、請求人が開発した2次元コードを表すものとして一般に紹介されているものであり、取引者及び需要者の間では、該文字は、請求人が開発した2次元コードであること及び同人の出所を表示する識別標識として認識されているといえるものである。
してみれば、「QRコード」の文字は、単に2次元コードの一種を表す規格の名称というよりは、請求人が開発した2次元コードを表すものとして一般に認識されているものであり、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標とはいえないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願の指定商品及び指定役務は、前記1のとおり補正された結果、引用商標の指定役務と類似の役務はすべて削除され、引用商標の指定役務と類似しないものになった。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第11号に該当しないものであるから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願の指定商品及び指定役務
第9類 携帯電話機・スマートフォン及びその他の通信端末用のダウンロード可能なコンピュータアプリケーションソフトウェア,ダウンロード可能なコンピュータソフトウェア,コンピュータソフトウェア,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品,ダウンロード可能な家庭用テレビゲーム機用及び携帯用液晶画面ゲーム機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用及び携帯用液晶画面ゲーム機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用及び携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた記録媒体,ダウンロード可能な電子楽器用自動演奏プログラム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音・音声及び音楽ファイル,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像・映像及び動画ファイル,録音済み又は録画済みの記録媒体,電子出版物,電気通信機械器具
第35類 広告業,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,広告用具の貸与,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供

別掲2
(1)「QRコード」に関する辞典における記載
ア 「現代用語の基礎知識 2019」(株式会社自由国民社)の「QRコード」の項に、「バーコードの一種。モザイク状の四角いマークで、携帯電話のカメラなどで情報を『急速反応』で読み取ることができる。デンソーウェーブが開発。」の記載がある。
イ 「最新パソコンIT用語事典 2010-’11」(株式会社技術評論社)の「QRコード」の項に、「株式会社デンソーウェーブが開発した、2次元コード(縦と横の両方向に意味を持たせてある符号)の一種。小正方形の点を縦横同数並べた2次元コード。」の記載がある。
ウ 「初・中級者のためのパソコン・IT・ネット用語辞典」(アスキー・メディアワークス)の「QRコード」の項に、「デンソーウェーブが開発した2次元バーコードの一種で、モザイク状の四角いドットで作られている。・・・日本の工業の標準規格であるJIS規格(JIS X 0510)、国際的な標準であるISO規格(ISOIEC18004)としても採用されている。携帯電話のカメラなどで情報を読み取れるURL情報やメールアドレス情報の記録、商品の在庫管理などにも利用される。」の記載がある。
エ 「広告用語辞典 第4版」(株式会社日本経済新聞社)の「QRコード」の項に、「2次元コードの一種で、読み取り機にとって読み取りやすいコードをねらいに、デンソーウェーブ(開発当時はデンソーの一部門)が開発、1994年に発表された。」の記載がある。
(2)「QRコード」に関する新聞記事情報
ア 2019年2月24日付「東京読売新聞」(朝刊 3ページ)に、「[スキャナー]スマホ決済 群雄割拠 QR方式 ポイント競う」の見出しの下、「SCANNER/スマートフォンを使ったキャッシュレス決済サービスへの参入が相次いでいる。QRコードなどを読み取る方式が普及を後押しするものの、サービスは乱立気味で、課題も浮かび上がる。・・・〈QRコード〉四角いモザイク状の2次元コード。自動車部品大手のデンソーが1994年、生産や物流の管理のため開発した。スマホに読み取り機能が搭載されており、ホームページへの移動や商品情報の表示などにも使われている。QRは『Quick Response(素早い反応)』の略。」の記載がある。
イ 2019年2月7日付「日本証券新聞」(1ページ)に、「物色テーマ大解析-第125回-QRコード」の見出しの下、「QRコードはデンソー(6902)の一部門だった現デンソーウェーブが開発したもので、当初は2次元バーコードとも称されてきた。バーコードは横方向にしか情報がないが、QRコードは縦軸と横軸があるため数十倍?数百倍の情報量を盛り込める。」の記載がある。
ウ 2019年1月7日付「産経新聞」(東京朝刊2ページ)に、「【主張】日本経済 変化を成長の糧にせよ 国民が実感する景気回復を」の見出しの下、「そこで世界的に注目されているのがQRコードだ。四角い幾何学的な模様をスマートフォンで読み取れば、その場で決済が完了する仕組みだ。・・・こうした決済で広く採用されているQRコードを開発したのは、トヨタグループのデンソーである。数千点の自動車部品を管理して効率よく生産する『カンバン方式』は有名だが、同社はそれを電子化するため、バーコードの10倍の情報量を持つ新たなシステムとしてQRコードを開発した。そして同社はこれを無料で開放し、世界で爆発的に普及した。」の記載がある。
エ 2018年12月25日付「FujiSankei Business i.」(1ページ)に、「QRコード 日本発祥、デンソーが無償提供」の見出しの下、「『QRコード』は自動車部品大手デンソーが1994年に発表した。大量の製品を管理する工場で、作業者の負担を減らすために開発した日本発祥の技術だ。デンソーは無償で提供しており、飛行機のチェックインやコンサートの入場券、食品の流通など活用の場が広がっている。QRコードは縦と横の2方向にデータを記載し、横長のバーコードと比べ約10倍の情報を盛り込める。・・・開発を主導したデンソーの子会社、デンソーウェーブ(愛知県阿久比町)の・・・技師は、無償提供について『もったいないと言われることもあるが、無償にしたからこそここまで広がった。世界中に広がり、技術者冥利(みょうり)に尽きる』と話している。」の記載がある。
オ 2018年8月30日付「毎日新聞」(朝刊7ページ)に、「アマゾンペイ:QRコードで決済 実店舗利用も」の見出しの下、「KeyWord/QRコード/バーコードなどと同じ二次元コードの一種。・・・デンソーウェーブ(当時は自動車部品大手デンソーの一事業部)が1994年に開発した。QRは『Quick Response(クイックレスポンス)』の頭文字で、360度どこからでも素早く読み取れることから命名された。カメラ付き携帯電話の普及で、使用が拡大した。名称はデンソーウェーブの登録商標だが、仕様自体は公開されているため無料で作成・利用できる。」の記載がある。
(3)「QRコード」に関するインターネット情報
ア 「AdInte」のウェブサイトにおいて、「用語集」の見出しの下、「QR(キューアール)コード/QRコードは1994年にデンソー(現在は分離してデンソーウェーブ)が開発したマトリクス型の二次元バーコードのことです。QRはQuick Response(クイック・レスポンス)を略したもので、元々は自動車部品工場や物流拠点などでの整理を念頭に設計されているため、高速での読み取りが可能な規格となっています。」の記載がある。
(https://www.adinte.jp/yougo/qr%ef%bc%88%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%ab%ef%bc%89%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%89/)
イ 「CMAN」のウェブサイトにおいて、「QRコードとは?」の見出しの下、「そもそもQRコードとは何ですか?QRコードの仕組みが知りたいのですが?」、「QRコードなどのバーコードは、文字を図形化し機械で読み取りやすくしています。図形の中には文字が格納されています(実際には符号化し図形化されていますが、文字が格納されているとご理解ください)/バーコードの種類/バーコードは大きく『一次元コード』と『二次元コード』の2つがあります。QRコードは二次元コードの1種類になります。・・・QRコード/QRコードは日本の株式会社デンソーウェーブ社により1994年に開発され、JIS、ISOで定義された規格です。QRコードの名称も株式会社デンソーウェーブ社の登録商標です。」の記載がある。
(https://www.cman.jp/QRcode/faq/qa2_qrcode/)
ウ 「メルマガ[吉田印刷所]」のウェブサイトにおいて、「【用語】QRコードとは?」の見出しの下、「2次元コードにはいくつかの種類があり、QRコードはそのうちのひとつです。QRコードは株式会社デンソーウェーブが開発し、JIS規格・ISO規格としても採用されている規格です。このQRコードの仕様・規格はオープンにされており、開発元のデンソーウェーブが保有する特許の権利行使を行わないことを宣言したコードになっています。」の記載がある。
(https://www.ddc.co.jp/mail/archives/20040624/100300.html)
エ 「株式会社ブロードバンドセキュリティ」のウェブサイトにおいて、「ニュース」及び「最新情報」の見出しの下、「2019年2月21日 QRコード決済事業者向け、セキュリティリスクの可視化および対策コンサルティングサービスを開始 -- 来るべきキャッシュレス社会に向け、安全な環境構築を支援--/株式会社ブロードバンドセキュリティ(・・・)は、導入が拡大する『統一QRコード』※1等での決済サービスを提供する企業向けに、情報セキュリティ面のリスク評価および対策を支援する『QR決済セキュリティ コンサルティングサービス』(QR payment Security Consulting Service、以下QRP SCS)を、本日より開始いたします。」の記載、および「※1 統一QRコード 一般社団法人キャッシュレス推進協議会の推奨する統一バーコード、QRコード等の総称です。QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。」の記載がある。
(https://www.bbsec.co.jp/news/20190221.html)
オ 「NTTdocomo」のウェブサイトにおいて、「QRコードの設定可能文字数の目安」の見出しの下、「QRコードに設定可能な文字数の目安を一覧表でご確認ください。・・・※『QRコード』は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。」の記載がある。
(https://www.nttdocomo.co.jp/service/developer/make/content/barcode/reference/index.html)
カ 「Microsoft」のウェブサイトにおいて、「シンプルQRツール」の見出しの下、「主な特長/シンプルQRツールは、かんたんにQRコードの作成および読み取りができるアプリです。QRコードを使ったWi-Fiプロファイルの受け渡しもできます(他のパソコンから無線環境を引き継ぎたい場合に便利です)。※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。」の記載がある。
(https://www.microsoft.com/ja-jp/p/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%ABqr%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB/9wzdncrdhv6t?activetab=pivot%3Aoverviewtab)

審決日 2019-08-22 
出願番号 商願2014-71943(T2014-71943) 
審決分類 T 1 8・ 16- WY (W0935)
T 1 8・ 26- WY (W0935)
最終処分 成立 
前審関与審査官 綾 郁奈子 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 真鍋 恵美
鈴木 雅也
商標の称呼 キュウアアルコード、コード 
代理人 外川 奈美 
代理人 大橋 啓輔 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 
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