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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W01
審判 全部申立て  登録を維持 W01
審判 全部申立て  登録を維持 W01
審判 全部申立て  登録を維持 W01
管理番号 1353369 
異議申立番号 異議2018-900222 
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-08-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-08-10 
確定日 2019-07-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第6043520号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6043520号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6043520号商標(以下「本件商標」という。)は、「ACTAL」の文字を標準文字で表してなり、平成29年7月31日に登録出願、第1類「微粒子状活性白土」を指定商品として、同30年3月26日に登録査定、同年5月18日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録第5382388号商標(以下「引用商標」という。)は、「ACTAL」の文字を標準文字で表してなり、平成21年11月4日に登録出願、第1類「酸性粘土触媒,工業用化学品」を指定商品として、同23年1月14日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
(1)商標の類否について
本件商標と引用商標とは、その外観及び称呼において同一である。
(2)商品の抵触について
本件商標の指定商品(以下、「本件指定商品」という。)は、第1類「微粒子状活性白土」である。
一方、引用商標の指定商品(以下、「引用指定商品」という。)は、第1類「酸性粘土触媒,工業用化学品」である。
そして、「活性白土」とは、石油精製工程の触媒や吸着剤として用いられる粘土触媒である(甲3ないし甲7)。
したがって、本件指定商品は、引用指定商品と同一又は類似である。
実際に、本件商標に係るアシャプラ社の製品は、その商品案内に記載しているとおりの「粘土触媒」であるところ、申立人の製品も同じ粒子状の「酸性粘土触媒」であって、両者の取り扱う商品は実質的に同一である(甲8、甲9)。
つまり、本件指定商品「微粒子状活性白土」は、粘土触媒として使用されるものであり、引用指定商品「酸性粘土触媒」とは、その商品の性質・用途及び需要者が一致する、実質的に同一の商品である。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に該当する。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について
ア 本件商標と引用商標の類否
本件商標及び引用商標は、上記1及び上記2のとおり、共に「ACTAL」の文字を標準文字で表してなり、また、該文字に相応して「アクタル」の称呼を生じるものであり、さらに、特定の意味合いを有しない一種の造語であって、特定の観念を生じないといった点において同一の商標といわなければならない。
イ 本件指定商品と引用指定商品の類否
本件指定商品及び引用指定商品は、上記1及び上記2のとおりである。
本件指定商品は、微粒子状の白色の粘土の一種として理解されるものであり、触媒として利用される場合があることがうかがえる(甲3、甲5、甲6)ものの、非金属鉱物の範ちゅうの商品として、通常、用途が限定されていない状態で流通し、様々な用途に利用されるものといえる。
一方、引用指定商品中、酸性粘土触媒は、触媒であり、化学品の範ちゅうの商品として取引されるものであり、さらに、引用指定商品中、工業用化学品も化学品である。
そうすると、本件指定商品は、非金属鉱物の範ちゅうの商品であるのに対し、引用指定商品は、化学品又はその範ちゅうに属する商品であるから、両商品はそれぞれ異なるものとして取り扱われ、また、両商品の用途もそれぞれ異なるものであるから、両商品は、非類似の商品というべきである。
なお、申立人は、「活性白土」は粘土触媒であるとして証拠(甲3ないし甲6)を提出しているが、それらは、「活性白土」の様々な用途の一として「触媒」に用いられる場合があることが記載されたものにすぎない。
また、申立人は、本件商標権者と引用商標権者の取り扱う商品は実質的に同一であるとも主張し、証拠(甲8、甲9)を提出しているところ、提出された本件商標権者のウェブサイトを翻訳すると、確かに「粘土触媒」の意味合いがうかがえるとしても、そこに掲載されている商品が本件指定商品と同一であるのか特定し難いものであるから、これらの証拠のみをもって、両商品が実質的に同一であると認めることはできない。
その他、本件指定商品と引用指定商品とが同一又は類似であると認められる証拠の提出もない。
そうすると、本件指定商品と引用指定商品とは互いに類似しない商品というべきである。
したがって、本件指定商品と引用指定商品に「ACTAL」の文字からなる商標を使用しても当該商品が同一営業主の製造、販売に係る商品と誤認混同するおそれのない非類似の商品と判断するのが相当である。
ウ 小括
上記アのとおり、本件商標は、引用商標と類似する商標であるとしても、上記イのとおり、本件指定商品は、引用指定商品と非類似の商品であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2019-06-27 
出願番号 商願2017-100997(T2017-100997) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W01)
T 1 651・ 264- Y (W01)
T 1 651・ 262- Y (W01)
T 1 651・ 263- Y (W01)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小林 稜早川 真規子 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 小田 昌子
金子 尚人
登録日 2018-05-18 
登録番号 商標登録第6043520号(T6043520) 
権利者 アシャプラ マインケム リミテッド
商標の称呼 アクタル 
代理人 ▲吉▼川 俊雄 
代理人 山崎 和香子 
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 
代理人 森田 拓 
代理人 前川 純一 

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