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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W0942 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W0942 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0942 |
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管理番号 | 1353242 |
審判番号 | 不服2019-2171 |
総通号数 | 236 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-08-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-02-18 |
確定日 | 2019-07-02 |
事件の表示 | 商願2017-103457拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「minarai」の文字を標準文字で表してなり,第9類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成29年8月7日に登録出願されたものである。 その後,指定商品及び指定役務については,当審における平成31年2月18日受付の手続補正書により,第9類「人と対話するコンピュータソフトウェア,ダウンロード可能な人と対話するコンピュータソフトウェア,人と対話するコンピュータソフトウェアを記録させた記録媒体,人と対話する情報処理装置」及び第42類「人と対話するコンピュータソフトウェアの提供,アプリケーションサービスプロバイダーによる人と対話するコンピュータソフトウェアの提供,人と対話するコンピュータソフトウェアの貸与,人と対話する電子計算機の貸与,人と対話する電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5001771号商標(以下「引用商標」という。)は,「見習い」の文字及び「FairyCraft」の欧文字を上下2段に横書きしてなり,平成18年2月7日に登録出願,第9類「移動体電話機・その他の電話機械器具用ゲームプログラム,移動体電話機・その他の電話機械器具に組み込み可能なゲームプログラム,ダウンロード可能な移動体電話機・その他の電話機械器具用ゲームプログラム,移動体電話機・その他の電話機械器具用音声・音楽再生用プログラム,移動体電話機・その他の電話機械器具に組み込み可能な音楽・音声再生用プログラム,移動体電話機・その他の電話機械器具用画像再生用プログラム,移動体電話機・その他の電話機械器具に組み込み可能な画像再生用プログラム,パーソナルコンピューター用ゲームプログラム,ダウンロード可能なパーソナルコンピューター用ゲームプログラム,パーソナルコンピューター用ゲームプログラムを記憶させた電子回路・光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,パーソナルコンピューター及びその部品・附属品,携帯情報端末用ゲームプログラム,ダウンロード可能な携帯情報端末用ゲームプログラム,携帯情報端末及びその部品・附属品,電子計算機用ゲームプログラム,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),ダウンロード可能な電子計算機用ゲームプログラム,その他のコンピュータープログラム,電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同年11月10日に設定登録され,現に有効に存続している。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は,「minarai」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字に相応して「ミナライ」の称呼を生じ,また,当該文字の称呼からすると,親しまれた語である「見習い」を想起するというのが自然であるため,「見習うこと。ある業務を実地に練習すること。また,その練習中の人。」(株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)の観念が生じるものである。 (2)引用商標について 引用商標は,「見習い」及び「FairyCraft」の文字を上下2段に横書きしてなるところ,両文字は,2段書きではあるもののいずれも同書同大同間隔で中央をそろえて配置されていることから,外観上まとまりよく一体的に表されていると看取されるものである。 また,構成文字全体から生ずる称呼「ミナライフェアリークラフト」も,無理なく一連に称呼し得るものである。 そして,その構成中の上段の「見習い」の文字は,「見習うこと。ある業務を実地に練習すること。また,その練習中の人。」(同辞書)の意味を有し,下段の「FairyCraft」の文字は,「F」及び「C」の文字が大文字で書されていることから,親しまれた英単語である,「Fairy」及び「Craft」の文字から構成されているものと認識されるのが自然であり,各々,「妖精」及び「技能,技巧,工芸」等の意味を有する語である。 しかしながら,引用商標を構成するいずれかの文字部分のみが,出所識別標識として,強く支配的な印象を与えるというような特段の事情はないことから,引用商標全体として,一種の造語と認識されるものであって,特定の観念を生ずるとはいえないものである。 したがって,引用商標は,その構成中の「見習い」の文字部分だけを分離,抽出し,本願商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されないものというべきであり,その構成文字全体に相応した,「ミナライフェアリークラフト」の一連の称呼のみを生じ,特定の観念は生じないものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標とを比較すると,上記(1)及び(2)のとおり,外観においては,「minarai」と「見習い」の文字種の相違,「FairyCraft」の有無により,外観上,両商標は判然と区別し得る差異を有するものである。 また,称呼においては,本願商標から生ずる称呼「ミナライ」と引用商標から生ずる称呼「ミナライフェアリークラフト」は,後半における「フェアリークラフト」の音の有無という顕著な差異を有するから,称呼上,両商標は明確に聴別し得るものである。 さらに,観念においては,本願商標は「見習うこと。ある業務を実地に練習すること。また,その練習中の人。」の観念を生ずる一方,引用商標は特定の観念を生じないから,観念上,両商標は,相紛れるおそれのないものである。 したがって,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念において相違するものであるから,これらを総合的に勘案すれば,両商標は同一又は類似の商品に使用されるとしても,出所の混同を生ずるおそれはなく,相互に類似する商標とはいえない。 (4)まとめ 以上のとおり,本願商標と引用商標とは,同一又は類似の商標ではないから,その指定商品について比較するまでもなく,商標法第4条第1項第11号には該当しない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-06-20 |
出願番号 | 商願2017-103457(T2017-103457) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(W0942)
T 1 8・ 262- WY (W0942) T 1 8・ 261- WY (W0942) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 今田 尊恵 |
特許庁審判長 |
薩摩 純一 |
特許庁審判官 |
浜岸 愛 大森 友子 |
商標の称呼 | ミナライ |
代理人 | 谷川 英和 |