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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W4144
審判 一部申立て  登録を維持 W4144
審判 一部申立て  登録を維持 W4144
審判 一部申立て  登録を維持 W4144
管理番号 1351627 
異議申立番号 異議2018-900230 
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-06-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-08-13 
確定日 2019-04-18 
異議申立件数
事件の表示 登録第6052905号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6052905号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6052905号商標(以下「本件商標」という。)は、「ヘアメディカリスト」の片仮名を標準文字で表してなり、平成29年10月23日に登録出願、第41類「美容に関する知識の教授,理容に関する知識の教授,あん摩・マッサージ及び指圧に関する知識の教授,美容に関するセミナーの企画・運営又は開催,理容に関するセミナーの企画・運営又は開催,あん摩・マッサージ及び指圧に関するセミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,教育用ビデオの制作」及び第44類「美容,美容に関する助言及び情報の提供,美容に関する指導及びコンサルティング,理容,理容に関する助言及び情報の提供,理容に関する指導及びコンサルティング,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,あん摩・マッサージ及び指圧に関する助言及び情報の提供,あん摩・マッサージ及び指圧に関する指導及びコンサルティング,栄養の指導,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定役務として、同30年6月1日に登録査定され、同月15日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第6066306号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 メディカリスト(標準文字)
指定役務 第41類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の役務
登録出願日 平成29年9月25日
設定登録日 平成30年7月27日
(2)登録第5626845号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 Medicalist(標準文字)
指定役務 第35類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の役務
登録出願日 平成25年5月8日
設定登録日 平成25年11月1日

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定役務中、第41類の全指定役務及び第44類「美容,美容に関する助言及び情報の提供,美容に関する指導及びコンサルティング,理容,理容に関する助言及び情報の提供,理容に関する指導及びコンサルティング,あん摩・マッサージ及び指圧,あん摩・マッサージ及び指圧に関する助言及び情報の提供,あん摩・マッサージ及び指圧に関する指導及びコンサルティング,栄養の指導,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」について、商標法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)本件商標と引用商標1との類否について
本件商標は、「ヘアメディカリスト」の片仮名を書してなるものであり、「髪」を意味し、識別性のない、短い「ヘア」の語と、「メディカリスト」の語からなるから、「メディカリスト」の称呼をも生ずるものである。
一方、引用商標1は、「メディカリスト」の片仮名を書してなるものであるから、「メディカリスト」の称呼を生ずることが明らかである。
してみれば、本件商標と引用商標1は、外観において類似し、かつ、ともに「メディカリスト」の称呼を生ずることが明らかであるから、その称呼においても類似の商標である。
さらに、本件商標を構成する「ヘア」の語は、「髪」を意味し、それ自体は識別性を有さないことから、本件商標と引用商標1は、観念においても類似する。
そして、本件商標と引用商標1の指定役務は、そのほとんどが同一又は類似のものである上、引用商標1は、特に、「頭髪の発毛・頭髪の育毛・頭髪の増毛」に関する役務について指定している。
(2)本件商標と引用商標2との類否について
本件商標は、「ヘアメディカリスト」の片仮名を書してなるものであり、「髪」を意味し、識別性のない、短い「ヘア」の語と、「メディカリスト」の語からなるから、「メディカリスト」の称呼をも生ずるものである。
一方、引用商標2は、「Medicalist」の欧文字を書してなるものであるから、「メディカリスト」の称呼を生ずることが明らかである。
してみれば、本件商標と引用商標2は、ともに「メディカリスト」の称呼を生ずることが明らかであるから、その称呼において類似の商標である。
さらに、本件商標を構成する「ヘア」の語は、「髪」を意味し、それ自体は識別性を有さないことから、本件商標と引用商標2は、観念においても類似する。
そして、本件商標と引用商標2の指定役務は、「栄養の指導」について同一のものである。
(3)むすび
本件商標は、引用商標1及び2と類似するものであり、また、その指定役務も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものである。

4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、「ヘアメディカリスト」の片仮名よりなるところ、その構成文字は、同書、同大、同間隔で、まとまりよく一体に表され、外観上「メディカリスト」の文字が目立つような形で表されているものでもなく、また、これより生ずる「ヘアメディカリスト」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、「ヘアメディカリスト」の語は、辞書等に記載のないことから、商標全体として特定の観念を生ずるとはいえないものであって、たとえ、その構成中の「ヘア」の文字が「髪」を表す語であるとしても、これが、本件商標の指定役務との関係において、直ちに具体的な役務の質等を表示するものとはいえず、かかる構成においては、本件商標は、その構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分の造語を表したものとして認識、把握されるとみるのが相当である。
(2)引用商標1との類否について
ア 引用商標1について
引用商標1は、「メディカリスト」の片仮名よりなるところ、その構成文字は、同書、同大、同間隔で、まとまりよく一体に表され、また、これより生ずる「メディカリスト」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、「メディカリスト」の語は、辞書等に記載のないことから、商標全体として特定の観念を生ずるとはいえないものである。
そうすると、本件商標は、その構成文字全体をもって、特定の観念を生じない造語を表したものとして認識、把握されるとみるのが相当である。
イ 本件商標と引用商標1との類否について
本件商標と引用商標1との類否について検討すると、外観については、両者は、「ヘア」の文字の有無の差異から、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、称呼については、本件商標から生じる「ヘアメディカリスト」の称呼と引用商標1から生じる「メディカリスト」の称呼とは、称呼の識別上重要な要素である語頭において、「ヘア」の音の有無という差異を有するから、この差異が8音と6音というさほど長くない音構成である称呼全体に与える影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、語調語感が異なり、両者は、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、観念については、本件商標と引用商標1はいずれも特定の観念を生じない造語であるから、観念において比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標1とは、観念において比較できないとしても、外観、及び称呼において明らかに異なるものであるから、これらを総合して判断すれば、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
ウ 商標法第8条第1項該当性について
上記イのとおり、本件商標と引用商標1とは非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものではない。
(3)引用商標2との類否について
申立人は、本件商標は商標法第8条第1項に該当する旨主張しているが、引用商標2は本件商標の登録査定の日前に設定登録されているので、かかる主張は商標法第4条第1項第11号に該当する旨の主張と認め、以下検討する。
ア 引用商標2について
引用商標2は、「Medicalist」の欧文字よりなるところ、その構成文字は、同書、同大、同間隔で、まとまりよく一体に表され、また、これより生ずる「メディカリスト」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、「Medicalist」の語は、辞書等に記載のないことから、商標全体として特定の観念を生ずるとはいえないものである。
そうすると、本件商標は、その構成文字全体をもって、特定の観念を生じない造語を表したものとして認識、把握されるとみるのが相当である。
イ 本件商標と引用商標2との類否について
本件商標と引用商標2との類否について検討すると、外観については、両者は、片仮名と欧文字の差異、本件商標における「ヘア」の文字の存在等から、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、称呼については、本件商標から生じる「ヘアメディカリスト」の称呼と引用商標2から生じる「メディカリスト」の称呼とは、称呼の識別上重要な要素である語頭において、「ヘア」の音の有無という差異を有するから、この差異が8音と6音というさほど長くない音構成である称呼全体に与える影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、語調語感が異なり、両者は、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、観念については、本件商標と引用商標2はいずれも特定の観念を生じない造語であるから、観念において比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標2とは、観念において比較できないとしても、外観、及び称呼において明らかに異なるものであるから、これらを総合して判断すれば、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
ウ 商標法第4条第1項第11号該当性について
上記イのとおり、本件商標と引用商標2とは非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当するものでなく、その登録は、同法第4条第1項及び第8条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2019-04-08 
出願番号 商願2017-139728(T2017-139728) 
審決分類 T 1 652・ 263- Y (W4144)
T 1 652・ 261- Y (W4144)
T 1 652・ 4- Y (W4144)
T 1 652・ 262- Y (W4144)
最終処分 維持  
前審関与審査官 白鳥 幹周 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 鈴木 雅也
冨澤 美加
登録日 2018-06-15 
登録番号 商標登録第6052905号(T6052905) 
権利者 アムズ株式会社
商標の称呼 ヘアメディカリスト、ヘア、メディカリスト 
代理人 井戸 篤史 
代理人 金丸 清隆 

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