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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W43 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W43 |
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管理番号 | 1350785 |
審判番号 | 不服2018-6555 |
総通号数 | 233 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-05-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-05-14 |
確定日 | 2019-04-17 |
事件の表示 | 商願2017- 25107拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成29年2月28日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、ありふれた四角形内に『ブラジル料理の一つで、肉や魚のミンチを手の平大の皮に包んで揚げたもの。』等を認識させる『Pastel』の文字を書してなり、『Pastel』及びその表音『パステル』の文字は、上記意味合いで使用されている実情があることからすると、これを本願指定役務中、『ブラジル料理の一つで、肉や魚のミンチを手の平大の皮に包んで揚げたもの。』等の提供に関する役務に使用しても、前記役務であることを認識させるにとどまり、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、水色の正方形の内側に、その端にそって白色の正方形の枠線を配し、その中央部分に、白抜きの手書き風の書体で大きく「Pastel」の欧文字を配した構成からなるところ、「Pastel」の欧文字は、「パステル(クレヨンの一種)、パステル画法、柔らかな淡い色調」を意味する英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)である。 そして、我が国の一般的な国語辞典においても、当該文字は、その表音「パステル【pastel】」の見出しの下、「洋画に用いる乾性絵具。」を意味する語として掲載されており、これに関連する「パステル画(パステルでかいた画。)」、「パステルカラー【pastel colour】(パステル風の色。色調が柔らかくて、明るく澄んだ感じの中間色。)」の語も、合わせて掲載されている(いずれも「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)ことからすれば、当該文字は、「絵具の一種であるパステル」を意味する英語として、我が国において親しまれたものといえる。 一方、当審において職権をもって調査するも、原審が説示するブラジル料理の一つであるパステルが、料理の内容を表すものとして、我が国において一般に知られているというべき実情を見いだすことはできず、他に、本願指定役務の取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものとして認識するというべき事情も発見できなかった。 以上からすると、本願商標をその指定役務に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、本願商標がパステルカラーの一つといえる水色を背景色とした構成態様であることも相まって、その構成中の「Pastel」の文字からブラジル料理名を想起するというよりも、むしろ、絵具の一種としてのパステルの意味合いを表すものとして認識し、把握するとみるのが自然であるから、本願商標は、その指定役務の質を直接的、かつ、具体的に表示するものとして理解されるとはいい難いものである。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、役務の質を表示するにすぎないものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標:色彩については、原本参照。) |
審決日 | 2019-04-04 |
出願番号 | 商願2017-25107(T2017-25107) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(W43)
T 1 8・ 13- WY (W43) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 旦 克昌 |
特許庁審判長 |
冨澤 美加 |
特許庁審判官 |
真鍋 恵美 鈴木 雅也 |
商標の称呼 | パステル |
代理人 | 田辺 敏郎 |