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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W29 |
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管理番号 | 1350752 |
審判番号 | 不服2018-9751 |
総通号数 | 233 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-05-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-07-17 |
確定日 | 2019-04-09 |
事件の表示 | 商願2017-45106拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「段戸山高原牛」の文字を標準文字で表してなり、第29類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成29年4月4日に登録出願され、その後、本願の指定商品については、原審における同30年1月16日付け手続補正書により、第29類「食用牛脂,牛肉,牛肉製品,牛を用いたカレー・シチュー又はスープのもと,牛脂又は牛肉を用いたお茶漬けのり,牛脂又は牛肉を用いたふりかけ,牛脂又は牛肉を用いたなめ物」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『段戸山高原牛』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『段戸山』の文字は、『愛知県北設楽郡設楽町にある山。』の名称であり、『高原』の文字は、『海面からかなり高い位置にあって、平らな表面をもち、比較的起伏が小さく、谷の発達があまり顕著でない高地。』を、『牛』の文字は、『ウシ目(偶蹄類)ウシ科の一群の哺乳類の総称。牛肉。』を、それぞれ意味する語であるから、構成全体として、『段戸山の高原産の牛肉』程度の意味合いを認識させる。また、『段戸山』は山であり、高地であるといえるところ、山や高原といった高地で生産された牛肉を、『○○高原牛』(○○には地名等が入る)と称している事実がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、取引者及び需要者は、『段戸山で生産された牛肉,段戸山で生産された牛肉を使用した商品』であることを理解するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は単に商品の産地・品質を普通に用いられる方法で表示するに標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり「段戸山高原牛」の文字を標準文字で表してなるものである。 そして、「改訂 新日本山岳誌」(株式会社ナカニシヤ出版 2016年5月4日発行)の「鷹ノ巣山」の項に、「別称 段戸山(旧名) 愛知県北設楽郡設楽町の愛知高原国定公園の中にあって、西三河や尾張地方から眺めることができる山のうちで、もっとも奥まった所にあり、この地方を代表する山である。・・・2011年、段戸山の名称が付けられていた地形図上の1153mのピークは、地元設楽町の要請で鷹ノ巣山に変更されている。」と記載されていることから、本願商標の構成中「段戸山」の文字は、愛知県北設楽郡設楽町にある「鷹ノ巣山」の旧名であることが認められる。 また、当審において職権をもって調査するも、「段戸山高原」なる高原はなく、本願の指定商品を取り扱う業界において、「段戸山高原」の文字が、産地、販売地を表示するものとして一般に使用されているという事実、あるいは、産地、販売地として一定の地域を認識させるというべき事情は発見できなかった。 さらに、商品「牛肉,牛を用いたカレー・シチュー又はスープのもと」について、本願商標が、請求人及びその取引業者(甲13)の取扱いに係る商品について使用されていることは確認できる(甲11?甲12)ものの、それらが請求人等以外の者の取扱いに係る商品について使用されている事実は確認できず、本願商標に接する取引者、需要者が当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も見当たらない。 そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するとはいえないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-03-25 |
出願番号 | 商願2017-45106(T2017-45106) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W29)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 太野垣 卓、中島 光、駒井 芳子 |
特許庁審判長 |
大森 健司 |
特許庁審判官 |
中束 としえ 石塚 利恵 |
商標の称呼 | ダンドヤマコーゲンギュー、ダンドヤマコーゲンウシ、ダンドヤマコーゲン、ダンドヤマギュー、ダンドヤマウシ、ダンドサンコーゲンギュー、ダンドサンコーゲンウシ、ダンドサンコーゲン、ダンドサンギュー、ダンドサンウシ、ダンドヤマ、ダンドサン |
代理人 | 特許業務法人しんめいセンチュリー |