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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W21
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 登録しない W21
管理番号 1349830 
審判番号 不服2018-2779 
総通号数 232 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-04-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-02-27 
確定日 2019-03-07 
事件の表示 商願2015-44831拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「ふきとりコットン」の文字を標準文字で表してなり,第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成27年5月13日に登録出願されたものである。
そして,願書記載の指定商品については,平成28年5月23日付けの手続補正書により,「コットン製パフ,化粧用コットン製パフ,化粧用綿製パフ,顔用の化粧用綿製パフ,綿製の使い捨て化粧用パフ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は,「ふきとりコットン」とひらがな文字と片仮名文字で表示してなるところ,「ふきとる」の文字(語)が「ふき‐と・る【拭き取る】布・紙などで拭いてよごれをとり去る。」の意味を有するものであり,「コットン」の文字(語)が「コットン【cotton】木綿(もめん)。綿布。綿糸。」等の意味を有するものであるところ,全体として「拭いてよごれをとるコットン(木綿(もめん))」程度の意味合いを容易に認識し得るものである。また,スキンケアとしてコットンが拭き取り用として使用されていること,コットンに化粧水を含ませて拭き取り用として使用されていること,拭き取り用コットン,拭き取り用コットンクロス及び拭き取り用コットンパフが販売されていることが認められる。また,「ふきとりコットン」,「ふき取りコットン」及び「拭き取りコットン」の文字(語)が,化粧品を取り扱う業界において,「拭いてよごれをとるコットン」程度の意味合いで使用されていることが認められる。そうすると,「ふきとりコットン」の文字からなる本願商標は,これをその指定商品に使用するときは,これに接する取引者,需要者は,該文字を「拭いてよごれをとるためのコットン製商品」であることを表示したもの,すなわち商品の品質,用途を表示したものと認識するにすぎず,自他商品識別標識として機能しないものである。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
ア 本願商標は,上記1のとおり,「ふきとりコットン」の文字を標準文字で表してなり,その指定商品は「コットン製パフ,化粧用コットン製パフ,化粧用綿製パフ,顔用の化粧用綿製パフ,綿製の使い捨て化粧用パフ」である。
イ 本願商標の構成中,「ふきとり」の文字は,「ふき‐と・る【拭き取る】布・紙などで拭いてよごれをとり去る。」の意味を有する「ふきとる」の語の連用形,あるいは連用形が名詞化したもの(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第1号証)であるところ,本願指定商品との関係においては,別掲1のとおり,「ふきとる(拭き取る)」という用途を表す語として,多数使用されている。また,「コットン」の文字は,「コットン【cotton】木綿(もめん)。綿布。綿糸。」の意味を有する語であるが,本願指定商品との関係においては,別掲2のとおり,化粧用具の一である「コットン製パフ」を表す語として使用されている実情がある。さらに,別掲3のとおり,本願指定商品との関係においては,「ふきとり」を用途とする「コットン製パフ」であることを表す語として「ふきと(取)りコットン」の語が使用されている例がある。
ウ そうすると,本願商標は,これをその指定商品に使用するときは,取引者,需要者をして,「拭き取り用コットン製パフ」であることを容易に認識,理解させるというのが相当であるから,単に商品の品質,用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標に該当する。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張に対して
ア 請求人は,「ふきとり」の文字は,「ふきとる」という動詞の連用形であって,名詞を修飾する働きを有していないため,本願指定商品との関係において,「拭いてよごれをとるコットン」の意を直接的に表示する語となるためには,「ふきとり」の語に「用」という語を加え,「ふきとり用コットン」という表示にする必要があるから,本願商標である「ふきとりコットン」の文字は,本来であれば日本語として誤った用法にて二つの語が結合しており,品質・用途等を直接的に表示していないため,本願商標は,出願人が創作した自他商品識別力を有する造語である旨主張する。
しかしながら,上記(1)イのとおり,本願指定商品との関係においては,本願商標からは,「ふきとり用コットン製パフ」を容易に認識させるというべきである。
イ 請求人は,従来から存在する日本語と,「ふきとり」又は「コットン」との結合語が登録されており,特に「ふきとり美容」について商標登録がなされていることからみても,本願商標「ふきとりコットン」は,「ふきとり美容」同様,誤った日本語の用法により構成された出願人が創作した造語であり,品質・用途等を直接的に想起することはできない旨主張する。
しかしながら,登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は,当該商標登録出願の査定時又は審決時において,当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるべきものであるから,他の登録例の存在によって,上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって,請求人の主張は,いずれも採用することができない。
(3)本願商標の商標法第3条第2項該当性について
請求人は,本願商標を付した「コットン製パフ」(以下「請求人商品」という。)は,「マツモトキヨシ」のようなドラッグストアを始めとして,コンビニエンスストア,スーパー,百貨店など,販売業態は制限されず,広く全国の小売店舗で販売されており,請求人商品の取扱店舗は,2016年4月には約1万2千店舗,また,2017年12年現在は約1万4千店舗であるから,出願人が使用する本願商標は業務上の信用が化体している商標である旨主張する。
しかしながら,平成30年4月1日付け手続補足書における甲第1号証により請求人商品の販売は確認できるとしても,提出された資料からは,請求人商品の取扱店舗の形態及び取扱店舗数を確認することができず,生産数量,使用期間及び使用地域は不明である。また,請求人商品に関する広告宣伝の方法,期間,地域及び規模についても不明である。
加えて,別掲3のとおり,本願指定商品との関係においては,「ふきとり」を用途とする「コットン製パフ」であることを表す語として「ふきとりコットン」の語が他人によっても使用されている例がある。
以上より,本願商標は,請求人商品「コットン製パフ」に使用された結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することが至ったものとは認められない。
したがって,本願商標は,商標法第3条第2項の要件を具備しない。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,かつ,同条第2項の要件を具備しないから,これを登録することはできない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願指定商品との関係において,コットン製パフの商品説明あるいは用途説明として,「ふきとり,拭き取り,フキトリ」の語が,「ふきとる(拭き取る)」という用途を表す語として使用されている例
(1)「楽天」のウェブサイトにおいて,「エチュールコットン(70枚入)」の商品説明として,「【用途】『化粧用』パッティング,化粧落とし,角質のふきとり,マニキュア落としなどお肌のお手入れにお使いください。」との記載がある(平成27年9月7日付け刊行物等提出書刊行物7)。
(2)「楽天」のウェブサイトにおいて,「ナリス化粧品 メガビューティーコットン 80枚入」の商品説明として,「化粧落とし天然コットン100&の中綿を天然シルクコートで包み込んだ化粧用コットン!!」及び「ヨレや型くずれにも強く,ふきとり,タッピングなどのスキンケアにおすすめです。」との記載がある(平成27年9月7日付け刊行物等提出書刊行物9)。
(3)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「オーガニックセレナ オーガニックコットンパフ(Lサイズ*120枚入)【セレナ】」の商品説明として,「【用途】・・・角質のふきとりなど素肌のお手入れにお使いください。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第21号証)。
(4)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「CSビーイング コットン(200枚入*2パック)」の商品説明として,「●パッティング,ふきとり,マニキュア落としなど幅広くお使いいただけます。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第22号証)。
(5)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「【公式ニールズヤード】化粧用コットン(6×7cm/60枚入り)」の商品説明として,「●洗浄用化粧水のふきとりやパッティングに」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第23号証)。
(6)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「ココカラ コットンパフ 248枚」の商品説明として,「<用途> 『化粧用』パッティング・化粧落とし・角質のふきとりなど素肌のお手入れや,マニキュア落としなどにお使いください。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第24号証)。
(7)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「コットンパフ 130枚入り」の商品説明として,「パッティングや,マニキュア落とし,クレンジングのふきとりにおススメです。」及び「用途・肌のお手入れ クレンジング パッティング パック ふきとり」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第27号証)。
(8)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「協和紙工/ピュアコトンパフ 80枚」の商品説明として,「・用途 『化粧用』パッティング,ふきとり,マニキュア落としなどのお肌のお手入れにお使いください。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第28号証)。
(9)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「WELMONDE コットンパフ チャックタイプ 240枚」の商品説明として,「化粧落とし,パッティング,角質のふきとり,マニキュア落としなどの優美先のお手入れに。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第30号証)。
(10)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「AJDコットンパフ 天然コットン100% 225枚」の商品説明として,「○化粧用のパッティング,クレンジング,角質のフキトリ,ネイルカラー落とし,コットンパックなどに。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第32号証)。

別掲2 本願指定商品との関係において,「コットン」の語が,化粧道具の一である「コットン製パフ」の略称を表す語として一般に使用されている例
(1)「株式会社ニチエイ」のウェブサイトにおいて,「化粧用コットンパフ 肌に心地よく,機能的なコットンパフを多彩に」の見出しの下,「オールコットン・・・肌にやさしく,しっかり保湿する三層構造コットン。」,「未晒しコットン・・・ナチュラルな風合いで使用感バツグンのコットンパフ。」,「不織布付きコットン・・・コットンを不織布でサンドイッチ,1枚で2つの使い方もできる機能派です。」,「セパレートコットン・・・話題の化粧水パックにもお使いいただけるセパレートコットン。」及び「オーガニックコットン・・・環境にも肌にも優しいコットン綿本来の持つ優しさを生かし天然のしなやかな肌ざわりを実現」との記載がある(平成27年9月7日付け刊行物等提出書刊行物2)。
(2)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「化粧品>化粧雑貨・メイク道具>メイク雑貨>メイクパフ」の項の「コットン・ラボ クリーンパフ 80枚入×2個パック」の商品説明として,「『コットン・ラボ クリーンパフ 80枚入×2個パック』は,化粧品がムラなく広がるコットンです。」及び「特許製法から生まれた中綿:ピュアコットンオイル(綿実油)を残した綿を使い化粧水の拡散性を高めて,お肌へしっかりもどします。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第17号証)。
(3)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「化粧品>化粧雑貨・メイク道具>メイク雑貨>コットン」の項に「オーガニックセレナ オーガニックコットンパフ(Lサイズ*120枚入)【セレナ】」の商品が記載されている(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第21号証)。
(4)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「WELMONDE コットンパフ チャックタイプ 240枚」の商品説明として,「接着剤無使用のウォータージェット加工で,毛羽立ちを抑え,型崩れしにくいコットンです。」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第30号証)。
(5)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「AJDコットンパフ 天然コットン100%」の商品説明として,「天然コットン100%仕様,毛羽立ちを抑え,吸収性に優れた,お肌にやさしいコットン」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第32号証)。

別掲3 本願指定商品との関係において,コットン製パフの商品に「ふきとり用のコットン」であることを表す語として「ふきとりコットン」の語が使用されている例
(1)「@cosme」のウェブサイトにおいて,「ニッピコラーゲン化粧品 マベル ふきとりコットン」の商品説明として,「肌に触れる綿にやさしい肌触りの超極細繊維コットンシートを使用した,ふきとり専用の高品質コットンです。」との記載がある(平成28年7月15日付け刊行物等提出書A(13))。
(2)「@cosme」のウェブサイトにおいて,「ネイチャーコング クリアーローション」のクチコミ欄に「2WAY ふきとりコットンと使ってみました。」との記載がある(平成28年7月15日付け刊行物等提出書A(1))。
なお,上記商品「2WAY ふきとりコットン」については,「Ameba」のウェブサイトにおける「アラサーきゅぴママのハピハピLIFE」において,商品の写真が掲載されており,その商品パッケージには,「2WAY ふきとりコットン」の商品名とともに「一枚でふきとり&保湿ができる 2WAYふきとりコットン」,「ネイチャーコング 2WAY ふきとりコットン90枚」及び「発売元 株式会社 ナリスアップ コスメティックス」との記載がある(https://ameblo.jp/ichigokyupi/entry-12303600699.html)(当審による補強証拠)。
(3)「rakten.co.jp」のウェブサイトにおいて,「カネボウ ビューティーワークス クリアコットン(化粧専用)」の商品説明として,「メッシュ面とプレーン面のふき取りコットン」及び「ふき取り効果の高い贅沢なコットン」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第46号証)。
(4)「@cosme」のウェブサイトにおいて,「オードムーゲ めくれるふきとりコットン」の商品説明として,「アイテムカテゴリ 美容グッズ・美容家電>スキンケアグッズ>コットン」及び「商品説明 ふきとり化粧水を含ませて顔も体も気兼ねなく清潔に拭き取ることが出来,コットンパックとしても使えます」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第47号証)。
(5)「NEOGEN」のウェブサイトにおいて,「美容成分のたっぷり染み込んだ 一枚で両面使えるふきとりコットン」及び「表 コットン100%メッシュガーゼ面 コットンガーゼ面で顔全体を柔らかく細やかに拭うように角質を除去」との記載がある(平成30年8月24日付け刊行物等提出書甲第48号証)。

審理終結日 2018-12-18 
結審通知日 2019-01-08 
審決日 2019-01-22 
出願番号 商願2015-44831(T2015-44831) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W21)
T 1 8・ 17- Z (W21)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 板谷 玲子山田 啓之 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 田村 正明
庄司 美和
商標の称呼 フキトリコットン、フキトリ 
代理人 外川 奈美 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 
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