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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない W242528 |
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管理番号 | 1348817 |
審判番号 | 不服2017-16955 |
総通号数 | 231 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-03-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-11-15 |
確定日 | 2019-01-16 |
事件の表示 | 商願2016-95384拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は,成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,水色の横長矩形内に「Made for baby.Designed for you.」の欧文字を茶色で横書きしてなり,第24類「布製身の回り品,タオル,ハンカチ,乳幼児用タオル,フード付きタオル,乳幼児用ハンカチ,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,ブランケット,乳幼児用ブランケット」,第25類「被服(ただし「和服」は除く。),乳幼児用被服(ただし「和服」は除く。),おくるみ,乳幼児用よだれかけ(紙製のものを除く。),乳幼児用よだれパッド(紙製のものを除く。),乳幼児用の肌着,乳幼児が睡眠時に着用するはんてん」及び第28類「おもちゃ,人形,ぬいぐるみ」を指定商品として,平成28年8月31日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 本願商標は,とりたてて特徴の無い水色の矩形内に「Made for baby.Designed for you.」の欧文字を横書きしてなるものであるところ,その構成中の「Made for baby.」の文字は,「赤ちゃんのために作られた」の意味を,「Designed for you.」の文字は,「あなたのためにデザインされた」の意味をそれぞれ理解させるものである。 本願の指定商品は,いずれも乳幼児用の商品(赤ちゃん用の商品)が含まれるとともに,「Designed for you」の語を商品やサービスの基本理念や企業姿勢等を表す語として使用している例が少なからず認められることからすると,本願商標をその指定商品に使用するときは,これに接する需要者は,その商品が赤ちゃんのために作られた商品であること,また,(赤ちゃんを持つ)需要者のためにデザインされた商品であることを表す商品の基本理念や企業姿勢等を表した語として,また,場合によっては,宣伝・広告的な意図をも含んだ語であると理解し,これを超えて,何人かの業務に係る商品表示であると認識し得ないというべきである。 以上によれば,本願商標は,これをその指定商品に使用しても,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであり,商標法第3条第1項第6号に該当する。 3 当審の判断 (1)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性 ア 本願商標は,上記1のとおり,水色の横長矩形内に「Made for baby.Designed for you.」の欧文字を茶色で横書きしてなるところ,その構成各文字は,それぞれ,平易な3つの英単語からなる一文を2つ連ねたものと理解させるものであって,全体として「赤ちゃんのために作られた。あなたのためにデザインされた。」程の意味合いを容易に認識させるものである。また,本願商標は,当該欧文字を普通に用いられる書体で横長矩形内に配したにすぎず,このような表示方法は,ごく一般に行われていることであって格別特異なものとはいえない。 イ 本願の指定商品は,いずれも乳幼児用の商品(赤ちゃん用の商品)が含まれることからすれば,上記アの意味合いを容易に認識させる本願商標をその指定商品について使用する場合には,これに接する取引者・需要者は,特別の事情がない限り,その構成文字全体から上記アの意味合いを理解した上で,ごく自然に,「赤ちゃんのために作られた商品であるとともに,この商品を赤ちゃんのために使う人(あなた)のことも考えてより良くデザインした商品」であるという,赤ちゃん用品に対する理想,方針等を表示する宣伝広告又は企業理念等として認識,理解することになるものというべきであり,このことは,実際の使用例の有無を検討するまでもなく明らかである。 そして,請求人が提出した証拠を検討しても,上記認識,理解を妨げる特別の事情を見いだすことはできない。 そうすると,本願商標は,これをその指定商品に使用しても,これに接する需要者は,赤ちゃん用品に対する理想,方針等を表示する宣伝広告又は企業理念等として認識,理解するにとどまり,自他商品の識別標識とは認識しないものというべきである。 ウ したがって,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから,商標法第3条第1項第6号に該当する。 (2)請求人の主張に対する判断 請求人は,(ア)本願商標は,その構成文字全体より,本願の指定商品を選択する際のキャッチフレーズとして理解,認識されるとはいい難いものであり,また,該文字が本願の指定商品を取り扱う業界において,標語(キャッチフレーズ)として取引上普通に使用されているという事実はない旨,(イ)本願商標は,既に商標として機能している旨主張する。 しかしながら,(ア)については,本件において問題となるのは,本願商標に接した取引者・需要者が,これを自他商品の識別標識として認識するのか,それとも,これを商品の宣伝広告又は企業理念・経営方針等を表示したものとして認識するのかということであるから,現に取引上普通に使用されているか否かのみによって決せられるものではない。そして,本願商標に接した取引者・需要者が,これを商品の宣伝広告又は企業理念等を表示したものとして認識するということは,上記(1)で述べたとおりである。 また,(イ)については,要するに,現状,本願商標の構成文字全体で使用しているのは請求人のみであるという前提に立つものにすぎず,かかる主張が採用できないことは,上述のとおりである。また,請求人が提出した証拠(ウェブサイトの写し)によっても,本願商標がその使用によって需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているものとは認められない。 よって,請求人の上記主張は,いずれも採用できない。 (3)結語 以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから,これを登録することができない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審理終結日 | 2018-08-07 |
結審通知日 | 2018-08-20 |
審決日 | 2018-09-03 |
出願番号 | 商願2016-95384(T2016-95384) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
Z
(W242528)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 吉野 晃弘 |
特許庁審判長 |
早川 文宏 |
特許庁審判官 |
庄司 美和 田村 正明 |
商標の称呼 | メードフォーベビーデザインドフォーユー、メードフォーベビー、メードフォー、デザインドフォーユー |
代理人 | 古岩 信幸 |
代理人 | 古岩 信嗣 |